紙の本
渋谷直角さんのマンガと併読をオススメ
2016/01/17 15:26
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投稿者:マーマー - この投稿者のレビュー一覧を見る
サブカルチャーに興味がなかったというより、サブカル的なものが好きな人たち
を軽蔑していた主人公が、彼氏の影響からズブズブとその世界にハマっていくエッセイマンガ。
と思いきや、あとがきを読んだらまたちょっと違った側面も見えてくる。痛々しいさがありながら、読み始めたら止まらない。LOFT系のイベントスペースに1度でも行ったことがある人なら、あるある、と思ってしまうネタ満載(のはず)。
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あるきっかけからサブカルチャーの世界に接するも、文化にも人間関係にもうまく馴染めない……。
そんな女性を描いた「実録風」フィクションコミックです。
まず、内容にも記載がない通り「実録」ものではありません。
そのため最初から、実話を基に構成した架空の物語として読むことが必要です。
・誕生会を開いてもらえると思ったら、ファンではないアーティストのDVDを延々と見る羽目になった。
・音楽に詳しくないことを話すと見下され、委縮してしまった。
・恋人と同じ映画を見ても、受け止め方のあまりの違いに、関係を続けていけるか不安になった。
作中で描かれるこのようなエピソードたちは、似た経験をされた方も多くいると思われる、悲しい「あるある」の連続です。
「サブカル」というよりも「オタク」全体の良くない傾向に疲弊し、必要以上に毒舌になる主人公の心情は大変理解しやすく、テーマが明確で構成も良いためとても面白いです。
しかし、非常に残念な点もあります。
実体験がベースとはいえ、あとがきまでたどり着かないと「フィクション」だと明かさない点については、不誠実に感じられました。
実際に起きた物語として捉えて読んだ場合、愕然とする方もいらっしゃると思います。
また、絵もかなり粗いです。
エッセイものという点を差し引いても、商業作品であればもう少し丁寧なものを読みたいと感じました。
コンセプトも内容も面白く、興味のある方にはお勧めの作品です。
しかしフィクションが混在すること、絵の質には期待できないことをあらかじめご理解の上で手に取ることをお勧めします。
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固有名詞もんだい!
それに固執することにより、優越感ゲームに巻き込まれてゆく様を実に生々しく描いている。
いまの若いひとはSNSがあって可視化されちゃうから、更にゲームは過酷に感じられるのだなぁ←なーんて、すっかり帰還兵気取りではありますが、未だにオラ東京城西エリア住みですけん、それ故わかる、わかる。サブカルあるある。
印象深かったのは、主人公の彼氏の懐深さ。いや、振り返るに、優越感ゲーム渦中のひとは時としてパートナーにもそれを強いる場面を我がことにしても、ちょっと周りを見回しても、実にありがちな諍いなもので、この彼氏さんと一緒に居るってだけでかなり幸せなのではないでしょうか、アラ子さんは。元カレも心根が良さげな方ですし。
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201602/面白かった。作者自身の実話をベースにしたフィクション(なので、実録期待な人によっては騙された感を覚えちゃうかも)。渋谷直角(カフェで~、奥田民生~)と比較されがちだけど、こっちの主人公はなんだかんだ言いつつ要領いいしリア充側のような。作者はディスってるけど、端から見れば「いやいや、あなたもそっち側の人でしょ?」みたいな。元彼も今彼(旦那)もいい人だし、作者さん自身もいい人なんだろうな。女性主人公でこの手のは、これぐらいがいい塩梅なのかも。だって沼なのは、むしろ、るりるり側だよなー。
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面白かった。
嫌いなやつらをギャフンと言わせるために、どんどんサブカルに詳しくなり、ネットを駆使して奮闘するアラ子。結果的には、そっち側の人になっていく。