投稿元:
レビューを見る
リーマンの素数公式と、重い原子核のエネルギーの公式の間に、何か関連性があるらしいという部分は、ドラマチックで胸躍る。素数(周期で成虫化する)セミが淘汰されずに生き残る理由等々、エピソードも豊富で面白い。
投稿元:
レビューを見る
やはり、竹内薫氏の著書は、ぼくにとっては消化不良。導入の話題と、応用編のトピックが書かれていた。竹内氏の著書をたくさん読んできて、わかりやすくて、いいと感じる。応用編トピックも書かれて面白い。幅広い知識を持っていて、わかりやすい表現(口語すぎて読みずらいところもあるが)を使うサイエンス作家なので、読んでいて引き込まれていく。
しかし、導入編と応用編をつなぐ理論をもっと盛り込んでほしいと感じる。これを導入書として、他の専門書を読めばいいようにも感じるが、専門書になった途端に、専門バカが書いたような解りにくい作りになっている。竹内氏にもぜひ、導入と応用をつなぐ本を書いてほしい。
応用トピックはトピックとしては面白いが、その理論・根拠が物足りない。自分の中では、数学的根拠が見つからないまま、消化不良に終わってしまった。出会いがあれば、もっと専門に理論が詳細に書かれた本を読みたいと思う。
トピックの中で、日本人の思想として”理屈より実践”という文化が書かれていた。だが、基礎科学(理屈)の上に実践が成り立っていることは理解してほしいと願う。
また、素数に絡めて、生命科学の遺伝情報について書かれていた。遺伝情報自体に素数は関係ないが、データの暗号化に素数が使われていて、そこに特許は適法なのかという課題が書かれていた。素数も遺伝情報も、自然界にもともと存在するものだが、見つけて使ったものに特許が適法とされるのかという課題。
投稿元:
レビューを見る
なにを隠そう数学は苦手です。チンプンカンプンです。でも、世の中には数字に取りつかれたような人がいます。生涯を計算することだけに費やす人もいます。素数に関してもそう。まるで虜になったような人がいます。他人のたてた仮説を、なぜ一生かけて証明しなければならないのでしょう?大勢の数学者が何世紀もかけて、それでも立証できないことがたくさんあるんでしょ?そのエネルギーを、もっとほかのことに使えばイイんじゃないのとさえ思ってしまいます。まったくわけがわかりません。素数の何が、そんなにも人を魅了するのでしょう?で、この本を手に取ってみました。
本書は自分のような数学とは無縁の人にも、できるだけ理解しやすいように書かれているようです。んが、やっぱりところどころわからない記述がありました。けれどそれは致し方ないことです。これまで数学の勉強をしてこなかった自分に非があるのですから。
しかしながら、素数の面白さについては、何となく、薄ぼんやりとではありますが、ちょっとだけわかったような気がします。
べそかきアルルカンの詩的日常
http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
投稿元:
レビューを見る
竹内薫氏の入門書は、ぼんやりとした輪郭だけしか見えてこないため不完全燃焼の感じがするのは私だけだろうか。
難解な数学がテーマであれば仕方のないことかもしれないが。
もちろん、本書から学ぶべきことがない訳ではない。ソートイ著『素数の音楽』の存在も本書を通して知ったし、ソートイについて検索していたらTEDの講演の動画がヒットした。
そして、何よりも「素数の香り」を嗅いだ。
投稿元:
レビューを見る
素数の神秘の入門書
ただ、序盤は、自身にとっては聞いたことがあるものが多くあまり発見がなかった。ゼータ関数と、原子核の関係は大変神秘的で面白かった。
ただ、面白いけど、なんか世の中の見方が変わるほどのインパクトが持てなかったので個人的には△。
(99.9%は仮説で、ハードルが上がってたのかもしれない。)
投稿元:
レビューを見る
いや~、「素数」スゴイぞ!スゴすごるっ!
うまく説明できないが、これは「神秘」でありながら「ミステリー小説」のようだ。
実はこういう本が好きなんです、私・・・
(2015/4/3)
投稿元:
レビューを見る
数学アレルギーの私には全体的に難しかった。。 序盤に登場した素数ゼミの話は初めて知りとても興味深かった。素数年毎に大量発生するセミだけが交雑を避けられて進化論的に有利、との視点は、文系の私でも素数の原理が世界を知るのに大切なのだという事を知るのに十分な情報だった。後半が難しかったのでまた読み返したい。
投稿元:
レビューを見る
竹内薫さんというと物理が専門の方で、”竹内さんが素数?”と思ってしまったが、リーマン予想の話がすごくわかりやすかった。特にゼータ関数の零点と原子核のエネルギー順位のモーメントが一致する辺りは軽く知っていたが本書に書いてあるレベルまで知らなかった。このあたり興味を持ち少し調べてみたが、大栗先生のブログ(https://planck.exblog.jp/12992975/)によると"ダイソンさんの模型自身が原子核を極端に簡単化したものなので、これをもってしてリーマン予想が究極の素粒子理論の鍵を握るというのは大げさすぎるかなと思いました。"といった記載もあり、話としてはおもしろいがダイソンの模型の物理学的な意味を十分理解しないで表面的な話だけを知るのは危険かなと思いました。