紙の本
衝撃的な内容の連続
2016/01/14 19:15
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:としちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルの通り著者が15歳で集団強姦され人生を悲観しながらもそこから立ち直っているという物語。15歳という最も多感な時期に強姦の被害に遭い、誰にも相談できず家族や学校からも見捨てられ人生のどん底を味わう著者の葉子さん。しかしもがきながらも何とか前を向き自分の夢に邁進する著者に尊敬の念を抱いた。絶望の淵にいた人でさえも決して人生を諦めず懸命に努力すれば目的は達成できるのだと葉子さんは示してくれた。そうゆう点では非常に勇気づけられた。看護師として人の役に立つ仕事に就くという目的を果たす一方で風俗嬢として働くことにたいして賛否はあるだろう。しかし彼女なりに考え抜き幸せに生きる為には何をすべきかを十分に理解し納得した上での選択だから、私としては彼女の生き方を否定するつもりはない。様々な辛い経験をしてきたので葉子さんには今後も幸せな人生を歩んで頂きたいと切に願わずにいられない。
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一度裏切られることはこれからの人生に大きな影響を与えることを感じれる。裏切られたことがある人だからこそわかる気持ち。どんなに新しい幸せに出逢えても疑い保険をかけて自分のことは自分で守ろうと考えてしまう。それは裏切られたことによって生まれてる来る気持ちである。
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15歳で男性に対して諦めた少女。
彼女は集団レイプされ、自暴自棄になった。
援助交際や風俗の店で働く。
その背景には両親からのDVや、いじめなどがある。
都会に出て結婚するも、相手の性癖がロリコンだと知る。
家の中だけの生活が嫌になり、看護師の道を進む。
都会から離れた生まれ育った地に。
週末婚を続けながら、風俗嬢となる。
セフレ、風俗嬢としての夜の顔。
表向きは看護師。
彼女のレイプされた時、親がどう接したのかで今の状況は変わってきたはずである。
救いは。
彼女が『因果応報』という言葉を知り、
レイプした相手を殺さずに自らが幸せになる道を選んでくれたことだ。
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女の性・性格、男の性・性格がよくわかります。
ただ不幸な事件から立ち直って幸せになったことが
読んでいて良かったと思えました。
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借りたもの。
読んでいて辛くなるのは、官能小説ではないから。
著者は現在、セックスワーカーであり、看護師となった。一貫して、ディープな対人関係の職業である。
若者の獣じみた性欲と、体力の衰えた老齢の下の世話が結びつく。嫌悪される排泄物として。
セックスワーカーとして著者が接する客は、労わるようで上から目線の説教をする。それは自身が風俗に通いながら良識ある人間であるというアピール――後ろめたさを隠しているに他ならない。
冷めた風で、その下に煮えたぎるタールのような感情が渦巻く文章だった。
援助交際の動機としても指摘されている、虐待児――暴力や性虐待、ネグレクト被害にあっているため、自分の身体を大切にできないためという負の連鎖を、ここでも垣間見てしまう。
そもそも彼女が性犯罪被害にあってしまったのも、無人駅に未成年者を一人で待たせる家庭環境であったことに問題があったのではないか。
『エヴァ』は実際、セクシャルについてすごくあけすけで、レイもアスカも抑圧された子供の象徴だった。余計に投影してしまうのかも知れない。
シェイクスピア『マクベス』からの引用”綺麗は汚い、汚いは綺麗”は心に刺さる。
セフレの事も包み隠さず書いていらっしゃるが、坂爪真吾『はじめての不倫学 「社会問題」として考える』( http://booklog.jp/item/1/4334038735 )然り、究極の割り切り方に至っている。
あとがきで精神科医・和田秀樹氏が寄稿していらっしゃるが、私は正直、著者が心配である。張り詰めた空気を感じるため。
著者は過去を浄化しようとしてこの本を書いたのではなく、奮起する決意表明として、書いている気がした。
余計なお世話かも知れない。
でも、もっと心からの笑顔の描写が増える事を。
セックスワーカーでも看護師でもセフレでも、それらを通して彼女がもっと救われる事、そして他者を救える力を発揮するを願ってしまう。
性虐待という視点では、東小雪『なかったことにしたくない 実父から性虐待を受けた私の告白』( http://booklog.jp/item/1/4062188325 )も思い出された。
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これが我が身に起きたことなら果たして耐えられるのだろうか ―― と、ずっと思いながら読了。淡々とした文章から逆に癒えない心の傷を感じました。 著者が心穏やかに幸せを感じられる人生をおくれますように、と祈らずにはいられません。
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どれだけ苦手な人でも、こいつクソだなとどれだけ思っても、その人が生きている尊厳を奪ってはならない。復讐は自分の手を汚すこと、自分の手を汚すことはせず、ただ幸せになろう。
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彼女のあった被害もさることながら、そんな目にあった彼女の家庭環境に驚愕し、言葉を失う――。
家族さえまともだったら、彼女はここまでのトラウマの中に生きることはなかったんじゃないかな、と思うと切ない。
まさに人生を狂わされてしまった、としか言いようのない事実に胸が痛む。
葉子さんの体験した、一見不可解な世界は、トラウマの精神医学の立場から言うと、むしろ腑に落ちるものばかりなのだ ――という精神科医の和田秀樹さん解説に納得。
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「15歳で集団レイプされた少女が風俗嬢になり、さらに看護師になった理由」という副題に引かれて購入しました。
その題名の通り15歳の少女が心に深い傷を負いながらも、成長していく実話。私がこの本を読んで一番印象に残った言葉は「男たちへの最大の復讐は自分が幸せになること」という言葉でした。15歳のあの日から「男」に復讐することだけを考えて生きてきた作者が、自ら手を下すのではなくその結論に至ったのは偽善でも嘘でもなく、凄く正直で強い心を持っているから出せた答えなのではないかなと思いました。幸せの定義は人それぞれ違うと思いますが、作者にとっての幸せな日常を心から願います。
今年映画化もされているみたいなので、いつか映像版も見たいです。
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いっぺん読んでみて!キツイけど、知ってほしい内容。誤解を恐れずに言えば、小説として面白いと思うのです。
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内容がわかっていても心が痛くなるような内容。
15歳で、あまりに酷すぎる。
「された」っていう事実だけでも酷だと言うのに
普段真面目な子が音信不通になって翌日連絡をした時に子供の安否を心配する言葉がひとつもなく、迎えにも来てもらえず電話ブチ切り。限界な身体で徒歩10キロ。なんとか帰宅しても 腫れた顔、乱れた服、鞄さえ持っていないのに声ひとつかけてもらえない、「無事でよかった」と抱きしめても貰えない、しまいには罵られ殴られる。
クラスメイト全員に電話をかけ娘が朝帰りしたことを言いふらす母親。
あまりにひどすぎる。ひとりで抱えるには深すぎる傷。
あの時母親がクラスメイトに電話をかけなかったら。
クラスメイトに馬鹿にされいじめられる事もなかった。
ある男の人に、結局はそういう関係を持ちかけられて
家を出る資金のために関係を持つんだけど
愛情をもらわず生きてきた彼女にとってある種安らぎを感じていたのも切なかった。
家を出て働いた先である男の人に出会って、はじめて普通のデートをしたり、行為が全てじゃないこと、行為がなくても愛情は変わらないこと、無条件の愛情をたくさんもらって少しずつ心境が変化していく主人公をみて素直に「良かった、」と思った。
結果的に幸せになれたかというとそれはまた別だけど、それを話し出すと長くなりそうなので今日はこのへんで。