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高校生活の終わりとともに自分の想いに区切りをつける、それぞれの卒業の形。
高校生らしいまっすぐな思いがそのまま、爽やかかつ切なく描かれていた。
場面ごとの季節感や温度感、校舎の描写がとても綺麗に描かれていて「青春」の舞台にふさわしい演出のようだった。
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他の方も指摘している通り、朝井リョウの描写する高校生心理はあまりに瑞々しく、ハッとさせられる。別れを切り出す高校生カップルの話が、特に美しく印象に残った。
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3月の卒業式をもって取り壊される高校を舞台に、「さよなら」することを決めた7人の少女。それぞれの視点で書かれた短編集です。
笑いあり、涙ありの物語は、なんだかすっきりした気持ちにさせてくれます。いろんな思いを抱えた主人公たちが、形はどうあれ別れを告げることで、新しい道を歩き出そうとしている姿に好感が持てます。卒業ってやっぱり特別なんですよね。
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やっぱり朝井リョウの作品はいいなと思うものが多い。自分の感情と自然に融合するものが多い気がする。特に好きなのは「在校生代表」。昔夢中になったテレビ番組の企画を思い出させる、ドキドキとした興奮を感じて良かった。
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▼収録作品
「エンドロールが始まる」
「屋上は青」
「在校生代表」
「寺田の足の甲はキャベツ」
「四拍子をもう一度」
「ふたりの背景」
「夜明けの中心」
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連作短編集とは、こういうのか…。ある高校の卒業式を迎えるにあたり7人の生徒たちから見たいろいろの卒業式。
リアリティー、躍動感とみずみずしい文章に引き込まれて一気読み。
朝井リョウ2作目だけど、多分これ好きな作品になると思う。
季節が変わったら、また読みたくなると思う。
この作者、本当に微細な心の動きを誰もが体験しているメタファーをもってうまく表現している。
こういう、繊細な才能に惚れる。
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初めて朝井さんの作品を読ませてもらいましたが、言葉がきれいで何度もはっとさせられました。
短編連作集ということで、全てがどこかで繋がっていて、自分の学生時代にも誰かの想いの一部になれたかな、と思ってしまった作品でした。
学生時代の淡い気持ちに浸りたい、青春を感じたいという時におすすめです。
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面白かったです! 単に卒業というだけではなく、通っていた高校が廃校になるという一段メタな別れが(メタな、と言っていいのか分かりませんが)、人生において数限りなく経験する「別れ」との折り合いの付け方を示唆しているように思いました。
連作短編集で、最初のうちは誰それが好きだったとか、甘酸っぱい話なのだけれど、終わりへ向かうにつれ、次第に心にえぐり入ってきます。それがとても心地良く、この作品で本当に扱いたかった「別れ」は、卒業することでも、高校がなくなることでもなかったのだと思いました。
女子も男子も人間ぽい、というとうまく伝わらないかもしれませんが、よく見てる(観察してる)なあと感嘆。登場人物にリアリティを感じました。青春小説に分類しましたが、「生きていく」ことを書いた小説のように思います。
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「数え切れないほどに枝分かれしているいくつもの道にはじめの一歩を踏み出すため、私たちは制服を脱いで、靴を履き替えて、髪の毛を整えるのだ。」(p12) 7つの連作短編集。卒業式の翌日に取り壊される校舎で、それぞれの想いを抱えながら一つの終着点に着く。それもはじめの一歩を踏み出すために必要なことで、悲しい結末もあるけれど、まだまだ続く予感をさせている。少し読みにくさもあったけど、それを含めて、物語に加味されている気がした。
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閉鎖的で窮屈で重苦しくて、それなのに確実に光はあって日々はきらめいていたね。そんなことを思い出したような、過去をキレイに塗り替えられたようなそんなかんじ。振り返ればそれはいつも輝いていたのに、そんなかんじ。
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あぁ、読み終わってしまった。と思った小説は本当に久し振りな気がする。文章はとても読みやすくて、普通に読む分にはたぶん1日2日あれば読めちゃうんだけど、それでも10日もかけて読んでしまったのは、これがとても大切で綺麗な物語に思えたから。
卒業式という人生で一度の日に、少女たちは「さよなら」をいう、それだけの物語。話自体は普通なんだ。いや普通といったらあれだけど、だれもが胸に秘めててもおかしくないような、でもその人にとっては大切な、大切な、そんな種類の物語。
「あのあふれる直前の真水みたいな目」「ぴゅっと前に投げた声が一瞬であたしの顔に激突してぐしゃぐしゃになる」。こんな表現唸るしかないよ!短編集なんだけど、時系列は小綺麗に整ってるそつのなさとか、読み進めるにつれて交錯する登場人物とか深く彫られていくような学校という空間とか、そういうのも全部好きだ。
解説では「限りあること」とキーワードを示していて、なるほどなぁ。と。でもタイトルは「少女は卒業しない」。皮肉のような、最後の抵抗のような。切なさと決意が込められてるようなタイトルまで好きだ。
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2015.7.26
7つの少女の物語
特に深みがないのでつまらなかった
ただ、表現の仕方がわかりそうでわかりにくい感じで想像させるものがあった
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廃校が決まり、校舎の取り壊しの前日に執り行われた卒業式を舞台に、7つの女子高生の想いを取り繕った短編集。
舞台が同じなので、途上人物が微妙にリンクしている点が楽しい。
個人的には「桐嶋、部活やめるってよ」より好きです。
特に「在校生代表」は読んでいてすがすがしい気分になれました。
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廃校が決まった地方高校を舞台に、最後の卒業式の一日を7人の女子生徒視点で描いた連作短編集。この世代といえば恋愛ものが定番というわけで、本作も全ての作品で恋愛がテーマになっている。
一読した感想としては、1本目の「エンドロールが始まる」はそれなりに楽しめたけど、大人が登場しなくなる2本目以降は尻すぼみ感が…。30代半ばのおっさんの感覚で申し訳ないが、シチュエーションに無理があるというか、高校生がとる行動としては不自然な印象が強く、読んでいてリアルさを感じることができなかった。これって年を取って感性が鈍くなったせいなのかなあ。設定ど真ん中の世代の本作に対する感想がすごく気になる。
内容はともかく、表紙の写真を含めた装丁は完璧だと思う。
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「桐嶋部活やめるってよ」の映画以降、ずっと気になっていたものの読まずにいた
浅井リョウを初めて読む。
この人若いんだね。89年生まれって何歳?26?桐島書いたの20歳そこそこのときだったんじゃないの。
納得。
これから歳をとって、作風が変わって行くのか、変わらないのか、引出の多さを見ていきたい。
たぶんだけど、この人女だよねって思いながら読んでいたら、男らしい。
いや、別にいいんだけどね。
期待通り、青春群像劇が巧い。
読みやすい。
いろんなタイプの高校生を描いているから、好みは分かれそう。
私は、真面目で自分に自信のない女子高生と、カリスマ性抜群で芸能界に進む幼馴染の男の子のお話「屋上は青」が好き。
「在校生代表」は、一番インパクト強かったし、センスあるなあと思った。