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<目次>
序 もうひとつの能力
第1章 市場と価値とマーケット感覚
第2章 市場化する社会
第3章 マーケット感覚で変わる世の中の見え方
第4章 すべては「価値」から始まる
第5章 マーケット感覚を鍛える5つの方法
終 変わらなければ替えられる
<内容>
「マーケット感覚」とは、「商品やサービスが売買されている現場の、リアルな状況を想像できる能力」である。終章に描かれているが、これがないと(あるいはこの感覚を磨こうとしないと)、世の中の変化についていけず、そのポジション(仕事や会社)を替えられていしまう(追い出される、収入を奪われる)ことになる。このマーケット感覚について、豊富な具体例を元に説明がなされ、市場(労働も含めて)の中でどのように生きていけばいいかが書かれている。現在は、単純に商品を売ることだけが市場ではないので、労働市場(つまり就職活動)も含めてこの感覚が必要なので、誰もが持たねばならないものなのだ。
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20150221読了
タイトルのつけ方がうまい。
ブログや働き方の本でも同じような主張がみられるが、「マーケット感覚」という言葉を用いて、論理的思考力と対比させるあたりが流石。つい買ってしまった。
これからの時代に必要とされる「マーケット感覚」をどのようにして身につけるか、について書かれた一冊。
・この業界、この資格を取れば一生安泰と考えるのは危険。時代の変化に対応し、価値を提供する方法を市場から学ぶことが大事。それに必要なのがマーケット感覚。
・潜在的な価値に気付くための、自分独自の価値基準を手に入れること。プライシング能力。
・自分の欲望に素直に向き合い、人間のインセンティブシステムに関心を持つこと。
・組織ではなく市場からフィードバックを得ること。作り込みよりとりあえずやってみること。
・失敗は成功と対比される概念ではなく、成功の途上にある学びの機会。
・市場性の高い環境に身を置くこと。変わらなければ替えられる。サラリーマンも同じか。
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ちきりん"マーケット感覚を身につけよう"を読む。
αブロガーのはしりであるちきりんさんの日頃の視点をまとめたもの。ブログやツイッターでちきりん思想に馴染んでいる人にとっては常識レベルですが、田舎に隠棲して日々を送る身には染みるものがあります。
長く外資に勤めただけあって合理的というか、無駄な努力を嫌い、努力そのものを賞賛する姿勢を認めない雰囲気がただよっております。
役所に多い「仕事だから、頑張る」などと思考停して非効率なやり方を繰り返す前に、何が考えることがあるだろうとの呼びかけが聞こえてきます。
【本文より】
◯マーケット感覚のように、一見「センス」系に見える能力も、必ずしも一部の人だけが持つ天賦の才ではありません。洋服のセンスがとても素敵な人は、小さい頃から洋服選びに長い時間や思考シェアを割き、おこづかいの大半を被服費を投じて、他の人の何倍も多くの失敗を経験した上で、周囲から一目置かれるセンスを獲得したのです。それらは決して「生まれつきのセンス」などではありません。
◯日本一になるために必要なことと、世界で評価されるために必要なことは、必ずしも同じではありません。日本で一番になるためのゲームと、世界で一番になるためのゲームでは、勝つためのルールが異なるからです。
◯自分をどこで売るべきか、自分が高く売れる市場はどれなのか。「一生懸命頑張る!」前に、どの市場で頑張るべきなのかという市場の選択にこそ、マーケット感覚を働かせる必要があるのです。
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洗濯板が売れなくなったことを嘆くより、洗濯機が売れ始めたことを喜ぶ方がマトモですよね。>そうだそうだ。
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ちきりんさんの本はこれまで4冊ぐらい読んだのですが、今回のが一番私の中でヒットでした。
マーケット感覚とは「売れるものに気がつく能力」や「価値を認識する能力」をさしています(序章より)。これが優れている人と言うのは「時代の目利き」ってことなんでしょうか。この本は、そんな「時代の目利きになる」方法が書かれています。
マーケット感覚を鍛える5つの方法として
1)プライシング能力を身につける
「プライシング→プライス+ing」自分の基準で妥当と思われる値段をつける能力。同じ商品でも、誰に向けて売れば、一番高く売ることができるのか。それを見極める能力のことを言うそうです。
2)インセンティブシステムを理解する
『インセンティブシステム」とは動機から言動に至るまでの仕組み・・・やってみたい!行ってみたいという気持ちを刺激して人を動かすシステムのこと・・・という説明がいいのかな。
3)市場に評価される方法を学ぶ
この項目に関連して、
「何かをするにあたって、用意周到に勉強してから取り組むよりも、とりあえずやってみて、失敗から学ぶほうがより多くのことが学べる」という話がありましたがまさにそうだと思います。思いついたアイデアはいくつかとりあえず実行してみて、軌道に乗りそうなものを選ぶのも方法ですね。この考え方、サイトの運営にも役立ちそうです。
4)失敗と成功の関係を理解する
これはさっきの話と続きます。
5)市場性の高い環境に身を置く
要するに、マーケット感覚を鍛えやすいところにいて、常にそういう視点でモノを見る練習をしようということかなと思います。
そして終章の言葉。
「変わらなければ、替えられる」
これからはそういう時代になりそうです。
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市場原理の社会で生きていくためのセンスの身につけ方や楽しみ方を「マーケット感覚」という言葉で表現し、初心者にもわかりやすく懇切丁寧に説明している。
わかりやすさを優先させたがゆえに、一つの項目に対する説明量が多くなり内容の濃さとしては断然物足りなかった。
せっかくのちきりんの本領発揮テーマなのだからもっと濃い内容で読みたかったなあ。
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《リード》『マーケット感覚』→「売れるものに気がつく能力」「価値を認識する能力」が身につけられる本。
《内容》市場と価値とマーケット感覚。マーケット感覚で変わる世の中の見え方。マーケット感覚を鍛える5つの方法。
《コメント》マーケット感覚の大切さがわかりました。今年100万円の貯金が増えたと喜んでいる人は、自分はもしかしてこの一年で、100万円分の貴重な経験を逃してしまったのではないかと振り返ってみるべき。ドキッとした。
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色々と目新しい視点もあったが、納得いかないのはコンビニバイトを礼賛するような感覚はおかしい。結局そこで得た感覚を生かせるのはある種の才能ではないのかという気がしてしまう。
「経済学の教科書なら必ず載っている需要・供給曲線のグラフでは、価格はあたかも需給ラインが交差する一点で、ひとつの価格に決まるかのように見えます。しかし現実には、先進国だろうと途上国だろうと、価格は個別の需要者がいくらまで払うか(いくらの価値を感じるか)に応じて、柔軟に変更されています。」
これは常々疑問に思ってたことだ。少し値段を変えたって需要があれば売れるということ。
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ちきりんさんの本は何冊か読んだけど、なんか自分の言っていることが絶対に正しいと思わせるような強い文調があまり好きではない。
この本もためになるところはあったけどやっぱ強いなーと思った。あとマーケット感覚が論理的思考の反対っていうのがピンと来なかった。
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マーケットという言葉からは、証券会社をはじめとした金融業界が連想される。しかし、本書を読み、その他の業界、延いては一般の生活においても、マーケットを意識することで、仕事・生活の質を高めることにつながるものだと感じた。テクノロジーの進歩はこれからも続き、そのスピードは加速していくことで、マーケットのルールが社会に浸透していく。身近なところから、マーケット感覚を鍛えるためにできることを実施していこうと思う。
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世の中のあらゆるものに価値を見出す「マーケット感覚」。
一般的な言葉ではないし、明確な資格が存在するわけではないが、非常に重要なスキルだと個人的に感じた。
これらを身に付けるためには、
・自分の価値基準をプライシングで磨く
・人の行動の根拠になる背景や理由を理解する
・市場に評価されるためにとりあえずやってみる
・チャレンジと失敗、市場からのフィードバック
・市場性の高い環境に身を置く
の5つの方法がある。
この感覚を磨き、
変化していく世の中を恐れずに、
楽しめるようになること。
漠然とした不安に苛まれている多くの日本人にとっては必須のスキルではないだろうか。
文体や論理も分かりやすく、ビジネス書が苦手な人にもオススメ。
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差別化をもたらす価値ってものがいかに大切か、ということを、独自の視点で解説した刺激的な一冊。「多くの人にとって、独自の価値は既に手中にあるのに、それにただ気付いていないだけ。大事なのは、それを自覚するための感覚。それすなわち、マーケット感覚」という主張。相変わらず、面白い。
マーケティングが何たるかを理解していない、というレビューが多いが、自分(もしくは有名教授)固有の論理のみをマーケティングの定義と決めつけて、中身の良し悪しを判断できないレビューは、ナンセンスだなと思う今日このごろ。
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結構いい本だった。
市場での価値に着目して行動しないと今後は危うい内容。
論理的思考とマーケット思考の使い分けの話が出て、
この考え方の位置付けが理解出来た。
知識に頼り過ぎて思考停止の傾向にあるという危機意識を最近持ち始めたが、
マーケット思考を意識することは効果的なのだろう。
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著者がTwitterなどで常日頃から主張されている事のまとめ的な本。日頃から著者の世の中を見る視点や考え方にはとても勉強させていただいており、本書も学びが多かった。
ただし断定的な物の言い方(『これからは〜です。』)の連続は個人的には少し好かない部分もある。ちょっと決めつけすぎと受け取れ、それはそもそも『世の権威や常識に縛られることなく自分のアタマで考えよう』という常日頃からの著者の主張を受け取ってる者からすると、その決めつけすぎな感じが逆に権威的に感じ鵜呑みにしたくなくなる、という感じで。(別に嫌悪感などさらさらなく、本当極僅かに抱く程度だけど。)
しかし、マーケット感覚は本当に大事。いくら高い釣り竿や船(=資格、能力、スキル)を揃えたところで、魚(=顧客)がいないところでは釣果は出ないのだから。
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マーケット感覚、ある程度持ってるようで、実際には時代や環境で変わる真の価値とか深く考えれてないなぁと実感。
特に『インセンティブシステムの理解』は人の心理を理解する上でも必要だなと思った。