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後に「写真時代」の大ヒットを生み出すエロ本、ビニ本、自販機本、裏本の編集に携わった人々を語った本書。
2013年6月の「ビデオ・ザ・ワールド」休刊をもってして“エロ本時代”の終焉であると著者は言う。
「ヌードさえあれば中の活字ページは何をやっても可」との編集精神の中、アンダーグラウンドで脈々と流れていたカウンターカルチャーがサブカルチャーとして花開いた時代の先頭にいたのは、これらエロ本の数々だった。
「今、書籍として残して置かなければならない一冊」
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異界シリーズの著者(本作は共著)。
しかし、全体として、雑誌再録、対談などがメインで、統一感に欠け読みごたえはいまひとつ。
題材が80年代(中盤、前半)にピークだった「エロ雑誌文化」で、私も相当懐かしさはあるのだが、いかんぜん現在と比較すると実に地味なメディアである。
列伝形式で当時のキーマンのインタビューも登場するが、大小あるが学生運動くずれが業界へというパターンだが、言い訳のようで感情移入できない。
自由なコラムなど独自の文化が花開いたともいうが、当時の記憶で、毒と駄文ばかりのページ穴埋めとしか呼べないものも多く、全てを持ち上げるのは疑問である。
「熱海旅館」はよかった。小説というが、時代の空気感がよく出ていた。
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エロ本むかし語り。焦点ははっきりしないけどいろいろおもしろい。むかしはよかったすな。カラミ主体のAVってのはなんかあれだよね。
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エロはなくならないがエロ本は厳しい状況にある。インターネットがその犯人だ。
エロ本のときは目立たなかった男が、スマホの小さい画面でみると目立っちゃって邪魔なので男優は細身が主流になってきて、近年エロも草食化(って言葉ちがうだろ)しているのだとか。
それはともかく、本書はエロ本関係者が昔はよかった、と語りまくる本である。いや、昔はよかった、ではなく昔がまともだった、と。
エロ本といえば自販機。当初のエロ本自販機は既存自販機の流用だったが、これではエロ本が満足にラインナップできない。そこでエロ本専用の自販機を開発する。開発しちゃったから、そこで売るものを作ろう。どうせ自販機で、中が見られないから、白黒ページはエロと関係なく好きなこと書いちゃえ! という具合で作られていたらしく、自販機エロ本の白黒ページはそうとうに好き勝手なことが書かれていたらしい。
エロ本はアダルトビデオ、というか動画に淘汰された。残っている本も、ビデオの隷属本である。当然ながらアダルトビデオには、自販機の白黒ページのような空間はない。というか、この本でとりあげられているころのエロ本は、本当にエロを口実にみんなが好き勝手にやった(もちろん白黒だけじゃなくて、エロ自体も)メディアだったのだ。楽しそう。
しかしいっぱい「エロ本」って文字打ったなあ。←これで10カ所目(多分)。エロ、だけならもう少し多く打った。そんなわけでか、この本は地元の図書館もいまのところ入れてくれなかった。しかし時代を記録し受け継いでいくのが図書館の役割でもあろう。というわけで、もう読んじゃったけど、リクエストを続けている。