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表紙の可愛い女の子じーと見てたらホントに女の子に見詰められてる様で怖い
読み終わってあーフィクションでよかったって思ったけど
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一行目:信号が変わり、いっせいに人波が動いた。
著者はホーンテッドキャンパスのイメージがあったので、軽め萌えミステリかなと思っていたが、重厚感もあり結構良かった。
イノセントデイズと同時期に読むとこちらに軍配。早川書房だと思うと少し違和感がある。
人生の挫折を味わい、大学でも浮いている主人公雅也。ある日、自宅に届いた手紙で呼ばれたのは刑務所ー24件の少年少女殺害容疑の死刑囚、榛村ーだった。
幼いころ、彼の営むパン屋で顔見知りだった2人。立証された9件の殺人事件のうち1件は冤罪だ、と訴える。雅也は調査するうち、榛村の色々なカオが見えてくる。さらにはなぜか雅也の母に辿りつくー
と思いきや、榛村は雅也だけではなく、多数の人間に声をかけていたことがわかる。
壁の中からも、まだ昔逃した獲物を支配しようとしていたのだ。
思わずマインドコントロールされそうになる、なかなかの作品。
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サイコ、とか、シリアルキラーって、自分が犯す罪自体よりも、そこにいたるまでの相手の心や感情をコントロールすることに快感を感じるモノなのかも。
敵意、恐怖、同情、憧憬、そして、共感、そんないろいろな感情を手の上で転がすことが目的なのかも、と思ったり。
そして、表紙の少女。セーラー服の血痕と無表情さのギャップに鳥肌。
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高校時代の挫折から立ち上がれずに鬱鬱とした日々を送る大学生のもとに手紙が届く。送り主は世間を戦慄させた連続殺人犯。彼は言う、ひとつの事件だけは冤罪だからその真犯人を探してほしい、と。
…という導入部から、真犯人探しと大量殺人者との面会をが描写されていく、というどこか「羊たちの沈黙」を思い起こさせる展開は速やかに流れるように進みます。えぐい描写も少なからずありつつも、先へ先へと読まされてしまいます。
物語は、理解できない「殺人者」に親しみを感じそうになるのが背中がざわざわとした感覚になり、とても気持ち悪く感じます。けれど、随所にサプライズも盛り込まれているので、気持ち悪くとも先を知りたくなるという二律相反に取り込まれてしまうのです。
そうして結末は…やっぱり気持ち悪い、のですが。こういった心理的なホラーな側面のある物語では、ある意味定番な展開ともいえましょうか。当然スッキリとはしませんが、「ああ嫌な物語だった…物語で良かった…」というお腹いっぱいな感覚にはなりました。やや胃もたれ気味になるかも。
…と、けなしてるようですが、面白かったのは確かです。ただ人を選ぶのもまた、確かですね。
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よく練られたミステリーだと思った。
しかし、この物語の核である「連続殺人者」の男の存在の、怖さそして魅力が、私にはもう一つ伝わってこなかったことが残念。
私自身が彼に惹かれることができていたら・・・大きな衝撃を受けながら読めたと思う。
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何とも嫌な読後感。でもスゴイ話し。どんどん引き込まれ一気読み。榛村、なんてヤツ。それも虐待によって生まれたバケモノって事なのか
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「避雷針の夏」「寄居虫女」などの櫛木理宇さんの「チェインドッグ」、2015.7発行です。面白いと言っていいのか、わるいのか・・・、よくわからないけど、読者をひきつける作家(作品)だと思います! ラストもドキッとさせられます。余韻が残ります。。。
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コミュニケーション能力に欠ける大学生の雅也の元に連続殺人犯から手紙が届く。最後の一件については冤罪だと。それを証明してほしいと。
雅也は超さしていくうちに、徐々にコミュニケーション能力を取り戻していき、昔の自分に自信があった頃に戻っていく。一方で、連続殺人犯である大和に同化していくような奇妙な感情も生まれてきて。
この物語は、ただ連続殺人犯と雅也とのコミュニケーションであったり、その冤罪を晴らすとか、そういったものに留まらず、雅也の家族との関わり方であったり、大和のミステリアスな人格者であったり、とにかく引き込まれる要素が盛り沢山。
最後はまだまだこのままじゃ終わらないって感じがミステリーというより、ホラーの要素もあってゾクゾクとしてしまいます。
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【ネタバレ】「世界が赫に染まる日に」が面白かったので読んでみたのですが、これまたどえらい傑作ミステリーでした。二転三転するストーリーは一気呵成だし、最後のページでは背筋が凍ります。ラノベ然とした表紙が持ったいなさすぎ。
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装丁はまるでラノベ。
しかし、内容はハード。
あるシリアルキラーに狙いをつけられ、拘置所へ面会に通うようになった主人公は、孤独な大学生。
巧妙に仕掛けられた殺人者の罠に、徐々に堕ちていく。
連続殺人者は、大学生の身の回りに巧妙に罠を張り巡らせており、彼は謎を解きながら徐々に殺人者に取り込まれていく。
過去に発生した内外の連続殺人と、その事件が起きた背景などを丹念に取材し、小説に取り込むその知性は、本書で取り上げられているサイコパスの冷酷な分析に通じるものがあるように思える。
そして、最後の一ページまで織り込まれた猟奇的な殺人者の視点。
これは、特捜部Qが出動しなければ、恐らく解決することはできないだろう。
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幼い時によく行っていたパン屋の店主・榛村大和(はいむらやまと)から突然の手紙を受け取った大学生の筧井雅也。彼に会いに行った雅也は異常に緊張していた。なぜなら彼は24件の殺人容疑(うち9件が立件された)により逮捕されたシリアルキラーであり、一審で死刑を先刻され、現在控訴中の未決囚だったのだ。面会室で会った榛村は昔と同じく穏やかな笑顔で優しく語りかけてくる。そして彼はあっさりと8件の犯行は自分であると話すものの、23歳の女性が絞殺された事件だけは自分の犯行ではない、冤罪だと訴えたのだ。
なぜ榛村が何年も会っていなかった雅也にコンタクトをとってきたのか。最大のミソはやはりそこなんだろうと思って読んでいたら、完全に騙される。しかし真相を聞いて、これ以上ないくらいに納得してしまったり。いろんなことが二転三転するため、途中、誰を信じて誰が悪者なのか、雅也の印象すら信じられなくなる画面もあり、最後まで息をつかせぬ展開にひきこまれる。そしてこれ以上ないくらいのブラックな終わり方。おもしろかったし、着地点も無理のないもので、満足。榛村大和みたいな人間が実際には存在しないことを切に願う。
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「なんかー筧井くん、変わったね」
「昔の筧井くんに戻った気がする」
「選んでいいよ」
虐待や親に抑圧されて強いストレスを感じながら育った子は総じて自尊心が低い。そこをくすぐれば簡単に言いなりになる。
嘘をつくときは、9割がた真実を話すのがいい。残り1割だけで嘘をつくのがコツ。
何が正しいかわからない。
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初読作家。カバーの帯に「優しかったのは、ひとりの連続殺人犯だけだった。」「抜群のリーダビリティ。巧妙にして悪魔的なプロット!綾辻行人、戦慄。」んーぐいぐい来ますな。早く読みたい衝動に駆られ、結局一気読み。読後の気持ち悪さは何とも表現しがたい。でもこの終わり方嫌いじゃないな。主人公がどんどん変わっていってしまうようで怖かった。ぞくぞくした。読みながら「ダメだ。そっちにいったらダメだ」と心の中で呟く自分がいた。常人には理解し難い、サイコパスの本質を垣間見た。
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図書館本。
櫛木理宇にしてはそこまで胸クソ悪くはない。
むしろなんというか清々しいくらい。
見事にやられたという感じか。
櫛木理宇は胸クソ悪さを求めて読むので期待外れというかそういう気持ちでもあるのだが、コレはこれでかなり面白かった。
マインドコントロール系では寄居虫女が胸クソ悪くてよかったし、これは晴れ晴れしい感じでよかった。
結末まで読んでなるほどこうきたかと。
榛村の清々しいまでのクズっぷり。
雅也の見事なコントロールされっぷり。
読んでる僕も見事に榛村に騙されてしまった。
いやあ面白かった。
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つまらなくはないけれどまったく惹きこまれることはなく・・・。浦沢直樹『Monster』というコミック(力作!)あり。