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300ページ超あったが、重要な点はフィードバックには三種類あるということで、これをきちんと使い分ける点である。感謝と指導と評価である。
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私は信頼している友達や趣味や興味が似ている人、例えば読書好き、料理好き、旅行好きの人と話すときは話す内容も気にすることなく、どんどん話を深いところまで踏み込んで話せるのだが、
考えていることがよくわからない、普段している生活や考え方とは違うところにいて、その人を理解することが難しい。そんな仕事仲間や親戚と話すことになると話しは浅くまた噛み合わない。
それは誰にでも経験があることだと思う。
私はそんな方と会ったあと家に帰ってからはよく反省会をしている。そしてモヤモヤしている。
そんな時にこの本を読むとスッキリした。
そんか人からフィードバックを与える時、受ける時、三種類に分けて考えればよいという。
その三種類とは、
•指導
•評価
•感謝
人は いい評価 や 心からの感謝 を受け取ると嬉しいし、相手を好意的に思うようになる。
そして、早く自分の向かう目的地にたどり着くための指導を求めている。
このどれかがかけてもうまくいかない。
と筆者は言っている。
私は社会的役割にしても年齢にしても、フィードバックを与える側としては指導をすることは少ない
自分と生活の仕方が違う、なにを話していいかわからなくなる、どうやって相手との距離を縮めていいかわからない人には
+*+**いい評価*+***+と心からの感謝*+*+**
を相手が欲しているタイミングで伝えることでいい関係が築けると思う。
ただ、それぞれの相手のいい評価や感謝するところを見つける、気づくことは時々簡単で時々難しい。
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フィードバックに関する本。
フィードバックは3つに分類される、感謝・指導・評価。どこに入るのか意識する。どれが欠けても満たされない。
フィードバックを与える時の前提として、人は自分のことをいい人だと思っている。
フィードバックをもらう時には何が成長の妨げになっているのか尋ねる。
認めるべき3つのこと、間違うことは必ずある・意図は1つではない・問題の一因は自分にある。
文量のわりに得られたものは少ないが、いくつかの気づきがある本ではあった。
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「フィードバック」というものの性質を体系的に整理し、どのように向き合うことが望ましいかがまとめられた本。
明確に言語化されているため、既に自分の中で確立されている考え方だとしても、それをブラッシュアップしてくれるものであった。
一方で本書によって、実践的なノウハウを獲得できるわけではない点は少し残念であった。また、想定読者層として、「フィードバックに心がざわついてしまう」方を設定している傾向があり、フィードバックへの甘受性が高い方には少々、蛇足的な章も見受けられた。
個人的に興味深かった点は、フィードバックを体系的にまとめられている点である。
・フィードバックの役割は、感謝・指導・評価の3パターンに分けられる。
→提供者と受け手で、求められているフィードバックのパターンに齟齬があるとたとえ正しいフィードバックであっても、うまくいかない。
(長年ある社長に勤めてきた、自身を認めてもらいと思う秘書[感謝を望む]へ、社長から具体的にスケジュール管理でのミスを事細かに伝える[指導])
・フィードバックの提供者は、観測した「データ」をもとに彼なりに「解釈」した上で、受け手に「フィードバック」する。なお、「解釈」ステップは無意識的に行われてしまう。
→「フィードバック」の内容を文字通り受け止めると提供者の意図と齟齬が生じうる。
(上司は、部下が購入一歩手前の顧客へのプッシュが不足している現場に遭遇し、「積極的に望め」と伝えたものの、部下は「積極性」を「脅すような営業をする」ことだと勘違いしてしまった)
・人間関係で問題が生じてしまう原因は、ある一人のみねはなく、双方に起因する。また、双方の性格だけでなく、彼らの立場、またその背景にある要素(人・構造・プロセス等)もある。
→問題が生じたとき1〜3歩後ろに引いて原因をさぐる。
0歩:自分(相手)のどこが悪いのか?
1歩引く:自分と相手が組み合うと何がまずいのか?
2歩引く:自分と相手の各々の役割(立場)に原因があるのではないか?
3歩引く:自分と相手の背景にある要素が問題を生じさせてしまっているのではないか?この問題発生システムのどこに改善余地があるのか?
・フィードバックへの反応が人によって異なる(ネガティブになりすぎる・ポジティブに受け取れる)のは、以下の要素が人によって違うため[グラフのイメージ]
1.基調:フィードバック前のポジティブ/ネガティブ具合[原点位置]
2.起伏:フィードバックを受けた際の感情の大きさ[振幅]
3.維持・回復:フィードバックを受けてから基調に戻る前での時間[波長]
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転職して沢山フィードバックを受けていた半年間、この本があることで学びに変えられた。フィードバックする側の本は沢山あるけれど、フィードバックを受ける側がどんなふうに対応したら学びに変えられるかがわかりやすく書いてある。自分がマネージャーになるときにも参考にしたい。
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フィードバックを「文化」と捉えると様々な解釈が可能となる。阿吽の呼吸が大切な日本で本当に根付くのか。
本書を読んで改めて「フィードバックとは何だろうか?」と考えてしまった。
日本語では「ほめ殺し」「ダメ出し」という言葉はあっても、それは「フィードバック」とは意味が異なる。
似た言葉では「アドバイス」があるのだが、どうもこれも意味が違うし、そもそも日本語ではないし。
考えてみると意外にも奥が深いのが「フィードバック」なのだ。
人間とは不思議なもので、自分自身の本当の姿を自分で認識することが一番難しい。
自分は自分のことを良く分かっているつもりでも、他人から見ると違うように解釈されていたりする。
だからこそ、それら他人の目を通して、本当の自分自身を知ることが大事だということになる。
その事を気付かせるのが、まさに「フィードバック」という技術なのだと言える。
ここで敢えて「技術」と書いたが、まさに「フィードバックはテクニックなのだ」と考えると分かりやすい。
テクニックなのだから、習得すれば「フィードバック」を出来るようになるのである。
これについては、思い当たることがある。
自分が他人と会話している時に、どうしても嚙み合わない人がいる。
「俺の話、聞いてる?」と問う以前に、ちゃんと聞いてくれていて、お互いに会話しているのに、噛み合ってない場合だ。
これを「相手の会話スキルが低いだけでは?」で済ませてはいけない。
本当の原因は、「お互いの会話の目指すところがズレている」ということに、気が付くかどうかなのだ。
そして、自分側にも原因の一端があることに気が付くかどうかなのだ。
この「目指すところ」が実は様々な要素があって、一つには「論点」がある。
これは一番分かりやすい。ところが、会話のズレとは「論点」だけに留まらない点が難しいのである。
お互いに論じているだけが会話ではない。
論理や主張がなくても、ただの雑談だったり、日常会話だったり。
その中でも特にフィードバックに該当するものが「対話」という概念だろう。
フィードバックのやり取りをする際に、お互いを「対話」のモードに合わせておかないと、質の高いフィードバックを獲得することは出来ない。
そういう目指すところのズレを修正し、お互い「対話モード」に合わせるためにも、本書では「人間関係をシステムに見立てる」と説いている。
これも、自分にとっては新しい考え方だった。
人間関係をシステムに見立てて俯瞰して見ると、フィードバックする側と、される側の役割が朧気ながら見えてくる。
この役割を理解して会話をすれば、上手くいくということなのだ。
「相手はこういうモードで来ているな」に対して、自分が「こういうモードで接する」となれば、それは有意義な会話となり、より質の高いフィードバックになるのだろう。
同じ言葉でフィードバックをしたとしても、そのシチュエーションや、こちらと相手との関係性や、その場面での雰囲気などでも受け取る意味合いが変わってくる。
だから「システム」��のである。
人間関係をシステムに見立てて俯瞰して見るから、そこに気が付くのだ。
人は、ついつい自分が喋っていると、相手の様子を構うことなく喋り続けてしまう。
本当は、相手に伝わらなければ意味がないのにも関わらずだ。
何なら、相手がその言葉を受け取ってくれていても、腹落ちしていない場合だってある。
その状況も意味がないのである。
だからこそ、例え自分が喋っていても、相手の反応を伺いながら喋り方も変えていく柔軟性が、最も相手に伝わり理解させる方法論なのである。
これが「システム」という意味なのだ。
あるA点からB点まで、どうやって情報を届けるのか?
複雑な電子回路だって、どこかで途切れたら、情報はB点に届かないのである。
言葉だって同じだと思えば、「システム」という意味が理解できるのではないだろうか。
本書では、フィードバックについては「感謝」「指導」「評価」でそれぞれ分けて考える、と説いている。
これも「対話モード」でいれば、自ずとどうやって相手に合わせるかが見えてくるだろう。
フィードバックは本当に難しい。だからこそ、テクニックを正しく学ぶことが重要なのである。
(2023/4/4)