紙の本
小説家の業
2021/04/20 16:15
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投稿者:昼休み - この投稿者のレビュー一覧を見る
「作家」と呼ばれる職業には、すごく憧れがあるけれど、この本では女流小説作家の業みたいなものがこれでもかと書かれていて、0から何かを生み出すのって、こんなに苦しいんだなと思った。
でも、誰の心にもこういう見苦しい感情はあるのだろうとも思う。
自分がこの本のようなクリエイティブな職業を生業としていたとして、その自分の業と果たして正面から向き合うことができるのか・・・。
自分のことが嫌いになりはしないか・・・。
そんなことも考えて。
ミステリーとしてももちろん面白く読み応えのある作品だった。
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『四〇一二号室』の文庫化(文庫化にあたり改題)。
あるタワーマンションの一室をキーワードに、女性の嫉妬と怨念が渦巻くイヤミスだった。プロット自体は他作品の方が凝っているが、マイナスの感情の書き込みという意味では、これまでの中でも群を抜いている。
読んでいて思ったのだが、タワーマンションって確かに外から見ると不気味なところがあるよな〜。なんか隣近所との人間関係で疲れそうだったり。
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奇怪なること、まさに譚!
真梨幸子にやられましたね、またまた。
単行本「四〇一二号室」のときに、未読だったのですが、後悔しました、すみません。
怖い女のミステリを書かせたら、天下一品。ホントにうまい。
奇妙な話の渦にうかうかと巻き込まれる快感。いや、巻き込まれるんじゃなくて自ら飛び込みたくなる、この淫靡な魅力。たまりませんね、いやほんと。
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201505/感情描写とかは面白いんだけど、肝心のオチや謎や展開が私にはいまいち。ミステリとしては物足りない。
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女同士ならでは?なドロドロとした感情が溢れている…んだけど、もう少しストレートにそれが伝わってきてもいいような…ミステリー要素もなんとなくぼやけてしまっていたような気がするし、、、でもどんどん読み進めたいと思える作品だったことは間違いないのですが。小説家って…なかなか大変な職業だなあとヘンなところが大いに気になりました。。
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少し期待外れ。
もっと女のドロドロしたところが読みたかった。
ミステリー調に書かれてて、あれ?どんでん返しものを読んでるんだっけ?って何回か錯覚した。
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こういうのをイヤミスというらしい。
ミステリー?作品。
読後感、最悪。
落ち込む、、というのではなく気分が悪くなるかんじ。
そういう感想になってもらえることが著者としては正解なのかもしれないけど、読後感最悪、でも読んでよかった、気になる、ではなく、貴重な時間をかけてよんだけど、気分悪くなるだけで、読まなければよかっだなという感想。
そもそも、私はミステリーはそんな好きじゃないしな。ミステリー好きな人はどうぞ。
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小説家の売れっ子作家 珠美と売れない作家の桜子。
二人には大きな確執があった。
そして、その確執は珠美のタワーマンションからの転落により一変する。
真梨さんの描くドロドロの女性たちが、今回も炸裂。
嫉妬、妬みが溢れています。
2016.12.3
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全部の?が解けてない気がするけど・・・
わざと娼婦とか気になるフレーズ織り込んで、さして深く話にからんでもこない感じがした。
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なんか途中で脱線てる気がしてねぇ。ちゃんと最後回収するんだけど。
なんとなく、どことなくモヤモヤが残った。
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久々にミステリー長編小説を読んだ。
対峙し合う二人の女流作家が主人公。三芳珠美と根岸桜子、そして曰く付きの所沢のタワーマンションの一室をめぐる物語。
そして年老いた娼婦の存在が物語の中で不気味な存在感を放ち続ける。
珠美、桜子、そして彼女をめぐる出版社の女性、タワーマンションに住むはずだった不幸な夫婦… 視点は次々と変わっていく。謎だらけで終始不穏な展開ではあるものの、テンポは良く、飽きさせない。
読後感悪く、気分の悪くなる一冊だったが、記憶に残る一冊でもある。
梅毒って怖いわ。。。
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全然知らない作家さんだったけど、この本をとったのはPOPが強烈だったから
「嫌な登場人物しか出ない嫌な小説です。嫌な気持ちになりたい人はどうぞ」と書かれたビリビリ引き裂かれたPOP……まじか
まったく嫌な小説でしたよ
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(ネタバレ)すさまじい嫉妬心、競争心を持つ女性たち。そのどろどろ感もすごいけど、語り手と入院している女性の正体にちょっと驚かされた。
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<あらすじ>
タワーマンションの最上階に暮らす売れっ子作家・珠美。
一方同時期にデビューするも珠美の影に埋もれる売れない作家・桜子。
ある時、タワーマンションがある町一帯で大停電が発生し、
その最中、珠美はマンションから転落。
珠美は植物人間となり、珠美の編集者で不倫関係でもあった西岡が桜子に鞍替えしたことで、今度は桜子に風が吹き始める。
寝たきり状態で入院中だが意識だけはハッキリしている珠美と、
新作の執筆で苦悩しノイローゼになる桜子が交互に描かれ、、、。
<オチ>
10年後、桜子が新作を発表。
その取材で桜子はタワーマンションで珠美を突き落したと告白。
詳しくは新作に載っていると言い桜子は警察に出頭。
新刊はミリオンセラー。
桜子は執行猶予で釈放となり、珠美が住んでいたタワーマンションに住むことに。
しかし珠美を突き落したのは桜子ではなかった。
編集者の西岡と共し謀し自身の小説を売るためにウソをついたのだった。
小説が売れたことで西岡は桜子と不倫関係になる。
西岡は本を売るためなら何でもする男だったのだ。
実際に珠美を突き落したのは西岡の娘だった。
西岡の不倫などでノイローゼになった西岡の妻を見ていた娘が不倫相手の珠美を突き落し、
同時期に西岡の妻は列車に飛び込み自殺を図ろうとするが失敗し寝たきりの状態になる。
(作中に描かれていた植物人間は珠美ではなく西岡の妻だったという叙述トリック)
現在、西岡の妻は寝たきりで入院中。
それなのに今度は桜子と不倫している西岡。
それをずっと見ていた西岡の娘は、桜子と父を殺害する。。。
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女性たちのドロドロがメインのミステリー。
確かにドロドロはしてるけど、真に迫るような醜さやヒヤッとするほどの怖さはそれほどなく、帯に負けてるかなと感じた。
ミステリの部分も、あまりテンポは良くなくて、のめり込めなかった。
でも、作家が書く小説と現実をクロスさせるような設定は面白いと思う。