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あずかりやさんには、困っている人、悩んでいる人が集まってくる。
1日100円で預かってもらう。すると、不思議と事態が好転したり。
全体を覆う柔らかい空気が心地いい。
時にはこういう世界に浸りたい。
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目が見えないことが不便でもなく不自由も感じていないような店主が、目から入る情報がないにもかかわらず「あずかりやさん」を淡々と営業しているその日常の物語。
のれんやショーケース、猫などの視線で、おそらく店主は○○と思っているだろうと話が進む。
預けに来る人(客)も様々で、一人一人抱えてるものがあって、そこにそっと自然に寄り添ってしまう店主の才能がすごすぎる。
出会ってみたい。
店主の本心が店主の立場から書かれていないことがマイナス星一つ。
でも、だからこそ猫の社長のようにあれこれ想像して楽しめるのかもしれない。
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アンソロジー「明日町こんぺいとう商店街」から独立した一冊。
目の見えない店主とお客さんが織りなす物語。
のれんやショーケース、猫などを擬人化し、話が進んでいくのが面白いと感じた。
店主の造形やいでたちが小出しなのも、美男子ということはわかるが、ぼんやりとしている。読み手も盲目の世界の中で一緒に店番をしている気分だ。
特に顕著なのはお客さんの描写。
赤いランドセルを背負った女の子。グレーのスーツで整えられたねずみ紳士。石鹸のいい匂いがする石鹸さん。それ以上の描写はなく、鈴の音や匂いという五感で人物を探る必要がある。
表紙の青空のような、春の温かさを感じた。
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1日100円で何でも預かってくれる『あずかりやさん』
ほっと心が温かくなるストーリー。
のれん、自転車、ショーケース目線で話が進んで行くのが読んでて楽しかったです。
猫目線のお話、個人的にかわいくて大好きです^^
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短編集。
優しい物語は心にいい。
おだやかで優しい気持ちになれる。
何よりも、読み進んでいくうちに、どんどん心の中に優しさが降り積もっていくようだ。
誰かに優しくしたくなるし、自分自身にも優しくしてあげたくなる。
相沢さんではないけれど、「誰しも事情がある。でもそれはそのひとにしかわからないし、他人が踏み込んではいけない」。
あずかりやの店主はけっして客の心に土足で踏み込むようなことはしない。
余計なことは聞かずに、黙って客から差し出されたものをあずかるだけだ。
短篇それぞれの語り部が人でないところもいい。
のれんだったりガラスケースだったり白猫だったり。
店主を身近で日々見守っているものたちの目を通して伝わってくる店主の人となり。
身にまとうおだやかさが沁みてくるような、あたたかで優しい物語だった。
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客があずけたいものを一日百円であずかってくれる、「あずかりやさん」。店主はあずかりものの中身を見たり、事情を詮索したりはしない。もし自分の町にこんな店があったら、一体何をあずけるだろう。
のれん、空のガラスケース、店主の手で生まれた猫。語り手の店主への想いがやさしくて、読むとあたたかい気持ちになれる。
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なんでも1日100円で預かる「あずかりやさん」。
物語の主人公は盲目の店主のはずですが、ストーリーが来店客、猫、生き物ではなくてモノなど、全て第三者の目線で語られており、どの立場から見てもブレない店主の個性が光ります。
非常に穏やかで真っ直ぐな雰囲気なので、読んでいてとても癒されました。
また、途中で時間をグンと進ませて予想外の伏線を披露してみたり、リドルストーリーのような締め方をしたりと、人称以外にも様々なテクニックが織り交ぜられているところも、本書の楽しみ方の1つです。
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ほんのり暖かいんだけど。
やさしい嘘。
真心のこもった嘘。
目には見えないけど、
心で感じる嘘。
見えない方がいい嘘。
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この本を一人でも多くの人に読んでほしい!という書店員さんの思いで広まった本とのこと。
ついつい手にとってみたら、なるほど、その気持ちはよくわかる。
温かくて、少し切なくて。もし我が家の近所にあずかりや・さとうがあったらわたしも利用しただろうな。「社長」に気に入ってもらえるかな。ガラスケースには?のれんには?
少し背伸びして、あののれんをくぐって、いらっしゃいませ、と彼に出迎えられたら、それだけで荷物が軽くなる木がする。
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商店街にある、1日100円でなんでも預かってくれる「あずかりやさん」
店主は必要なことだけ聞いて、それ以上は詮索しない。
近くにあったら行くかも。ここに行ったら心が軽くなるかもしれない。
語り部も暖簾だったり、自転車だったりで面白かった。
切ないけど、暖かくて優しい短編集。
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ジャケ買いしたんですが、それは本来の表紙の上から重ねてかけられたとある本屋さんがこの本をたくさんの人に読んで欲しいがために作ったオリジナルのブックカバーでした。
そんな思い入れも納得の、とても優しく穏やかな気持ちになれる作品でした。
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読みはじめは軽い内容を想像しました。確かに読みやすくスラスラいけるんだけど、その裏というか奥にあるものが深かったな、と。日常そこら辺に転がってるんだろうけど心にチクッとする何かに光が当たったお話でした。読んでよかったです。
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優しいほっこり系の小説。
作者の糸とは外れるかもしれませんが、ピュアすぎるエピソードや擬人的独白など、児童文学として楽しみました。
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1日100円でものを預かるだけのあずかりやさん。
他人様に預けるようなものってある?って思いながら読みました。(笑)
少しだけでも自分から距離を置くことで安らかになれることってあるのね。
静かな佇まいでただ待ってる桐島くんが素敵。
語り手がモノだったり猫だったりするのが面白かった。
あたたかい話(+衝撃)な物語だった。
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人にはそれぞれ事情がある。そんな時に1日100円であずかり屋さんが預かってくれる。短編小説の視点は、何と店先の暖簾やショーケース、猫。こんな視点の描き方ははじめて。ほっこりしたい時に読むのがオススメ。