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終戦直後の昭和20年8月19日。
妻を乗せて満州から飛び立っていった谷藤徹夫氏の生涯を、満州の歴史・情勢と重ね合わせながら記している一冊。
途中満州の歴史についての部分がかなり長いが、メインはあくまで谷藤氏の生涯と、終戦後の特攻へ至る背景である。
満州の歴史についての記述がかなり多いのは、それだけ時代背景や史実を正しく理解していないと、谷藤氏の特攻の意味を理解してもらえないのではないかということなのだろうか。
最後、彼らを決断させたのは、軍人としての誇りなのか、意地なのか、責任感なのか、何れにせよ極限状態での決断であったことは間違いない。8月15日を過ぎてもなお、戦争は続いていたのだ。
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終戦の4日後、満州で妻をのせてソ連の戦車部隊に特攻をかけた日本兵を追ったドキュメント。
戦中の満州支配の背景なども丁寧に説明されていて勉強になった。
終戦後になぜ特攻をかけなければならなかったのかが最初は疑問だったが、本作品を読んでいるうちにやむにやまれずだったことが理解でき、改めて戦争の恐ろしさ、愚かさを実感した。
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本編の途中で、満洲国についての記述があるのだけれど、これが面白い。巻末の参考資料の中から満洲国に関するものを何か選んで読んでみようかな、と思うくらい。
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2022年8月29日毎日新聞夕刊に紹介。
昭和20年8月19日の特攻とは?とタイトルにひかれて買って読んでいた本。感想は書いていなかった。
夕刊を読んで、本棚からとりだした。命令に背いて長らく特攻死扱いされていなかったが、生き残った仲間の努力により、1957年に戦没者として9人を認定。靖国神社に合祀された。
シンプルに、これを繰り返してはいけないそう思う。
個人的に、本を読まない人に満州の歴史やなぜ8月19日なのか解説して本を紹介しないとなかなか伝わらないのが難しいなあ。と思いました。