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もうぐいぐいキャラクターの生きる世界に引き込まれてしまいました。まるで自分が登場人物になったみたいに彼らの感情に一喜一憂して微笑んだり泣いたりしてしまいました。朝丘先生の、まるで物語の世界が自分の目の前に起こっているような質感や匂いやそういう表現が素敵です。
何気ないひと言で友達を傷つけたことがありそれから喋るのが苦手になってしまった志生と、中学時代ゲイだとバレ周りに嗤われたことで心に傷を残してしまった聡士。二人の大学生が出会い、ささやかな幸せを手に入れ、それぞれの心にある壁を乗り越えて結ばれていく物語は読んでいるこちらも本当にほっこり&幸せになりました。
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期間限定のおつきあいから始まる恋のお話。
深い愛情に守られてすくすく育った真っ直ぐて優しく思慮深く、それ故にすれてなさすぎて人付き合いにやや苦手意識を感じる年下主人公は朝丘ワールドだなぁと。
純粋すぎるほど純粋で可愛らしい志生の乙女っぽさにもぞもぞしないと言えなくもないのですが、それもまた朝丘ワールドの醍醐味と言えばそう。
信頼していた相手に拒絶され深く傷つき、家族からは大切にされながらもどこか腫れ物扱いを感じずにいられなかった眞山の疎外感や孤独に寄りそおうとする志生の純粋さは天使ですね。
心の傷を見せ合いながら距離を近づけ、受け入れ合う優しい関係性を築いていくところが恋になっていく描写が交互視点とアナログなやり取りの交換日記を通して描かれるところに丁寧な優しさを感じました。
志生のやたらな可愛らしさと甘々〜なやり取り、写メの交換あたりはちょっと過剰に可愛らしすぎる気がしないでもないのですが、お互いを思いやる気持ち、人間として成長しようとする純粋さはみていて心地よかったです。
ゲイであることが障害になってしまうあたりは現実世界がそういう社会であるからまぁ仕方ないのかなと。
モヤモヤする部分もありますが、ひたすら自分を責めて追い詰めていた眞山が志生との出会いを通して受け入れられ、許されていたことに気づくことが出来たのならいいなと思います。
どうぞお幸せに。
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久々に元祖BL!って作品でした。何が元祖かといいますと、同性愛者=異端者。って設定。昔は結構あったのですが、最近では獣系やファンタジー、コミカルな作品が多いですが、コレはほのぼのとした面を持っていながらガツンと痛いところを突いてくる作品です。
主人公は大学生3年生の先輩(攻)と新入学してきた1年生(受)なれそめはサークル勧誘で、散歩サークルに勧誘してきてそこの入り、先輩たちに(攻)はゲイだけど付き合ってる奴いないから(受)1ヶ月の期間限定でいいから付き合ってやってよ~と言われたのが始まり。
視点も(受)(攻)と変わっていくので、お互いの気持がしっかりわかり、あ~好きなんだな~としみじみ実感できました。まあ、攻めにも受けにも心に傷があり、特に攻めにはキツイ過去が…現在進行形で苦しめます。
ネタバレはしたくないので、読んでいただいてしみじみしていただきたいですね。
あとがきにもありましたが、まだ書き足りないと!私も今後の二人のことはきになるので、是非とも次も分厚くお願いします!(普通の文庫本の1.5~2倍の厚さ!)
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朝丘戻×カズアキ、ついにきちゃったか、と思った組み合わせ。ダリアなのでKindle版でそうと思いつつも先に文庫版を購入してしまった。
朝丘戻の話はどれも恋に落ちて、エンディングまでの道のりがすごく丁寧で、萌えすぎて疲れる。今作は大好きな、朝丘戻の、ちょっと心に傷を負っている年上×それを救う年下の話。
受けの視点と攻めの視点が交互で、お互いに好きだけど、人の思いは通じ合わない部分とか、お互いの傷のようなものを追体験? する部分は大好き。
あとがきにあったように、もっとずっとこの2人を読んでいたい。ラストの交換日記がとてもずるい。同人誌でもいいから続き出して欲しいです。
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おもしろかった。
が、志生の想いが少し私にはわかりかねるところもあって・・・。
最後には納得できましたが。
志生のお兄ちゃん・恵生が、感情的には大いに理解できた(笑)。
つい親の気持ちになってしまうので困りました(爆)。
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大学生先輩後輩。ゲイの先輩と期間限定で恋人をする事になった後輩の志生。先輩が好きでたまらない、っていうのがダダ漏れていました。先輩も志生が可愛くて好きでたまらないのに、だからこそなのかな、途中ちょっと悲しい決心をしてしまい、辛かったです。最終的によかったなぁ、だったけど、志生の家族はどうなのかな…。学生さん、爽やかでよかったです!
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真っ直ぐで純粋な志生と、ゲイであることで心に傷を負っている眞山先輩のお話。
期間限定の恋人から始まったけれど、交換日記を書いたり一緒に過ごしたりするうちに、お互いをいつしか求め合う関係になっていく。
視点が入れ替わるからこそ二人の気持ちが理解できて、もの凄い早さでお互いを好きになっていくのがわかって良かった。
眞山先輩の気持ちが苦しくなる程わかりすぎて、途中、志生の兄の恵生に言われた「一生世間にまじわれない人種」っていう一言が辛かった。
朝丘戻先生は、一体誰に聞いて、当事者の気持ちを理解していくんだろう。同性愛者である自分に一番偏見を持っているのは自分自身なんだよ。だから、眞山先輩は恵生にその現実を突きつけられて志生を手放すことに決めた。決断した時、苦しかっただろうな。
あと、志生が思った「聞く方が真剣だと、こちらは何故か笑って話してしまおうとする」っていう感じの言葉が目からウロコでした。確かに!って。その人のことを安心させたい心配かけたくないって無意識で考えちゃうからだよね。
甘々で、だけど苦しくて、それでも最後はやっぱりハッピーエンドで終わる。読んでいて凄く幸せになれる二人でした。
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設定自体は惹かれるし、攻めのキャラ設定もトラウマがあってすごい良かった。ただ、物語のテンポが遅いのでちょっとダラけますね。起承転結が平坦かな。