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為になります
2016/02/17 22:09
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投稿者:くまのぷー - この投稿者のレビュー一覧を見る
慌ただしい日々の中で、やる気が起きなかったりモチベーションが上がらない時も多々あります。そんな時ふっと視点を変えて物事を考えると、気持ちが軽くなったり視野が開けたりします。そんな一助になるような本だと思います。
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刺激的なタイトルだが、内容は正論。
環境の変化に雇用システムが合わなくなっている、その結果がモチベーションの低下に表れているという指摘は至極もっとも。
とはいえ、本書に書かれているように人事システムを変えるの難しいだろうなと感じる。
(著者も「難しいと感じるひとが多だろう」とかいている。)
自分も人材育成の世界に身を置くものとして、どうインプリメンテーションしていくか考え続けたいと感じた。
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ホワイトカラーの生産性が他国と比べて低いとの話から、
そもそも何が問題なのか?を考えるにあたり、手に取った本。
モチベーションが関係するのでは?と感じていたところもあり、
内容には非常に共感を持てることが多く書かれていた。
自分もやってしまっていることだが、
最初に目的を説明して後は定期的にフォローするといった、
OJT的なフォローが社員の能力向上に繋がると思っていたが、
海外を見てみるとそんなことはなく、
最初に具体的な目的、ゴール、進めるにあたっての制約等を
きちんと説明した後は、よっぽどのことが無い限りお任せ状態としているらしい。
一見冷たいようにも見えるが結果的にそれが上手くいく形となり、
経験したメンバーの能力向上はもちろん、
マネジメント層の負荷が下がることに繋がり、
業務時間の削減=生産性向上を実現しているとのこと。
とはいえ、海外に比べて日本人??は、
まだまだ自分の考えを持って仕事に取り組む人が少ない。
例えば、分からないことに対して考えるといった行動が少ない。
そのため、言われた通りにしか動けない人が多く、
安心して任せられないという悪循環が起きているのも事実。
このような悪循環を断ち切るためにも、
あえて出来なくてもお任せする!っていう割切も大切?
かもしれない。
色々試しつつって感じなのかな。
【勉強になったこと】
・社員のエンゲージメントとは、社員の企業に対する関与の度合いと、
仕事に対する感情的なつながりを表現するもの。
エンゲージメントの高い社員は、仕事に対するやる気が
非常に高い。
・エンゲージメントの向上の一例として、
キャリアパスの自己設計がある。
キャリアパスは与えられるものではなく、
自分で決めて逆に提案していくことが大切である。
・日本は総じて勤務時間が長い。
この理由の1つとして、定期的な人事異動がある。
人事異動後の引き継ぎも上手く行かないことが多く、
異動直後は何をやったらよいか分からないといった
現象に陥ってしまうことがある。
・長時間勤務を削減する方法として、
働かない時間帯を先に決めてしまう方法がある。
スケジュール上、早い段階で休暇を埋めてしまう人は
生産性が高い可能性がある。
・社員のエンゲージメントを上げる方法として、
マイクロマネジメントを止めることである。
基本はお任せするといったスタンスのほうが、
信頼しているということにも繋がり、
自発的に社員が自分で判断し仕事を進めていくことが
期待される。
・生産性の研究によると、2〜4時間仕事に集中したあと、
自転車に乗ったり泳いだりといった長い休憩を取ってから
再び2〜3時間集中して働くことが、人々の生産性向上に
一番成果がある。
・エンゲージメント実現にあたっては、
マネージャー、社員双方で歩み寄りが必要。
つまり、マネージャーは社員に責任を与え、
社員は進んでそれを受け取る必要がある。
・日本のマネージャーにも問題がある。
例えば、ソフトスキルを考慮しないマネージャーが立つと、
ほとんどの場合組織は上手く回らない。
・リーダーシップに必要な5つのスキル
協力、共感、反応性、回復力、革新
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現在の日本企業の人事管理=会員制の雇用
→会社全体としてその人を請け負う
モチベーションとパフォーマンスの上げ方
マズローの欲求
社員に安定した雇用✖️自尊心を持てる仕事✖️努力!
キャリアの目標は自分で立てる
自分の人生に対する展望を持たないものは、他人の人生の展望の一部になってしまう
自分のスキル、脳力、将来性をその企業の中だけで考えることなかれ!
自分の長所を知り他者と共有
仕事に自主的になる
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日本の労働市場の流動欠如が根本原因ということに集約されていたかな。
マイクロマネジメントとは真逆のエンパワーメント(決定権を部下に与え全て任せる)の手法には賛成。但し、大卒新入社員のレベルが低い日本企業で万能に使えるとは思えず、大卒の底上げがされなければマイクロマネジメントは必須。
短期間だけ暗記中心の勉強を頑張ればそこそこの大学に入学/卒業できる環境が、大勢の素材は悪くないのに上手く頭を使う訓練をされない若者を生んでしまっている。鶏と卵かもしれないが、労働市場の流動性を増そうとしても、有能な若者を排出する仕組が整わないと使い物にならない人材が多くて結局クビにできずに企業が抱えることになるのではないかと。
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雑誌の本紹介特集で紹介されていた本
なかなか刺激的なタイトルでタイトル買い(笑)
でも、なかなか面白かったわ
付箋もたくさん付いてるし(笑)
付箋部分をご紹介します
・日本企業の人事管理が企業自体にとっても、もはや上手く機能していないという事実である。
日本の人事管理の方法は、社員が仕事と人生に求めている期待にますますそぐわなくなってきている(p19)
・社員は自分の将来を企業に任せることになり、自らは自分の将来のキャリア・パスをほとんど左右できない。
社員は自分が何が得意で何に興味があるかを自覚する機会を与えられていないため、それを積極的に考える
習慣を身に付けられないという問題を抱えているのだ(p23)
・正社員は他の企業に簡単に転職できるようなスキルと思考様式を備えていない(p24)
・エンゲージメントの低い社員は、やる気がなく、仕事にも関心がなく、必要最低限のことしかしない(p36)
・日本企業は仕事を定義するにあたって、スキルとアウトプットではなく、職場で過ごす時間と服従の誓いに
焦点をあてている(p50)
・流動的な労働市場の欠如に加えて他社でも通用するスキルを持っていないことから、オプションが限られている。
つまり、他に行き場所がなく、結果として黙って現状を受け入れることしかできない(p59)
・ステークホルダーを「何よりもまず、思考をし、率先して行動し、意思決定を行い、責任を果たし、
オーナーシップを持ち、創造的であり、問題を解決する大人である」と定義している(p69)
・業績不振の社員をたらい回しにする(別の部署に押し付ける)ことが業績向上につながることはまずない(p105)
・起きている時間の大部分を職場で過ごすことは、社員の生活の様々な側面に大きな影響を与える(p145)
・大抵の人は低い期待しかされないとそれ以上成長することをしない(p185)
・日本企業が主に技術的スキルに基づいてマネジャーとなる人材を選択していることが、日本人マネージャーが
フィードバックが苦手な理由のひとつとなっている(p195)
・適切な戦略と方向性が存在しない状態で、社員がエンゲージメントとモチベーションを持つことを
期待するのは難しい(p199)
・日本企業は、この柔軟性に欠けるアプローチから脱却し、必要に応じて、一年を通していつでも、
キャリアの様々な段階にいる人材を採用できるようにすることが重要である(p215)
・日本企業には十把一絡げの、組織内を異動を繰り返しながらの上向きらせん状のキャリアパスしか
存在していないことが多い(p226)
・社員も自らの役割を果たすことが必要である。最終的に自分の進路は自分にかかっていることを
忘れてはならない(p280)
・自分の人生に対する展望を持たない者は、他人の人生の展望の一部になってしまう(p283��
・大切なのは、自分を「X社で働く社員」として考えることをやめ、自分のスキル、能力、将来性を
その企業の中だけで考えないことである。自立した個人として、自分の人的資源を活用するため、
自分で選んだ進路を進むことを考える必要がある(p283)
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社員とステークホルダーの違い→完全なる服従と従属を期待する工業化時代のパラダイム
企業価値→社員の間で評価されている行動様式とスキル
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刺激的なタイトルに惹かれてつい手にとって読んでしまったが、なかなか面白かった。
著者は日本の企業とも関わりの長い米国の経営コンサルタント。従来の日本式マネジメントには一定の理解や敬意を示しながらも、日本の人事管理アプローチについて辛辣なコメントを交えつつ分析し、今後日本企業が取るべき方向性を提唱してくれます。
その根底には、企業は個人を尊重し従業員の人生をより充実したものにする責務がある、という思想が流れていることが分かります。
特に個人的に気になったキーワードを列挙しますので、本書を読む上で参考になれば幸いです。
・エンゲージメント(社員の企業に対する関与の度合い)
・モチベーション
・「社員」から「ステークホルダー」へ
・流動的な労働市場(柔軟な採用・解雇)
・インプットではなくアウトプットによる評価
・職務内容の定義(職務内容記述書)
・エンパワーメント
・多様な社員の有効活用(女性/高齢者/非日本人 etc)
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日本経済の低迷、グローバル化により安定雇用が失われたにも関わらず、転職市場が未発展。
硬直した労働市場→現在の職場にしがみつく構造→減点回避志向
長時間労働の要因
①人事制度(インプット評価、頻繁な人事異動による専門知識の欠如)
②非効率な業務慣行(調整、根回し、稟議)
③その他(経済的要因、集団志向(他メンバーの仕事を残業しても助ける))
長時間労働の影響
①負の連鎖(心身の疲れ→やる気の低下→生産性の低下)
②家族とのコミュニケーションの低下
管理者の在り方
日本はマイクロマネジャーが多く、部下のモチベーション低下をもたらす
部下に対し自由と責任を与える、ポジティブ&ネガティヴのフィードバックを与える
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日本企業も実際は様々なのに、「日本企業は○○だ」という形でステートメントが過度に一般化されているのと、本書で言われていること自体も過去の日本企業論の通説で、確かにバブル前にはあったかもしれないが、今時も果たして残っているのか疑問が残った。また今後に向けて提案されていること(マイクロマネジメントを止め、社員のエンゲージメントを高めること、フィードバックをきちんと行うこと、インプットではなくアウトプットで評価することなど)も最近のマネジメント育成で言われていることでもあり、自分自身の行動としても当たり前のことだったので、個人的には期待はずれでした。
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正社員は他の企業に簡単に転職できるようなスキルと思考様式を備えていない 。日本企業で働く正社員は 、ひとつの企業にかじりつくことが多く 、労働市場における自分の価値を理解すること 、別の仕事で活かせるスキルを識別すること 、自分の長所を明確に提示すること 、履歴書を作成すること 、就職の面接を受けることなどに関して学ぶ機会がない。
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マイクロマネジメントの弊害について、非常に耳が痛かった。しかし、信頼関係を築けていない部下に仕事を任せることは出来ないと思う。悩ましい。。
反対に自分を部下の立場としてみた場合、かなりの裁量を与えられているような気がする。仕事は多いけど、デスマーチってほどでもないし、モチベーション高く保てているような気がする。
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日米企業を比較し、なぜ日本の社員はやる気を損なっているのか細かく説明している本。
もちろん会社なんて業種や会社によって文化がまちまちだし、世代差もあるし、十把一絡げに語るのは難しい。だから「アメリカの企業はこう!」「日本人の働き方はこう!」と言っても、すべてに当てはまるわけではありません。
それでも、読んで出した自分なりの結論。
日本の一番の難点は「転職市場が成熟していないこと」、これにつきるんじゃないかしらん?
会社は「社員はずっとこの会社にいるもの」という前提で働かせる。だから本人の意向とは違う業種の仕事を突然任命したり、転勤を命じたりする。場合によっては、ブラック化する。(他の会社と有能な人材を争ったりしないので、改善しない。)あるいは良心的な会社の場合、「この仕事に不向きなのは明らかだけど、社員を首にするとこの人とその家族は路頭に迷うだろう」と情けをかける。
一方社員も「会社を辞めると次に同条件で正社員の仕事はなかなかみつからない」と考え、不満でもなかなか離職する決断がつかない。
結果、「転職市場が回っていない=会社にとっても社員にとっても、不満足な状態にとどまってしまう」。これが、低いモチベーションにつながるのでしょう。
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なんとなく想像の範疇。
今の時代が働き方改革を実行しようとしている最中で、我が身のものとして読み込めた。
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著者になぜかTwitterでフォロー頂いたので読んでみた。日本の労働環境の課題がテーマに沿ってあげられており示唆に富む。
他国のうまくいった例も多くあげられているが、その裏には当然弊害もあると思われるが、その辺りまでは触れられていない。市場が縮小した際に解雇された人が行く宛がなくなったり、経験上能力をまだ高められていない若者の失業率が高くなっていることが現代の政情不安に繋がっているような気もする。理想はいいとこどりであるが、現実はどこへ向かうのか。
個人としては社外常駐SE(といえるか怪しいが)なので、社内外混合のルールや風土に従いつつ、待遇をコントロールしきれない他社要員も見る立場。できることは限られているが、何もしないよりはできることから。いざとなれば離れられるだけの能力も身につけねば。