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ウィズコロナ時代のわれわれの「こころ」
第1回 コロナ不安と心のケア https://news.yahoo.co.jp/byline/haradatakayuki/20200606-00181618/
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入門と謳っている通り、入門書として完璧に近い仕上がり。読んでて凄く知的好奇心が刺激されるし、疑問が湧いてくる。面白かった。筆者の書き方が学者っぽくもありながら例やデータを沢山上げて解説してくれるからわかりやすい。
心理学の証拠を重視する姿勢から、様々な学者や説に対してその信頼性などを示していくのが特に面白かった。
ただ、情報量が多いので1度では完璧に理解しにくい。最低2周読むことが必要。(個人差があるが...私は無理だった)なので星4
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やっぱり医療化なのか。認知行動療法を取り入れたプログラムを受けさせると再犯リスクが低下するそうな。犯罪リスクの反社会的認知として低い共感性、衝動性、攻撃性は器質障害の可能性と遺伝的要因が高いというのが最新の知見らしく、罰を与えて反省させても無駄であることが多いとな。反社会的パーソナリティは本人が望んでそうなった訳ではない部分もあるという医療的解釈により免責され、認知行動療法を受けると本人は社会の規範を受け入れる、つまり更生するというのは「時計仕掛けのオレンジ」みたいな世界観で嫌だな。ちなみに攻撃性については名誉の文化により熟成されると文化心理学で明らかになっているので、医療化よりも政治経済的と社会の問題として扱う方がいいのでは。まぁ医療化の方がコスパがいいんでしょうね。なんかムカついたわ。
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犯罪心理学に興味を持った初心者には分かりやすく読みやすかったです。筆者が言いたいことは、現代の日本の犯罪心理学は主観的な考え方で各々の事件の要因を決めつける傾向があり、客観的なデータとしての対策をすることが少ない。つまり、科学的な根拠を元にした犯罪心理学があまり発展してない。
日本の犯罪は刑罰を下すだけで、その後のことを考えた対策をあまりしていなく犯罪者に対しての治療が外国と比べ少ないことを伝えたいと分かった。
筆者はとにかくセラピーなどのような人間が人間を治療するという、その指導する側の判断で分析するような心理学はほぼ意味がなく科学的な心理学が必須だと伝えていた。
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思い込み、勘を否定し、データによる根拠のある論を展開。
なぜ人は犯罪者になるのか?
その点に付いて興味のある人にはお勧め。
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犯罪心理学の入門書。犯罪の現状から犯罪心理学の歴史、危険因子、アセスメントと治療、実際例など基本的な部分は網羅されている。特徴はエビデンスに基づいた効果のある方法や理論だけを紹介していることである。エビデンスという言葉もまたなかなか直観に合わない言葉ではあるが、この本を読めばエビデンスを追求すべき理由がよくわかる。「犯罪は厳罰化すれば良い」と信じる人には特に読んでほしい一冊。
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人が犯罪に走る原因は、生得的な説明だけでも、環境的な説明だけでも、社会的な説明だけでも不十分。さまざまな要因が絡み合い複雑に影響し合っていることを理解しなくてはならない。
犯罪者に共通するセントラルエイトという因子が研究によって明らかになった。
そのうちの一つは「余暇活用」。暇で何もすることがない人は犯罪を犯す傾向があるというのだから驚き。余暇を充実させようという気分になった。
現在の臨床心理学で用いられている手法には懐疑的。ロールシャッハへの懐疑的意見はもちろん、PFスタディーやSCTにも懐疑的である。
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<感想>
「入門」と銘打っているだけあって初心者向け。事例は少なめで、犯罪心理学という学問の概要解説といった趣きになっている。実際の犯罪事例から読み解く犯人の心理、みたいな内容を想像していたので少し期待とは違った。
<アンダーライン>
★★★★★(宅間と加藤の共通点)自分の痛みには過敏で、傷ついたり怒ったりしやすいが、その反面、人の痛みには驚くほどに鈍感だという点も共通している。それと関連して、両者ともに被害者意識がきわめて強く、他者を傷つけたり、困らせたりすることで仕返しをしようという態度が顕著な点も瓜二つである。
★★★事例B 自己評価がとても低いんです。万引きをして、タダで盗ってくると、初めて他の人と同じスタートラインに立てる気がしました。最初にマイナスのところにいるから、ズルをすることで初めて人と対等になれる気がしたんです。
★★★認知が非常にゆがんでいる者が世の中には行って数いるのだ。そうしたものは、物事を何でも被害的に受け取ったり、他愛のない他者の言動を深読みしたり、とにっかう通常では考えられない捉え方をする。
★★★犯罪者には、遅延価値割引傾向が大きい者が多い。簡単に言えば、「将来のことはどうでもよい」という思考形式のことである。
★★★★粗暴犯罪を行った者は、安静時の心拍数や呼吸数が少ないということも際立った特徴である。心拍数や呼吸数は、脳の覚醒レベルの指標である。つまり、これらが少ない者は、脳の覚醒レベルが低い状態にある。比喩的に言えば、脳がいつもシャッキリときびきび昨日している状態ではなく、どこかとろんとした状態にある。
これは、生物学的には不快な状態であるため、目を覚まさせる必要がある。そのために、彼らは刺激のある行動を求めたり、暴力沙汰に及んだりするのだと説明できる。つまり、攻撃性の高い人々は、生物学的にそのように駆り立てられているのだと言える。
★★★★★「不安にならない」「落ち込まない」「怒らない」などという対処は、逆に死人にしかできない対処であって、生きているわれわれが行うのは不可能である。
★★★★★薬物依存者だけでなく、犯罪にかかわる人々は、暇な時間に何もすることがない人々が非常に多い。
★★関連性の錯誤
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人はなぜ犯罪を犯すのか。
どうすれば再犯が減るのか。
という内容ではありませんでした。
むしろ
科学的な根拠に基づいて、人々が幸せに暮らせる社会を作るためにはどうすればいいか。
という方が近いです。
教育学もこのように、正しくアップデートして行かないといけないと思いました。
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犯罪心理学がいかにエビデンスを重視するかよく分かった。著者の言う通り、おそらくそれは正しい姿勢なのだろう。でも一般読者としては面白くない本だったなーという感想。
犯罪心理学に特徴的な考え方などはあまり出てこず、とにかくエビデンスのあるものだけを信じろ、と繰り返し書いてあって、当たり前のことを偉そうに言っているだけという印象を持ってしまった。『ファクトフルネス』などはその当たり前のことを、実はみんな分かっていないんだ、という説明にかなりページ数を割いていて良かったが、本書はその点はいまいち。
プロファイリングのような派手で格好良い理論を期待して読んだ手前、「そういう浮ついた気持ちがダメなんだ」とお説教された気分。そりゃ正しいんだろうけどさ。
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加害者は罰するべきという従来の考えを脱却し、加害者に今後再犯させないためにはどうするべきかに焦点を当てた本。専門用語を使う際には必ず説明があるので、初心者にもやさしい。
犯罪者で一括りにするのではなく、どうして犯罪に走ったのか、再犯しそうかそうでないかなどで細分化していき、細やかに治療を行うことで再犯率の低下につなげることができる。
個人的に、わずかな人達だけで6割もの犯罪がなされているというデータが衝撃だった。