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シカゴ大学経済学部の教授と、MFA取得のジャーナリストとの合作。
自分のなかでは、読みにくいタイプの翻訳本だった。
大きな問題は、過去にも何度も考えぬかれ、賢人も改善に取り組んできた過去がある。例えば、地球の温暖化や貧困層の根絶、銃規制と犯罪の抑制みたいな問題は、これまでに議論を繰返し、対策もたくさん試されて、利権や思惑も複雑に絡み合っている。
こういった大きな問題をひとつの時代で解決してしまおうと思わず、小さく分解して自分や周囲だけでも解決できることから取り組んでいく。
大きなことばかり目指していると、結局何も解決できずに終えてしまうことでも、小さなことを少しでも解決していけば、次の世代へよりいい条件でバトンタッチすることができるようになり、最終的な解決に近づくことが期待される。
また、常に世間の常識や慣習にとらわれず、従来の枠にとらわれない「フリーク」と呼ばれる人のように考えることで、人とは違う視点や捉え方ができ、解決策も違った方面から問題にメスを入れられる。
直感でさえ、これまでの人生の思い込みからであることが多い。政治的、思想的、道徳的など、人為的なバリアを取り除いて、ゼロから考えることで、偏見や思い込みがない思考法を身につけることもひとつの考え方の技術だと思った。
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「ヤバい経済学」が面白かったので購入。みんあ「バイアス」にかかってませんか?
ものごとを0ベースで考えられないのは、
①政治的、思想的、その他のバイアスのせいで、偏った先入観をもってしまいがちだから。どんなに聡明な人でも、新しい情報を積極的に取り入れて確かな現実感覚を磨くよりも、自分がもともともっている考えを裏付けるような情報ばかりを探そうとするから。
②みんなと同じことをするのは楽だから。
③たいていの人は忙しさにかまけて、考え直したり、ものごとをじっくりと考えることすらしなくなっているから。
→人生を効率に生きるために、0ベース思考ばかりではいられないのは、理解に難くない。
例えばホットドックを端から食べろだなんてルールはどこにもない。食べる前にソーセージとパンを割って見る?ソーセージとパンをばらしてみる?など。
小林はコニ―アイランド大会の25と1/8本という世界記録を正当なものだと思わないようにした。スピードの決め手になる期間は心臓や肺ではなく、脳なのだ。
→まぁホットドックの早食いを戦略的に考える人間がこれまでにいなかった、ということも大きいが、人に与えられたMaxに捉われないという考え方は重要。メールは24時間以内対応もその1つ。24時間というのは区切りが良いが、できるなら5分後には対応して驚かせたい。
省エネのアンケートで、次の順にやるべき理由が挙げられたが、本当か…。
1、環境保護になる
2、社会のためになる
3、お金の節約になる
4、多くの人がやっている
→人に体裁よく見せたいという見えないバイアスを誰しもが抱えているよね?
スマイル・トレインがうまくいった理由は、
①目新しさ:これが最初で最後のお願いです、なんていう人は今までいなかった。
②素直さ:郵便物に何度も寄付のお願いがくることをうんざりしているだろうということを認めた。
③コントロール:寄付者にある程度の自由度を与えた。
→シンプルに言うと、相手の本当の関心事を抑えて、相手に主導権を与えること。人は「操られている感」を覚えると反発したくなる。
男子トイレを綺麗に使ってほしい?「きれいに使いましょう」の張り紙もいいけれど、小便器にハエの絵を描いて、後は的に命中させようとする男の本能に任せておけばいい。
→何かの目標がどんなに大切かを諭すよりも、さりげない後押しで、相手をそっとつつく方が良い。
「お悩みですか?ときに人生には、大きな決断を迫られて、どうすればいいのかわからないことがあります。あらゆる角度から考えつくしたのに、どう考えても何が正しい決断なのかわからない。そうなったら、どんな決断をしてもコイン投げで決めるのと変わりません。」
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固定概念を捨てろというコンセプトのもと、そうすることで見えてくる驚くべき事例を具体例で説明している。
・脳へのだましが限界を押し広げる
・群衆インセンティブの効果が最も高い。
・犯罪率の減少の因果関係
・迷惑メールの内容がアホな理由
・嘘つきは人とは違うインセンティブに反応する
・物語を語る
以上
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今まで誰も解決するのが難しい問題として世の中に残る問題に挑んだ解決策を整理して分析するという多大な労力と時間を費やした上でむざむざ失敗作を出すより、常識の枠にとらわれないフリークみたいな考え方が誰にでも出来る本を書いた方がいいんではないか?という本書のアイディアがそもそもフリークで面白い導入。現代社会ではもう少し建設的に、創造的に、合理的に考えることが必要だ。違う角度から、違う筋肉を使って、違う前提で考える。やみくもな楽観も、ひねくれた不信ももたずにすなおな心で考える。問題をゼロベースで捉えなおしたら、新しい解決策が見つかるかもしれない。問題の核心を鋭く把握することが出発点になる。
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「ヤバい経済学」Freakonomics主宰による、最新刊。
データサイエンティストの不遇あるあると、 私はかく突破したという総仕上げ的な内容。
「分離的均衡」の事例として、ソロモン王が問われた「どっちがホンマのおかん」問題と同列に語られる、 デイビット・リー・ロス(ヴァン・ヘイレ ン)による「興行委託契約書第428条(M&M茶色粒の除外:バンド受け入れ側の各条項に対する内容認知度を測るためのサンプリング条項)」がやっぱり 秀逸。
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常識的な答え・判断、みんなが普通にやっていることが必ずしも合理的でも効果的でもない。そうした判断や無思考に陥ることなく無垢な子供のようにゼロベースで疑問をもち、そもそもという本質的な問いから検証・フィードバックを生かす。失敗を恐れない代わりに、小さいうちに撤退できるようにする。
そうしたことを、ホットドックの早食いの常識を変えたコービーのような数々の物語で分かりやすく説明してくれる。
それでもゼロベースで判断するというのは、まったく簡単ではないと改めて思う。
15-132
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今まで思考の邪魔をしてたものをとっぱらうためのストーリーとか小ネタ(?)にあふれてる、楽しい書籍です!
小林尊の例えが出てくる部分が好きです。問題を解決するためには小さく分割することが大事というのはよく見たことがありますが、まさか大食いの世界でもそうだとは知らなかった。。
あとかなりのページを割いて解説されてる部分が、無知だからこそ質問したことが功を奏す例もある、と。わからないという言葉は野暮って思われても口にしなきゃいけない場面があると改めて思いました。
あと関係ないけど途中で数学と理科の問題が出てきます。なかなか解けなくて恥ずかしい。
次は同じ著者のヤバい経済学も読んでみます!
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タイトルが自己啓発本っぽいけど、実際はそんな本ではない。ヤバイ経済学の著者が、フリークのように発想するにはどうしたらいいか?を書いた本。一筋縄ではいかない。
PKでは実は真ん中に蹴ると成功確率が高いが、誰も蹴らないのは、そこに自分の利益があるからだ。でもそのタブーを突いたらどうなるのか。それがフリーク。知らない、わからないというほうが見えてくる、できることがある。ゲームのルールを書き換え、根本の原因を考える。誰も考えない小さな問題を、子どものように考える。インセンティブよりも関係の枠組みを変える。相手を尊重し、物語を使って相手を説得する。そして何よりも、止めることを恐れない。それは失敗ではなく袋小路の発見なのだ。
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ストーリー仕立て?で結構おもしろかった。
マツコの知らない世界に出てた早食いの人の話が出てた。
当たり前とされていることを忘れることって重要だなと思った。
大人なのでなかなかできないけどねー。
考えずにやると大概裏目に出るよね。
気を付けよう。。
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これは邦題がいけないと思います。原題は『Think Like a Freak』で、フリーク(変人)のように物事を考えろ(そして全く新しい方向から世の中の課題を解決しろ)という内容なのですが、果たしてその本質を「0ベースで考える」と言っていいのか少し疑問です。その中身と邦題とのギャップに違和感を覚えたまま読み終わってしまいました。「0ベース思考」という言葉にこだわりすぎました。
個人的に興味深かったのは「死前検証」です。プロジェクトが失敗してその原因を考えて次に活かすのが「死後検証」だとしたら、プロジェクトが今後失敗すると仮定してどんな理由が考えられるのか考えるのが「死前検証」。なかなかおもしろそうです。
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メディアからの情報などといったバイアスを0にして思考する
知らないことを知らないと答える
自分で調べたり、考えたりして得た情報を信頼する
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偏見を持たない、分からないことは分からないと言う、問題の見方を変える、相手が求めていることを知る、相手の行動から読み取る、やめることも大事。
分かる!分かるけど、簡単に実践できないというか、その創造性がないから困るっていうか。
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あとがきを読んでからふと気がついて確認したら、原題が『Think Like a Freak』。どうしてこれが『0ベース思考』になっちゃうかな。どおりで何度も何度も「フリークみたいに考えると」なんて執拗に繰り返していたわけだ。いくつか面白いエピソードもあったけれど、なんだかまとまりに欠けていて散漫な感じがした。相性の悪かった翻訳も含めて★2。
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変人と思われても、素直な疑問をいだきそれを追及する。
また、失敗を恐れないこと、やめてみること、も大切らしい。
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昔から著者のファン。本書も期待をまったく裏切ることなく、自由な発想で思いがけない諸々の指摘をしている。
ホットドッグ早食いの裏にそんな緻密な考えがあったとはねー。
難を言えば、タイトルが悪い。
そのへんのビジネス書と間違う人がすごい多いんじゃないかな。
まあビジネス書と思ってうっかり買った人が、うまいこと著者のファンになってくれればいいんだけど。