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高校生のお話。青春小説。
本書の登場人物は、みんな、まっすぐ。
まっすぐ過ぎて、心が痛むこともある。
だからまあ、好みが分かれる作品だとは思う。
私は、好きだ。
それぞれの人物からエネルギーが感じられ、
自分もそれを分けてもらうことができる。
だから、中高生、大学生など若い人に、ぜひ読んでもらいたい。
くすぶっている場合ではないのです!
それは本書に限らず朝井さんの作品全般に言えること。
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取り壊しが決まっている高校の最後の卒業式。
それだけでも十分に情緒溢れるわけだけど、その特別な一日に起きたこと考えたことを連作短編の形式で描かれた作品。今でこそ朝井リョウさんといえば「正欲」や「誰か」といった社会の問題や話題になっていることに対して切り込む作品が多いが、デビューからしばらくは少年少女、感受性豊かな世代を描くことが多かった。
今の朝井さんの作品からするとちょっとキレイ過ぎると感じるかもだけれども、心洗われたいときもあるから良い。
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とある高校での卒業式までの短編連作小説。
短編ごとに主役が変わるが舞台は同じなので先ほどの主役が違う物語では脇役としてチラッと登場することも。
タイトルから分かるように主役はすべて女子高生。
甘酸っぱいストーリーが多いのは想定内。
それぞれの物語はうまくまとまっているが、それだけにラストへの期待が膨らみ過ぎた。
舞台が同じ学校なので何かもっと物語が絡まって欲しかった。
ですので評価は4に近い3とさせて頂きました。
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高校生活の終わりとともに自分の想いに区切りをつける、それぞれの卒業の形。
高校生らしいまっすぐな思いがそのまま、爽やかかつ切なく描かれていた。
場面ごとの季節感や温度感、校舎の描写がとても綺麗に描かれていて「青春」の舞台にふさわしい演出のようだった。
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他の方も指摘している通り、朝井リョウの描写する高校生心理はあまりに瑞々しく、ハッとさせられる。別れを切り出す高校生カップルの話が、特に美しく印象に残った。
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3月の卒業式をもって取り壊される高校を舞台に、「さよなら」することを決めた7人の少女。それぞれの視点で書かれた短編集です。
笑いあり、涙ありの物語は、なんだかすっきりした気持ちにさせてくれます。いろんな思いを抱えた主人公たちが、形はどうあれ別れを告げることで、新しい道を歩き出そうとしている姿に好感が持てます。卒業ってやっぱり特別なんですよね。
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やっぱり朝井リョウの作品はいいなと思うものが多い。自分の感情と自然に融合するものが多い気がする。特に好きなのは「在校生代表」。昔夢中になったテレビ番組の企画を思い出させる、ドキドキとした興奮を感じて良かった。
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▼収録作品
「エンドロールが始まる」
「屋上は青」
「在校生代表」
「寺田の足の甲はキャベツ」
「四拍子をもう一度」
「ふたりの背景」
「夜明けの中心」
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連作短編集とは、こういうのか…。ある高校の卒業式を迎えるにあたり7人の生徒たちから見たいろいろの卒業式。
リアリティー、躍動感とみずみずしい文章に引き込まれて一気読み。
朝井リョウ2作目だけど、多分これ好きな作品になると思う。
季節が変わったら、また読みたくなると思う。
この作者、本当に微細な心の動きを誰もが体験しているメタファーをもってうまく表現している。
こういう、繊細な才能に惚れる。
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初めて朝井さんの作品を読ませてもらいましたが、言葉がきれいで何度もはっとさせられました。
短編連作集ということで、全てがどこかで繋がっていて、自分の学生時代にも誰かの想いの一部になれたかな、と思ってしまった作品でした。
学生時代の淡い気持ちに浸りたい、青春を感じたいという時におすすめです。
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面白かったです! 単に卒業というだけではなく、通っていた高校が廃校になるという一段メタな別れが(メタな、と言っていいのか分かりませんが)、人生において数限りなく経験する「別れ」との折り合いの付け方を示唆しているように思いました。
連作短編集で、最初のうちは誰それが好きだったとか、甘酸っぱい話なのだけれど、終わりへ向かうにつれ、次第に心にえぐり入ってきます。それがとても心地良く、この作品で本当に扱いたかった「別れ」は、卒業することでも、高校がなくなることでもなかったのだと思いました。
女子も男子も人間ぽい、というとうまく伝わらないかもしれませんが、よく見てる(観察してる)なあと感嘆。登場人物にリアリティを感じました。青春小説に分類しましたが、「生きていく」ことを書いた小説のように思います。
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「数え切れないほどに枝分かれしているいくつもの道にはじめの一歩を踏み出すため、私たちは制服を脱いで、靴を履き替えて、髪の毛を整えるのだ。」(p12) 7つの連作短編集。卒業式の翌日に取り壊される校舎で、それぞれの想いを抱えながら一つの終着点に着く。それもはじめの一歩を踏み出すために必要なことで、悲しい結末もあるけれど、まだまだ続く予感をさせている。少し読みにくさもあったけど、それを含めて、物語に加味されている気がした。
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閉鎖的で窮屈で重苦しくて、それなのに確実に光はあって日々はきらめいていたね。そんなことを思い出したような、過去をキレイに塗り替えられたようなそんなかんじ。振り返ればそれはいつも輝いていたのに、そんなかんじ。
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あぁ、読み終わってしまった。と思った小説は本当に久し振りな気がする。文章はとても読みやすくて、普通に読む分にはたぶん1日2日あれば読めちゃうんだけど、それでも10日もかけて読んでしまったのは、これがとても大切で綺麗な物語に思えたから。
卒業式という人生で一度の日に、少女たちは「さよなら」をいう、それだけの物語。話自体は普通なんだ。いや普通といったらあれだけど、だれもが胸に秘めててもおかしくないような、でもその人にとっては大切な、大切な、そんな種類の物語。
「あのあふれる直前の真水みたいな目」「ぴゅっと前に投げた声が一瞬であたしの顔に激突してぐしゃぐしゃになる」。こんな表現唸るしかないよ!短編集なんだけど、時系列は小綺麗に整ってるそつのなさとか、読み進めるにつれて交錯する登場人物とか深く彫られていくような学校という空間とか、そういうのも全部好きだ。
解説では「限りあること」とキーワードを示していて、なるほどなぁ。と。でもタイトルは「少女は卒業しない」。皮肉のような、最後の抵抗のような。切なさと決意が込められてるようなタイトルまで好きだ。
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2015.7.26
7つの少女の物語
特に深みがないのでつまらなかった
ただ、表現の仕方がわかりそうでわかりにくい感じで想像させるものがあった