紙の本
物語の背景など
2015/02/17 08:56
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投稿者:hiro - この投稿者のレビュー一覧を見る
フランケンシュタインという名前からイメージするのは、あの怪物ではないでしょうか。それが実は・・・、という話から、著者自身の背景など、この物語をいろんな角度から見ることで、いろいろ考えさせられます。これは昔の物語ではなく、今の時代にも通じるテーマです。
NHKのEテレの2月に放送している番組のテキストです。これを読んでから物語を読んでみるのもいいと思います。
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(2015.03.06読了)(2015.01.27購入)
Eテレの「100分de名著」のテキストです。
第2回の放映を聞いて興味を惹かれ、角川文庫版で『フランケンシュタイン』を読みました。読む前にイメージしていた内容と違って、かなり興味深く読むことができました。
もっと早く読むんだったなあと思ってしまいましたけど、まあ読むことができてとりあえずよかったなあと思っています。
放映が終わったところで、テキストを読み、先に読んだ『フランケンシュタイン』の内容を思いだしながら、読み解いてもらいました。
著者のこと、『フランケンシュタイン』の内容のこと、いろんな読み解き方のこと、興味深く読むことができました。
出版されたのは、1818年ということなので、今からおよそ200年前のことです。書き上げたのが1817年5月で、著者19歳のときとのことです。その後も何冊か出版したようですが、『フランケンシュタイン』以上の作品は書けなかったようです。
著者が、『フランケンシュタイン』を書く上で、参考にした本は、ミルトンの『失楽園』、ルソーの『エミール』、等、とのことです。どちらもまだ読んでいません。
いつか読めるでしょうか?
【目次】
【はじめに】『フランケンシュタイン』との出会い
第1回 「怪物」の誕生
第2回 疎外が邪悪を生み出す
第3回 科学者の「罪」と「罰」
第4回 「怪物」とは何か?
●共感を(90頁)
盲目の老人の共感を得られると思った刹那に、家族の帰宅によって、その淡い希望は永遠に奪われてしまいます。つづいて、何の偏見にも染まっていない幼い少年を友にしようと試みるが、その子に「怪物!」とののしられ、殺人への一歩を踏み出す。さらには、自分と同じくらい醜い女の怪物にであえたならば、二人で手に手を取ってどこか遠くへ行こうという希望にすがりつきますが、生まれる間際の伴侶を惨殺され、その可能性を剥奪されてしまう。そして何より、強く求めた「親」であるはずのフランケンシュタインからの共感が最後まで与えられないとわかったとき、怪物は自ら死を選ぶのです。結局、怪物とは、「愛」なしには生きていけない存在だったと言えるでしょう。
☆関連図書(既読)
「フランケンシュタイン」シェリー夫人著・山本政喜訳、角川文庫、1953.09.30
(2015年3月6日・記)
内容紹介(amazon)
原作は、美しい
フランケンシュタインとは、怪物の名前ではなく、その怪物を造った青年科学者の名前である――というと驚く人も多いだろう。この誤解が一人歩きした作品は、200年前に科学の功罪を鋭く問うたゴシック小説の傑作であった。生命科学がめまぐるしく進歩する今、本作を通して人間存在の意味を考える。
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次男の課題図書の参考にと思い買ったもの。
「郵便配達は2度ベルを鳴らす」と同じ位、一般の認識と実際のストーリー展開に乖離があるのではないだろうか?
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フランケンシュタインって人造の不気味な物体っていうイメージがあったんだけど,また違った様相を帯びているのを教えてくれる。
理想的な環境で育ったとしてもそれが本人の幸せに結びつかないという記述があるんだけど,考えさせられる。逆もまた真なのだろう。幸せな人が理想的な環境の中で育ったとは限らない。教育の格差について言及されることがあるけれど,そこに少なくとも因果関係はないような気がするのだけど,どうだろう?
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フランケンシュタインは、怪物の名前ではなく、怪物をつくった科学者の名前であるということをはじめて知りました。
1790年のフランス革命の頃に、19歳の女性が作り出した小説
ホラーととらえられがちだけれども、SF小説の先駆けとも考えられる。
作った科学者に捨てられるくだりも、鉄腕アトムと同じ。
フランケンシュタインの怪物は、本を読んだりと知性の成長もあった。
100分で名著の中でも、特に面白い回でした。