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確かに仕事を後回しにして、仕事が回らなくなることがよくある!前倒しでやれば良いのは分かっているが、実際には難しい。何か気掛かりな事があると、色々な事の処理が進まないし、精神的に疲れる。これが、貧困から抜け出せない大きな原因だとは驚きだ!
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欠乏を感じている人は、知能障害の境界程度まで処理能力が落ちてしまうというのは衝撃。「貧すれば鈍す」というのはこういうことだったのかと納得できた。
実際に身内に経済的に厳しい者がおり、「なぜもっときちんと管理できないのか」と責められているのをよく聞くが、できなくて当然のようだ。それをふまえて協力していかねばと反省。
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タスク管理の本のようなタイトルだが、内容的には時間に限らず金銭も含めた「欠乏」の対処法。正論ではあるが凡庸な内容。経済的な欠乏が認知能力の欠乏にも繋がるという箇所以外は読む価値がどの程度あるのかやや疑問?
・欠乏は心を占拠し、満たされないニーズに心を向ける。空腹の場合は食物だし、多忙の場合はやらなければならないプロジェクトだ。
・欠乏にもよいところはあり、注意を他から奪い去ってひきつける。締め切りがあると集中できるのはそういうことなのだが、締め切りがあるふりをして、自分をごまかして一生懸命やるのは難しい。
・欠乏状態になると、トンネル効果がおこる。
例えば、「白いものをできるだけたくさん挙げてください」と言われるのと、「白いものとして雪や牛乳があります。他にどんな白いものを挙げられるか考えてみよう」と言われたのでは後者の方が難しくなる。これは白いものを考え始めた時に、その代表的な例である雪や牛乳に考えが戻ってくるからで、心理学的には「抑制」とよばれるものの理教である。一つのものに集中すると競合する概念が抑制される。
トンネルの中にはいると重要だが緊急でないことなどをトンネルの外に追いやって先送りしてしまうので、トンネルを抜けると次のトンネルに入るという悪循環(ジャグリング)に陥る。
・様々な種類の欠乏は共通した基盤があり、例えば貧しい人たちに金銭にまつわる心配が生じると、ひどい睡眠不足と同等かそれ以上の認知力が損なわれる。(金銭的に余裕のある人にはこういう効果はみられない)
・これを避けるためにはスラック(スーツケースの中の空き部分のような余裕)を作る。最初から意図的にスラックを作っておく。これという理由もなく、スケジュールに余分な空きを野押しておく
・長い期限はトラブルの元になる。初めのうちの豊かさが無駄を促し、期日が近づくころにはトンネリングとほったらかしが生じている。長い期限を段階的にいくつかに区切ると悪循環になる前に断ち切ることができる。
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タイトルはビジネス啓発本によくある時間管理術ようだが、内容は本格的で、視野が広い。
貧困に対する対応への提言などは重いものだ。
いくつも紹介されている行動心理学の実験もいちいち面白い。
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行動分析学に詳しい方推薦図書。時間がないということに対する思考や行動と、お金がないということに対する思考や行動が似ていることがこの本からもよくわかります。欠乏状態によるメリットやデメリットを考えると、多少集中力がアップすることがあっても、欠乏のままいくのではなく、ゆとりへと捉え方を変えていく方法のほうが、人生や仕事で効果的なことが多いと思います。病院でも、手術室を一部屋あけておくことで、急患の受け入れ、スタッフの余裕、対応の余裕が生まれて業務の効率、売上貢献という成果につながった例など、とても興味深い。
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・欠乏(scarcity)は短期的な集中力を得るが、その他に関する処理能力は下がる。
・(時間・お金・人間関係に)裕福な人間は欠乏による影響を受けないため、貧困な人間個人の能力が低いと錯覚してしまうが、環境が処理能力の低下を引き起こしている。
・本の内容は重複が多いので、4割コンパクトにできてれば★5だった。
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いつも「時間がない」あなたに/センディル・ムッライナタン、エルダー・シャフィール
最近、仕事が多忙になってきて、あー、忙しいなぁ、時間が足りないなぁと思っていたところ、この心理状況のプロコンって何だろう?と思い、手に取った本。
この本は様々な実験から、時間のみならず、金銭面でも、人が欠乏を感じた時の心理的影響と生産性の変化を分かりやすく教えてくれる。
この本のキーワードは、"スラック"、"トンネリング"、"ジャグリング"である。
スラックとは、余裕があることを指す。大きな旅行カバンだったら、必需品以外も入れることができ、お土産用のスペースができるかもしれない。これがスラック。
トンネリングとは、トンネルに入ると抜けた出口から入る光が見え、それ以外は真っ暗で見えない。人は予定が詰まっている時、急用に追われている時、目の前のタスクにしか目にいかず、他の要素は見えなくなる。この状況をトンネリングと呼ぶ。
ジャグリングは忙しい人は一つタスクが完了したとしても、すぐ次の急を要するにタスクを処理しなければならず、急用の連鎖を意味する。
どんな人も逼迫する状況では、トンネリングが発生する。重要な要件があっても先延ばししていると、目の前のタスクが終わったら、その重要な案件の締め切りが来る。ジャグリングが発生する。
これを防ぐためにはスラックが重要である。
スラックを作ることで効率的になった事例、研究結果がとても面白かった。
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時間欠乏の影響は、まったく異なる多くの分野で観察されている。大規模なマーケティング実験で、一部の顧客には有効期限つきのクーポンを送り、ほかの顧客には同じような期限なしのクーポンを送った(8)。すると、期限のないクーポンのほうが使える期間は長かったにもかかわらず、使われる確率は低かった。時間があまりないと思われないと、クーポンは注目を引かず、忘れられることさえありえる。
締め切りが有効なのは、まさに欠乏をつくり出し、注意を集中させる
なぜ欠乏がトレードオフ思考を生むのか、その理由が明らかになる。スーツケースが大きければ、人はいいかげんに荷づくりする。隅から隅までぎっしり詰めることはしない。あちこちに使われていないスペースが残る。私たちはこのスペースを、本来はゆるみやたるみを意味する「スラック」と呼ぶ。詰め方がゆるいので何も入らずに残る部分だ。
トンネリングと借金 なぜ人は何かが欠乏した状況に直面すると借金をするのだろう? トンネリングを起こすからだ。そして借金をすると、将来的にはさらに深みにはまる。今日の欠乏が明日の欠乏を生む。
重要だが緊急でない活動を後回しにするのは、借金に似ている。それをしないことで、今日は時間が浮く。しかし将来につけが回る。
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行動経済学
欠乏は心を占拠する。トンネル効果。ニュールック心理学。
研究の種となる話題が多かった。購入しよう。
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トンネリングすると集中できるメカニズムは確かに納得。家で捗らないレポート作成が、スタバでは不思議に捗るのも、こういうことかと。あとはスラックの大事さ。時間的・空間的な遊びが無いと、却って非効率になる。
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トンネリング、ジャグリングはとてもイメージしやすく、自分の感覚が定義された気持ちになった。スラックの重要性を再認識した。手術室の話は調整コストの大きさや負荷の偏りの無駄が認識できた。
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[関連リンク]
R-style 【書評】いつも「時間がない」あなたに(センディル・ムッライナタン&エルダー・シャフィール): http://rashita.net/blog/?p=16784
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時間・金銭の欠乏と認知能力の低下との関連を考察し,これに対する提案を試みた内容.何かを有効に活用しようと考え,行動すること自体による負担は,確かに見落とされがちであるし,回数としては少なくてもうまくいくことが望ましい.欠乏状態を脱却する鍵は,その人を取り巻くもののちょっとした組み換えや,ちょっとした積み重ねであり,それは決して負担をしいるものではないこともあるが,当人はそれに気づいていないか,気づいていても不可能と思っているために,うまくいかなくなる.そこに対して,本人の意識しない,あるいは逆に意識を強いる形で,そうした組み換えや積み重ねを行わせることで,より楽な方向へ歩むことができると説く.結語にあった豊かさの中での慢心に似た心理に対する考察も今後ぜひ刊行してほしい.
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一般的に時間がないのは、
・運動不足だから
・テレビの見過ぎだから
・スマホ中毒だから
と誰もが知る理由が挙げられてる。
しかし本書は行動経済学の観点から〃貧乏=欠乏〃が原因だと提唱している。
お金がないから生活が苦しく、稼ぐことに目がくらみ長時間働いて体を酷使する。
もしくはお金のこと以外に目が向かず、借金や宝くじなどの短期的な利益に手を出す。
もし心に余裕があれば、広い目で客観視でき、本当に必要な行動が見えてくる。
しかし貧乏人は欠落しているものに意識が持っていかれ、冷静な判断が下さず、結果的に解決には至らない、だから貧乏から抜け出せない。
そういう意味で成功者らは貧乏=欠乏に縛られなかったとも言える。
自由な心でなんで挑戦できるのも、欠乏を抱えていない証拠だからだ。
行動経済学を基にしてるので、ノウハウ本より信用できるだろう。
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集中とトンネリング
時間がなくなると、会議では中間軌道修正がおこり、肝心なところに集中し、より具体的な進展がある
残された時間がほとんどない、と感じると、彼らは毎日を最大限に活用しようとした
欠乏がさまざまな時間尺度で人の注意を引きつける
トンネリング
トンネル内のものは見えるが、外のものは何も見えなくなる視野狭窄状態
‼️集中は有益だが、もっと重要かもしれないことがトンネルの外に押し出されてほったらかしになる
‼️マルチタスクは代償を伴う、運転中の電話、食事会議
処理能力への負荷=欠乏
線路沿いの生徒は、他と比べ、学力が落ちた
人の気を散らすものは外から来るとは限らない、住宅ローン等
‼️バックグラウンドで沢山のプログラムを開いていれば、ブラウザーはもたつく
貧困は能力を低下させる。
彼らの持って生まれた能力が低いわけではなく、知性の一部が欠乏によって占拠される
ダイエット中、成績悪い
‼️欠乏とは、重要な心配事が連続発生している状態
人の豊かさは気にしないでいられるものの数に比例する。
洗濯用洗剤メーカー
小さいキャップは満杯まで注ぐので満足する。
大きいキャップは少なく感じるので、沢山消費してしまう
人は目先の利益を過大評価して、将来の利益をおろそかにする
ジャグリング
緊急の課題を曲芸のように次から次へと処理する最悪状態
‼️欠乏の罠から抜け出すには計画を立てる必要があるが、計画は重要だが緊急ではないのでマインドセットが難しい
‼️部下の火消しを手伝うことができれば、新たな処理能力を生み出すことになる
組織における欠乏への対処
セントジョンズ医療センター、手術室はいつもいっぱい
解決策は、手術室を1つ使わずに開けておくこと
計画外の手術がいつも計画を狂わせていたが、これにより対処できるようになった
貧困層が貯金をしない理由
貯金は重要だが、緊急ではない
リマインダーメールを送るだけで、貯金は6%増えた
‼️欠乏は往々にして豊かさのもとで生まれる
無駄に使われたたくさんの時間の元に、
余裕があった時に下手なお金の使い方をしたせいで