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『不思議の国のアリス』は何度読んでも大して面白いストーリーではないと思うのだが、それでも忘れ難い魅力があって、様々な訳で繰り返し読んでいる。この種のものの翻訳は、英語の言葉遊びを無理やり引き受けるためになんともトリッキーな日本語になってしまうのが、読んでいて実に楽しいところだ。そのあたりの苦労話は、訳者あとがきにもあるし、「学問ノスヽメ」というPodcastの高山宏がゲストの回でも聞ける。
この高山訳は黙読していてもリズムを感じるので、つい声に出して読んでしまうことが何度かあった。佐々木マキの挿し絵もすばらしいし、絵と文字面が合わせてデザインされている見開きもいくつもある。
細部におぼれつつ読む。マニエリスムだからね。
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ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』刊行 150周年記念出版! 高山宏の新訳と佐々木マキの描き下ろしイラスト で贈る、日本語版『不思議の国のアリス』の金字 塔!
装丁・祖父江慎+鯉沼恵一(cozfish) (オール2色刷り・四六判・上製)
誰もが知ってるお話の、誰も知らないコトバとカ タチ 「会話のない本なんて本じゃない、といちばんは じめのところでアリスが言っています。 この翻訳は会話のある本になっているはずです。 アリスは同時に絵のない本なんて、とも言ってい ます。 この本の「絵」はどうですか? このたび、絵もあれば会話もある本をお届けでき ました」
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注釈がないので、純粋に物語を楽しむ事ができました。イギリス風のナンセンスの世界ですね。マザーグースのみならず、エリナー(エレノア)・ファージョンの小品群も思い出させます。
佐々木マキさんの挿絵も可愛いです。無限大の輪っかを耳にひっかけた三月うさぎの絵が好きです。それから、ちょっと書体にも特徴がありますね。ひらがなが面白いです。
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独特な言い回しが世界観をそのままに、かつチャーミングに訳されていた。佐々木マキのイラストがキャラクターの個性をより引き出していて、とてもしっくりくる良い本。
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20180408 有名な話だが読んだ事がなかった。数々のエピソードを実際読んでこの本の凄さと永く読まれている理由が分かった。子供の感性を忘れない様に又暫くしたら読んでみようと思う。
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不思議すぎて理解できなかった...
けど、終わりのかんじはよかったな。子どもの心を忘れたくない。
あ、佐々木マキさんのイラストはもちろん最高。かわいい。だいすき。
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ブクログの仮想本棚に「猫楠」、「猫のつもりが虎」、本書と三つ並んだところ、ネコつながりで気分がよい。チェシャ猫の如くニヤニヤ。
佐々木マキによる二色イラストは名人芸。半眼? 奥二重? 不思議の国の奇人・幻獣へ向けるアリスの冷ややかな眼差しもヨイ。
余談:明治か大正、チェシャ猫を「朝鮮猫」とした翻訳があるという。読者をニヤニヤさせてどうするのだ?
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アリスをちゃんと読むのは久々。アリスといえばテニエル一択だったが、佐々木マキが好きなので読んでみた。とかげのビルの表情が絶妙。全部カラーで見たかった。
平行して詳注アリス完全決定版も読んだが、訳者が同じだった。本作の方が注釈にしばられずのびのび訳したらしいが、別の訳者で平行読みすべきだったかも。とはいえ、にせうみがめの訳が違っていてびっくり!
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今まで読んだ不思議の国のアリスの中で一番読みやすかった。
挿絵が佐々木マキさん。不思議の国のアリスの世界観にピッタリ。
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少女のアリスが、次から次へと現れる不思議な生き物や出来事に出会う物語です。変則的なレイアウトと二色刷りの緩やかなイラストが楽しく、丁寧に訳されたダジャレも面白いです。
冒頭の訳詩が読みやすいと感じました。
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夢の中でありそうなドタバタ感が読んでいて楽しかったです。会話になっているのかいないのか絶妙なラインの掛け合いも好みでした。初めて翻訳本を読んだのですが、きっとこの作品は訳者によってかなり変わってくるんだろうと思います。
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今頃ですかと言われそうなんだが、何年か前に佐々木マキのイラストに惹かれて本棚に飾ろうと思って買ったのを、やっと読んだ。
読んでいてずっと、子供はこれを読んで何と思うのだろうか、と考えた。
面白いのかな。
僕は面白いと思ったけど、原文で読めたらなあとも思った。
言葉遊び的な部分が多いので、翻訳もだいぶ工夫されているようだけど。
よくある読書シンクロニシティなんだが、同時に読んでた本にジョン・レノンはこの本が大好きだったと書かれていた。そういえば、何というか、この本もLSDカルチャーっぽい。
続き(鏡の国のアリス)も今読んでいる。
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誰でも知ってる不思議の国のアリス。昨年は刊行150周年でたくさん本が出ていた。本書はその一つであり、そして僕は勝手に本命視していた。
佐々木マキさんの描くアリスは、アリスっぽくない。アリスの、わざとらしさというかフェミニンな感じというか、それがない。そんな挿絵が結構な数掲載されている。
高山宏さんは過去にアリスを訳しているので違うものにしたい、そして注釈なしでやりたい、ということを実現している。
そんなわけでとてもリズミカルで楽しい本にしあがっているのだ。やっぱり本命だった。まあ多分、よく思わない人もいるんだろうけれど。
古典はこうやってずーっと楽しめる。毎日新しい本読みながらなんだけど、新しい本とかいらないかな、なんて思ったりして。