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シリーズ4作目初の長編ものでした。
中弛みするかと思ったけど、主人公が怪我で野球の道を断念した話しと、高校時代ライバルだった選手が同じように球界から去って…という、主人公にしてみれば触れたくなかった過去。だけど今回、きちんとした形で向き合えて良かったです。
モフモフ神が大人しかったのが、ちょっと残念だったかも。
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今回は長編.紀伊国にまつわる古代史に絡めて,良彦の御用人最終試験ともなる今回の御用.良彦の良い意味でのお人好し加減が冴えて,出来過ぎな具合の大円団.黄金のモフモフ感は相変らずいい感じ.
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今回は丸々一冊簪をめぐる御用の話。
覚えのない簪を差し出され、その簪の持ち主だったかもしれない夢の中の主を知りたいというなかなか無謀な依頼。
しかも紀伊の国造の祖である天道根命(あめのみちねのみこと)の依頼をちゃんとこなせるかどうかで良彦の代理御用人からちゃんとした御用人に昇格するという裏事情付き。
穂乃香ちゃんとの距離も縮まりつつあるのが微笑ましい。
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シリーズ初の長編。故に、エピソードの掘り下げがより丁寧にされていて、ちょっと展開で気になるところはあったけど、深く物語に入り込めた。歴史(というか、神話)探索ミステリーみたくなっていたのも確かだが、虚実織り交ぜた物語は好物なので面白い。
(余談)このシリーズの感想ではいつも言っているかもだけど、神主心得見習としては、思想としては多少違えど、こうして親しみやすい神さま像があって、神社(や寺とか教会とかも)を身近に感じてくれると嬉しいなぁ、なんて。
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人が神の祭りを行わなくなり神を信じなくなったために、力を失い記憶まで失いつつある神々の様々な「御用」を承る「御用人」となった良彦の奔走を描くシリーズ第四作にして初の長編。
日本書記の中のほんの少しの記述しかないという「神武東征」の際に制圧された《名草戸畔》(なぐさとべ)の伝説。
こういう、歴史に埋もれたドラマはたくさんあるんだろうなと思うとこの物語も興味深く読めた。
今作では《名草戸畔》と《天道根命》の物語にリンクするように、良彦の友人・小野達也の家族の物語も展開。
良彦が《御用人》になる前に意外な事実があった。
相変わらずモフモフ狐の神様《黄金》と良彦とのコンビは良い。
食べるの(特にスイーツ)大好き、肉球で『テシテシ』と良彦を叩くところも可愛い。
そこにイケメン《大国主命》にセレブ系美女の《須勢理毘売》(すせりびめ)夫婦の乱入もあって賑やか。
正式に《御用人》となった(状況は全く変わらず)良彦と《黄金》の旅のこれからがますます楽しみ。
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シリーズ4作目。今回は長編。
神様の御用と並行して、良彦の友人の家族問題も絡まり、どんどん物語に引き込まれていく。ミステリー仕立てで話が進んでいき、先が気になる展開。長編だったこともあり、読み応えありでした。
今回の御用で一皮むけた良彦にますます期待。
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毎夜、夢に現れ「忘れるな」と告げる女性に恐れを抱く神様・天道根命(あめのみちねのみこと)。力を削がれ昔の記憶を失ってしまった神様からの御用は、その女性が誰なのか突き止めて欲しいというものだった。
夢の女性が挿していたという簪(かんざし)を頼りに、良彦と黄金は天道根命が国造(くにのみやつこ)の祖として治めた和歌山へ向かう。そこで出会ったのは、良彦のかつての野球仲間で……。
神代の時代に征伐された者と征伐した者。和歌山を舞台に、埋もれた歴史と人の子たちの想いが、いま紐解かれていく――。
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シリーズ初の長編。今回は名草戸畔(なぐさとべ)と天道根命(あまのみちねのみこと)の物語。ミステリー仕立てで今までで一番面白かった。
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主人公がだいぶたよりがいのある男になってきたなー。
もふもふとの信頼関係も深くなってるし。
今後が気になる。
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この物語にのめり込めない要因は、主人公が経済的に自立していない状況だと思う。物語ではなく設定の部分で違和感があって、楽しめない。いつまでもアルバイトというわけにはいかないだろうし、就職して結婚して子供を育ててという生活の中で、御用人をしている余裕などあるのかと思う。御用人が現役を引退した老人か、若いうちだけの期間限定なら良かったのかとも思うが、お祖父さんから孫に引き継がれた状況から考えて、しばらく続けると思われる。中年の時に続けられている状況が想像できない。できなくなったからってやめちゃうのかなぁ。なので、落ち着いて楽しめない。損な性格だと思う。
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今回の神様は、歴史にあまり記録されていないという名草戸畔(ナグサトベ)の神様について。依頼人の天道根命(アメノミチネノミコト)を訪ねて和歌山へ遠征します。相変わらず、報酬があるわけでもないから、気の毒なくらい汗かいて働いています。そして、今回は黄金があまり協力してくれないのはなぜか。
イマドキ少年の姿をした大国主命(オオクニヌシ)須勢理毘売(スセリヒメ)夫婦も乱入。(もちろんわけがあります)
かつての野球ライバル少年との再会。その姉弟と良彦の意外な関係とは?
魅力あるキャラクターたちが物語を紡いでいき、さいごに解けていく展開が安定していて、とても読みやすいです。このシリーズ、ゆっくりでもいいので、今後も続けて読みたいです!
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今まで連作短編形式だったが、今回は長編。舞台は和歌山。ひたむきな感じが好きだ。
2015/11/ 10
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歴史や神話を学ぶことの面白さは、書に書かれなかったこと、或いは、書によって歪曲されてしまった事実など、「あったかもしれないこと」へ思いを馳せられることだと思います。
歴史妄想好きな方は是非読んでみてください。涎が出ます。
今回は、これまでのライトなテイストの短編連作形式から、やや重めの長編形式になっています。紀の国、和歌山を舞台に、記憶喪失の神様の記憶を取り戻すために、歴史を紐解いていきます。
これまでのライトな雰囲気を期待していたら、ところどころで挿入される神代の描写が重いのなんのって。初めは「この描写に意味はあるのかな?」と疑い半分だったのですが、その神代の記憶が、現代の人物たちと重なったとき、目が覚めるような気分になりました。伏線というか、こういうギミックは本当にずるい。良い意味で。
神社や神様にまつわる話に人間ドラマがうまいこと絡まって、神と人、二つ並立した主役とその背景にある物語が、御用人である主人公を介して繋がって相互に成長、変化していく構成の妙。
さらに、主役たちが奔走する外側で、直接関与しないけど間接的に関わったり見守ったりしている神様や人がいたりして、神代現代各方面の思惑が入り乱れ過ぎて、読み応えありました。
個人的には、アメリカのホームドラマに出てくるカップルみたいな出雲夫妻が今回のMVP。
最後に。
一冊の本が、自分の価値観をがらりと変えてしまうことは意外とよくあります。本にはそれだけの力があります。
作者さんにこの話を書くきっかけを与えてくれた一冊の本に、わたしは感謝したい。勿論、本を世に送り出してくれた作者さんにも……ありがとうございます!
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御用人シリーズ初の長編。
和歌山の、名草戸畔の埋もれた歴史を探る旅。
誅されたのか降伏したのかどちらでもいいんじゃないの?と思いつつ読んでいたのだけど、姉に対する弟の思いが昇華される姿に涙。。。
アイデアのもとになったという名草戸畔についての本も読んでみたいです。
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2015.12.23読了。私もめんこい子が一生懸命作ったパウンドケーキ食べたい…担当様のおかげで美味しく作れて良かったなー。今までは一話完結でまさに良彦とゆかいな仲間たちだったのが急に舞台も変わり長編歴史シリアスになって私は良かったと思う。ゆかいな仲間たちも好きだけどずっと続くと単調になりすぎてしまうから今回は良い分岐点だったのではないだろうか。良彦も正式御用人になったことですし。最後の棒読みの「かしこみかしこみー」は面白かった。黄金さんゴディバは食っちゃいかん。ゴディバは。日本って昔は女性が権力持ってたんだなぁ。卑弥呼も天照大御神も女性だもんね。男性社会は外国から入ってきたのかー知らんかったなぁ。神様の体から穀物ができる話が出てきたけど、ジブリのもののけ姫関連の本で読んだのだと思うのだけど廃れた土地を蘇らせるには神様の遺体を撒く(?)っていう方法があってラストシーンはそれを表したとかなんとかってのを思い出した。表紙は鳥居から海が見えるよー!良いなぁ!実際にあるとこなのかなぁ?潮風で風化早そうだけど絶対気持ちいいだろうなぁ。江ノ島の神社って鳥居越しに海見えたっけ?