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社会主義が続く80年代のハンガリーを舞台に15歳の少年がアメコミの密売人をするストーリーは、すごく面白いわけではないけど、両親や友人との関係性を中心に描いてる印象で気軽に読めた。
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1989年、ブダベスト。ぼくはアメリカン・コミックの密売をしていた。そのころのハンガリーは社会主義国家で、西側のコミックを密売することは、相当ヤバイことだった。ある日、コミックをぼくにもってきてくれていたミクラさんが失踪し、ぼくの身の周りにも危険がせまりつつあった…。
独裁政権のもとで、自由の国アメリカのコミックに夢中になる少年たちの弾む鼓動が聞こえてくるような物語。
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あのときの僕と君が描いた世界。
予想より読みやすかった。思ったほど、悲惨な話じゃなかったし。独裁政権下のハンガリーが舞台だというから、ちょっと覚悟していたけれど。
描かれているのは思春期の葛藤。社会や大人への不信、危険の憧れ、自分の無力さと特別感の矛盾。アメコミが見せてくれたのは、信じることの大切さと、現状から飛び出す勇気。
20年後のエピローグはちょっと陳腐かもしれないけれど、陳腐というのは尊いものだと思う。
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舞台は1989年のハンガリー・ブダペスト。
15歳のシャンーンドルは、仲間と奇妙な商売に手を染めていた。それは秘密裏に入手したアメコミを売りさばくこと。
社会主義、ソ連のもとにあったハンガリーでは、「アメコミ」は統制されるべきものであり、読むことも持つことも認められていなかった…「若者をダメにするもの」として。
早くに亡くなった父の代わりにやってきた「新しい父」との関係をうまく築けないシャーンドルは、家に居場所を見いだせず、友人たち4人組でコミックの密売を行い、絆を深める。
ところが、コミックを提供してくれていたミクラさんが失踪。コミックが入手できなくなり、それまでの顧客からは不満が…。さらに校長先生にコミックの密売が発覚し!?
仲間との関係、家族との関係、ご近所さんの視線。
様々なものに不満を抱き、現状からの逃避をめざす少年の成長物語。
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【由来】
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【期待したもの】
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※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
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【ノート】
・舞台は1989年のハンガリー。自分が訪れたのは1988か87。そんな、窮屈な感じはなかったな。
【目次】
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スタンプブックスにしては、あまり伏線回収のない話。
独特な空気の80年代後半のハンガリーのブダペストで、アメリカンコミックは排斥の対象だったが、みんながそれを求めている世界で、主人公と友人たちはそれを売ったり貸したりしてお金を稼いでいる。
仕入れ先の謎の人物の失踪、血の繋がらない父との確執、近所の人はスパイなのか、ピアノの先生の指には何があったのか。
緊迫感でいっぱいだったけど、主人公の友人たちがいい奴らでホッとした。
特にサボーおじさん。おじさんだけど10代。
不思議なお姉さんを紹介してもらって喜んでいたけどどうなったかな。
校長との対決にはヒヤヒヤさせられた。
すごい世界だったんだ、こわいなあ、と思っていたけど、作者はハンガリー人ではなく、イタリア人。
実際にはここまで酷くなかった、という話も解説にあり。笑
よかった。
ラスト、友人ニコライとの再会がとても良かった。
ひどすぎる父とも和解も再会もなくて、ホッとした!