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路上生活者の支援活動をしていた飯田基晴さんが出会った“あしがらさん”。
普段は人を寄せ付けない雰囲気のあしがらさんが、炊き出しで豚汁をたべた後の表情に惹かれて飯田さんはあしがらさんを撮りはじめる。
「犬と猫と人間と」の飯田基晴監督作品。
これを見ると、おばあさんが動物たちの映画を撮ってと飯田さんに頼みに来たのも納得できる。
施設に入っても元の路上生活に戻ってしまう人がいる理由もわかった。
あしがらさんは飯田さんとの出会いを切っ掛けに変化がおとずれるが、
そうではない路上生活者が沢山いるのも現実。
「おれ、あんただけは信じるよ」には涙がでてくる。
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まだ娘が小さかった頃、よく遊んだ公園にも新宿西口から追われてきたホームレスの方々のテントがたくさんあった。
みんな見えてるのに見ないフリをしていた。私もそう。子どもたちは不思議そうに青いテントを見ていた。もし聞かれたらどう答えたんだろうと今でも思う。同じ人間なのにね。
余談だが、おもかげ舎の後藤さんが赤ちゃんの名前を聞かれた時の「別姓だから」が何気に嬉しかったな。
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”あしがらさん”は20年以上、新宿の路上で生きてきた。
残飯で飢えをしのぎ、心を閉ざして誰とも付き合わない。
そんな”あしがらさん”の炊き出しの豚汁を飲み干した時の笑みに触れたドキュメンタリー映画監督の飯田基晴は、「この人をもっと知りたい」そんな気持ちでカメラを回し始めた。
ポツポツと語られる言葉に耳を傾け、二転三転する状況に寄り添う。撮る者と撮られる者、3年におよぶ撮影でいつしか生まれた信頼が、思いもかけない変化をもたらす。
あるホームレスとある映画監督の交流を描いたドキュメンタリー映画。
映画監督を目指しながらホームレス支援のボランティア活動をする飯田基晴さんは、1998年に「あしがらさん」に出会った。
他のホームレスを寄せ付けず、これまでの人生の辛酸から心を閉ざし自分のことを語りたがらないが、炊き出しの豚汁を飲み干して「うめーなぁ」と笑う笑顔を浮かべるあしがらさんを見て、「この人のことを知りたい」と思い飯田基晴さんはあしがらさんを撮り始めた。
満州で生まれ終戦後、命からがら帰国して様々な仕事をして結婚して、様々な辛酸を舐めてきた過程において、周りの人達に不信感を持ち、独りで生きてきたあしがらさんが、心不全や認知症など大病したことをきっかけに、新宿区役所の福祉課からホームレス支援をしているおもかげ会に繋がりおもかげ会が経営している施設で暮らし、デイサービスに通う中で、飯田基晴さんだけでなくおもかげ会の会長や入居者と信頼し合い安らかに暮らしていく変化を通して、認知症や周りの人間に不信感を持つ人を福祉の支援に繋げる難しさや人との交流の中で安心感や信頼感を得られることがどれだけ生きることに必要なのかを痛感させられるドキュメンタリー映画。
「アンタだけは信じるよ」
アマゾンで、DVDが発売中。