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ただの天才のいい子ちゃん自伝ではなかった。
いじめられたり、妬まれたり、性的マイノリティであったり、身近な人をなくしていたり、乗り越えたい兄の存在や学問の苦しみなどが描かれており、「そうだった10代ってこんな風に困難だった」と思えるカ所と、頭よすぎてすごすぎ!な部分とがあって、元気づけられました。
未来ってこうやって切り開いていくのか、と。
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この本は科学好きの少年ジャック・アンドレイカが幼少の頃からどのような体験を経て、ISEFのゴードン・ムーア賞をとるに至ったか、そのプロセスが書かれた本だ。科学のことを好きになる本だと思う。しかし、オバマ大統領、アップルのティム・クックから祝福されるととはすごい少年だ。この少年は膵臓がんを検出する抗体をカーボンナノチューブに混ぜ込み、メンテリンというたんぱく質を特異的抗体として利用している。失敗は成功の母、世界のブレークスルーを挑戦する子に支援しようとしている、患者のことは忘れないようにしている。他人への思いやりも忘れてはいない。この天才少年には見習うべきところが多くある。
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羨ましさもあるが、その並外れたところに違和感を感じたのも確かだった。
恐ろしさすら感じる精神年齢の高さと思った。
ここまで情熱をもって取り組むことを、誰しもができるとは思えない。
だがその一方で、同じようにコンテストに参加している子どもたちはいる。
私にもう一度学生時代は来ないだろうが、これから来る子どものこと考えると、
いろいろと考え、思わされる本だなと感じました。
(以下抜粋)
○日曜の午前中というのは、たいていの子どもたちにとって、
テレビでアニメを観て過ごす時間だ。
でも、ぼくが目を覚ますと、ルークは部屋の隅で、
マッドサイエンティストみたいに、コソコソ何かいじっていた。(P.12)
○その晩、両親が帰宅してから、ぼくらは起きたことを正直に告白した。
兄もぼくも、怒られて謹慎処分にされるだろうと覚悟していたのだけど、
父と母は驚きながらも、面白がっているように見えた。
そしてぼくらに、もっと慎重に事を行い、
家を爆破するようなことだけはしてくれるなと、頼んできたのである。
父は次の言葉で話を締めくくった。
「よその人には、絶対に何が起きたのかバラしちゃだめだぞ、永久にね」(P.29)
○「たとえ学校で何かあったとしても、これだけは覚えておきなさい。
自信を無くすのは簡単だけど、
大事なのは、ほんとの自分の姿を見失わないようにすることだ。
君が断固として拒絶すれば、だれにも君に触れることはできないんだよ」(P.69-70)
○ぼくは意識的に、失敗をチャンスだと考えるようにし、
ひとつひとつの間違いに、膵臓がんの早期検出法の発明に近づくヒントが
含まていると自分に言い聞かせるようにした。(P.168)
○プレゼンを成功させるのは、仕掛けやトリックなどではなく、
二、三の基本的なコツであると、僕は学んでいた。
しっかり視線を合わせること。
歯を見せて、にっこり笑うこと。
姿勢をよくすること。
そして何より、心からの情熱に勝るものはない。(P.187)
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インテル国際学生科学技術フェアの最高賞であるゴードン・ムーア賞を受賞した少年の実話に基づいた物語。
主人公ジャックの頭の良さや努力し続ける忍耐力に感心するとともに、実験の出来る地下室など彼の挑戦を支える両親の姿が素晴らしいと思いました。
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<目次>
はじめに 家族会議
第1章 アンドレイカ家に生まれて
第2章 サイエンスフェアと「いじめ」
第3章 宿敵の膵臓がん
第4章 カミングアウトと大事な人の死
第5章 患者のことを忘れないで
第6章 193番目の軌跡
第7章 キャンサー・ペーパー・ボーイ
第8章 うわっ!モーリー・セイファーを殺しちゃった!
第9章 ブレイクスルー
ジャックの学校
<内容>
アメリカの典型的な科学的天才の自伝。ただしまだ成功者ではなく、発展途中の青年だ。こうした子供が育つのがアメリカの教育のいいところだろう。ただ、多くの子どもが見放されているかもしれないが…。日本は目立つのはなかなかかもしれない。私立の進学校に入るだけで、能力の半分を使っている感じだし。若いころのこうした才能、ヒラメキをどう伸ばすせるか、が大事なんだけどね。
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〇“必要”から課題を見つけ、研究している。誰かのために、が原点のようだ
家族や親友、おじさんの理解と支え
〇いろんな分野の研究をしているのがすごい
〇医学の進化に驚いた。本人や家族の苦しみが、少なくなっていきますように
がん試験紙はまだ実用化していない?のかな。
〇ヒラリー・クリントンさんの「政治家って、高校生のグループの集まりみたいなものよ」ってのが、面白かった。
〇アンドレイカ家の地下室の恐怖!
◎数々の探究の成果でジュニアの科学賞を総ナメにしているジャック・アンドレイカの自伝
1:アンドレイカ家
子どもたちに沢山の経験をさせてあげる方針
兄弟はライバル
テッドおじさん
2:サイエンスフェアといじめ
初めてのガールフレンドと違和感
『溺死マシンは止められるか?_ローヘッドダムを改造して安全にする』12歳
『明敏な探偵_海洋性発光細菌「ビブリオ・フィシェリ」は、ストーニークリーク分水嶺に存在する、生物利用かのうな水質汚染物質を検出できるか?』13歳
いじめ
自分の性的指向に向き合う
3:カミングアウトと大事な人の死
どうしたらいじめられないか
数学や科学に興味ないふりをする
自分がいじめる側になる
…ますます孤独に、ますます自分が嫌いになった。そして、いじめは終わらなかった
友人のローガンに、メールでカミングアウトする
…さらに酷いいじめが始まる
家族へのカミングアウト
…両親は受け入れてくれる
兄は、最初受け入れられなかった
テッドおじさん
…膵臓癌で他界する
テッドおじさんを失ったことを受け止めるために、膵臓癌の研究を始める
自殺未遂
4:宿敵の膵臓癌
『ビブリオ・フィシェリとオオミジンコにたいする金属酸化物の毒性の比較研究』14歳
膵臓とは何か?
膵臓癌とは何か?
何がガンを引き起こすのか?
なぜ膵臓癌の生存率は低いのか?
なぜ膵臓癌の検出は難しいのか?
∴膵臓癌の大きな問題の1つは早期発見の方法が確立さるていないこと
→安価で簡単で素早く、感度の高いものでなくてはいけない
8000種類のタンパク質との格闘
5:患者のことを忘れないで
親友クロエ
メソテリン…バイオマーカーの発見
上方制御され、血液または尿から検出される
単層カーボンナノチューブ+抗体+担体(紙)
家での研究の限界
→「研究計画書」を作成、あらゆる研究機関に送る
6:193番目の奇跡
門前払いの返事が続く
兄の判断
ジョンズ・ホプキンス大学附属病院
ドクター・マイートラからの返事
ぼくの「ペーパーセンサー(がん試験紙)」
5セントもかからず、所要時間5分。
今までの検査法より感度が高い
☆ぼくは、沢山の人の命を救える!
7:キャンサー・ペーパー・ボーイ
世界最大の高校���の科学研究コンテスト:ISEF
…サイエンスと数学とテクノロジーの祭典
『膵臓癌検出用の画期的なペーパーセンサー』15歳
←「君に感謝したいんだ。もう一度希望を抱くことができた」見知らぬ男性
8:うわっ!モーリー・セイファーを殺しちゃった!
メディアへの出演
ミシェル・オバマのゲスト
9:ブレイク・スルー
『ザ・トリコーダー_実世界で応用できる画期的なラマン分光計』
クロエとの共同研究の浄水装置
センス・オブ・ワンダー
☆ジャックの学校
実験してみよう!
いじめについて