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介護の現場のことは、アルツハイマー型認知症の母がケアを受けていながら、語れるほどには知識もなく、触れずにおく。
星子さんが本当に素敵で素敵で素敵で。
シンプルなことを複雑にしてしまう梓を本当に成長させてしまったのは、星子さんのまとう大人の純粋さ。
無鉄砲ではた迷惑な子供の無邪気ではなくて、本当に大切なものだけをシンプルに大切にすることが自然にできる人。
そんな人を惹きつける梓も、物事を複雑にしてしまう臆病さを捨て去って、ようやくシンプルに歩き始めたから、ハッピーエンド。
高遠の桜、いつか見に行きたいな。
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日常の仕事や恋人から解放されたくて、とびのったあずさ号。高遠へたどり着き、自然や人々とのつながりを通じて、自分のやりたいことや生き方を考えていく。単行本の時のタイトルが「迷子の大人」だったそうですが、まさしく迷子の大人でした。梓の優柔不断さだったり、恋人との関係も何だかあっさり解決していってしまった部分は腑に落ちないけれど、軽く読めて、読後感もよかったです。胸キュンで甘酸っぱい感じもよかったです。気になる作家さんがまた一人増えました。
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こういう文体の小説を読むのが久しく、新鮮だった
解説にあるように、確かに「それどうよ?」と思う身勝手な言動や行動が主人公に見受けられるけど、人間パニックになったり冷静な判断ができない時ってそうなるものよね、と主人公に感情移入できたのは、心理描写がリアルだったから。
幸せな展開に胸がスキっとなった。
旅に消極的なわたしが、ひとり旅したい(あわよくば幸せな展開に…)と思った作品。
たまにはこういう、全てまるっとうまく行くものが読みたくなるんです。
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単純でライトなので電車の中であっという間に読んでしまう。そして恋は自分に素直にならなければね…と改めて。
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働く女子へのエール。
仕事に行き詰った時、ふっと、結婚しようかなあ…とか思ってしまうけれど。
“この街で歳をとりたくない”
介護を仕事としているからこそ、老い先の事も見えてしまう…
人々は刺をまとい、人込みでちょっと立ち止まれば体当たりされ、ゆっくり歩くお年寄りは舌打ちされる。
高遠の自然の中では、みんなのびのびとして、お年寄りは“守るべき弱者”というより、人生の先輩として学ぶべき人たちだ。
そんな高遠の人たちに触れるうち、主人公も、自分の気持ちに自然であることを大切に思うようになる。
仕事がつらい時は、ちょっと立ち止まって考えてみるのもいい。
恋愛物ではあるけれど、介護の現場の問題点にもふれ、問題作でもある。
本を手に取ったきっかけは、タイトルの“あずさ号”と、特急の車体の大胆な構図、車窓の女性。
桜の花びらも、恋っぽい。
ふらっと電車に乗って一人旅がしたくなったなあ…
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やっぱり乗った事あるもの、行ったことのある地名の付いたものの本は手に取ってしまうよ~
あずさってタイトルと表紙のイラストで買ってしまったけど
諏訪湖や、松本、高遠の信州と東京を行き来する旅行の話。
途中からどうなるかは分かってしまうけど
少しキュンとする内容は面白かった~
そして高遠に行きたくなるよ
前半主人公に共感できなくてその事はあとがきも書いてあったけど、分かる!分かる!って感じだった
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あらすじ(背表紙より)
空回りしがちな仕事と、望まない結婚を迫る恋人を置いて、介護福祉士の梓は、新宿駅から特急あずさに乗り込んだ。諏訪湖畔で出会った陶芸家の桂に連れられ、泊まるところのない梓は長野・高遠町の民宿へ。雄大な自然とのんびり暮らす人々に囲まれて過ごし、心は揺れ動くが…。高遠と東京を行き来しながら、新しい生き方を見つけていく女性の姿をいきいきと描く。
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坂井希久子さん、「ウィメンズマラソン」「ハーレーじじいの背中」面白かったです。今回読んだ「恋するあずさ号」(2012.9刊行 2015.4文庫化)、かったるかったです。ホームヘルパー、訪問介護をしている畠山梓27歳が主人公の物語。好きになったから担当を替えられたとか不可解なはなし。覚治というどうしようもない男がいつまでも登場、というか、梓が態度をはっきりさせない、いつまでも会ってる進行に嫌気が。そして好きな陶芸家にはっきり思いを伝えないもどかしさ・・・。最後は落ち着くところに落ち着くみたいですが。。。
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介護という身近なことがバックボーンで若い梓の恋の行方が気になりすらすらと読み切りました。介護のあるあると梓の恋を応援したいのと…ラストは、えっ⁇って感じで読み返したり。
初めて読んだ作家さんだけど作風は好きなんで他の作品も読んでみたくなりました。
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単行本を文庫化する時全く違うタイトルに変えられるのが好きではない。この本も単行本の時は「迷子の大人」って全然ちゃうやないか!…と本を探す時は思ったのだが。
改題は正解だったと思う。確かに「迷子の大人」が主人公なんだけど、物語の雰囲気は実に「恋するあずさ号」なのである、しかもこのあずさ号特急なのかどうか分からんくらい、いらんとこに停車し、寄り道し、時には事故に会い…文庫化にあたって書き加えられた最終章によると、どうやら終着駅にはたどりついたようだが、途中迷走しまくる(ということは単行本当時のタイトルでもエエのか?)
解説にもあったが、主人公梓の行動は戴けない部分も多く、実在したらこういうヤツは嫌いなんだが、この小説は主人公の魅力で読ませる本ではない。かといって主人公の思い人もムッサイケてるわけでもなく…。実はこの小説、脇を固める人々がとてもいいのである。とりわけ年上と年下の女友達がすごくいい。彼女らがいるから読ませる小説。
そして、小説の大切な舞台となる高遠町がこれまたなんともいいのである。南アルプス登山の際にほんのちょっとだけ立ち寄ったことがあるが、次はゆっくり滞在してみたいと思わせるところ。桜の季節が有名みたいだが、出来れば冬に行ってみたいなぁ。
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迷える女子・梓は、8時ちょうどの新宿発あずさに乗って旅に出る。高遠と東京を往復しながら、新しい生き方を探しだす女性の姿を描く長編小説。
いつもの坂井さんの物語に出てくるヒロインと異なり、本作の主人公・梓は八方美人で優柔不断。応援できない女子なのに、なぜ他人は支えたくなるのかが、この作品の隠しテーマなのだろう。
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著者の江戸物を読んでいます。
先に書かれている現代ものにも興味あり!
高遠と東京を往復しながらも介護現場で働く主人公梓。
悩みは人との関わりですが、良い方向へ向かうのも人との関わり。思っているような方向へ向かうのが、分かってしまいました^^