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読者の事前の期待から賛否両論ありそうだが、個人的には単純に面白かったので★4つ。
<理由>
普段取り上げられることの少ない(?と思われる)、スポーツ業界、映画業界、音楽業界、出版業界、そしてクラブ経営のマーケティングの成功事例が痛快にあげれられていたから。
<まとめ>
要は、大衆の支持が厚いものはその創造に巨額を投じても、マーケティングに巨額を投じても、回収するどころか巨額の利益を生み出しますよ、そんな事例が昨今多いですよ、という話。(逆に中途半端はダメよ、的なアンチテーゼになり)
そしてこれは発達した情報化社会の影響であり、特徴ではないかと。
大衆は昔よりも簡単に、そして瞬間的に圧倒的に「良し」とされるコンテンツに群がる。これが本質でないかしら。
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映画、ミュージシャン、サッカーなどを題材に、メガヒットの秘密を説く。ロングテールに対抗する戦略で、納得のできるところも多いが、事例の多くがUSのもので、私が知らないものも多く、実感にはちょっと欠ける。
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アメリカでの事例集、ロングテールは実際には成り立たず一極集中になるのでは?という話など。
なお、この本の内容を実践するにはその市場でそもそもトップにいる必要がある。
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メガヒット法則のお勉強。
…小さく賭けるほど”安全だ”という考えは、俗説にすぎない。ブロックバスター戦略は、ほかのリスク回避戦略を確実にしのぐ成果をあげる。つまり、エンターテインメントやメディア部門で好業績をあげている企業は、かなりのリソースを数作品だけに投資することで発展し、その数作品に高水準の開発やマーケティング支援を行うことで、選択に導く。いくらか”自己充足的予言”の趣きがなきにしもあらずだが、これは確かに効果がある。それに、エンターテインメント商品の再生と流通にかかる限界費用は比較的少ない―とくに先行投資した制作費と比較した場合は―し、宣伝活動にかかわる規模の経済のおかげでベストセラーや最高の興行成績、あるいは記録的視聴率などのメリットは、きわめて大きい。
(報酬の一人勝ちについて)
まずひとつ目の(それに明々白々な)見解として商品がたとえチームでつくるものだとしても、創造性あふれるひとりの人物が商品の成功に多大な影響力をもつという点があげられる。…
…トップを占める少数精鋭が高報酬を得る2つ目の理由がわかる。彼らはマーケターがいう”製品属性”になるのだ。現代の大スターの多くは、彼ら自身がブランドであり、消費者の意思決定過程において、決定要因の役割を果たすことが多い。
…この法則(「80対20の法則」)では、売上げの80パーセントは、全販売商品の20パーセントで生み出しているとされる。前述したアルバムの場合、法則があるとすれば、むしろ80対1の法則に近い。ある時点での実店舗の販売商品をたとえ控えめに見積もったとしても、ロングテールの売上げがヘッドの売上げと肩を並べるという、アンダーソンの予測とはほど遠い。
…エリック・シュミットもロングテールについて考えを変えたようだ。ロングテールを支持してからわずか2年後に、シュミットは次のように述べた。「インターネットがこれほど公平な土俵を築き上げてきて、ロングテールは間違いなくそこにふさわしい―差別化や多様化、新たな意見にあふれた場所である、といいたいのだが、あいにくそれは違う」…「テールは非常に興味深いが、現実として、収益の大部分はヘッドにある。これは企業が学ぶべき教訓である。ロングテール戦略を擁する一方で、ヘッドももつほうが良い。これはヘッドこそが収益を生み出す場所だからだ。」シュミットはこれを「90対10のモデル」と称して、「われわれはロングテールを気に入っているが、わが社の収益のほとんどはヘッドからあがる」と述べた。
新デジタルツールが、さらに革新的な―しかもそれほど高価ではない―商品をもたらす可能性は、エンターテインメント事業にとっては朗報だが、話はこれだけでは終わらない。『デコーデッド』の発売は、ブロックバスター戦略が遭遇しそうなもうひとつの局面も示している。コンテンツ制作者と、彼らとはまったく異なる目標を掲げる企業との間で結ばれるパートナーシップの重要性の高まりだ。ロック・ネイションとマイクロソフトの組み合わせは奇妙に見えるかもしれないが、こうした結びつきは今後さらに一般��になっていくだろう。
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小さなヒットを重ねるより、メガヒットを出した方が効率が良くトータルでも成果が出るという考え方。
ロングテールの逆。
映画のワーナーブラザースやレディ・ガガなどエンターテインメント業界の事例をもとに紹介していて面白い。
それでも小さな作品にも投資を続けるには営業先との関係構築や人材育成などの意味合いもあり、バランスが大事。
エンタメ業界の人には参考になる。
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映画や書籍など、エンタメ業界においてヒット作を出すためには、リスク回避のために低から中程度の予算の作品を多く出すよりも、一部の作品に特化して超大作を作り出す方が結果的にリターンが大きいという理論。
音楽やスポーツの世界でも一部のアーティストやアスリートに富が集中するように、そうした投資が全体の興行を押し上げるという内容。
投資の考え方はエンタメには当てはまらないという意味で勉強になった。