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謎の地震、甦る死者、増加した亡霊、そして町に古くから伝わる伝承……とお約束要素がこれでもかというほどに詰め込まれたホラー。なのだけど、良い意味であまり怖くないのが不思議。結局爽やかな物語になっているし、これはホラーが苦手な人でも読みやすいんじゃないかと思います。
もちろん、ホラー好きにとっても不服はなく。いったいどうなってしまうのかというわくわくどきどき感は充分だし、謎めいた甦りの法則はかなり魅力的。しかしそれにしてもまさかあんなものが(笑)。一歩間違えば悪ふざけにすぎないのだけれど、不思議と作品にマッチしたほどよい「遊戯」感も楽しめました。
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前作に続いての本格ホラーだけど、やはり良く練られている。
死者の生き返りというパターンで「屍鬼」や「セーラムズ・ロッド」など色々あるけど、それらよりずっと面白い!
そもそも生き返りが始まった時点でゾンビ物?と思わせながらそこから話が二転三転していく。生き返ったものに理性的なグループと凶暴なグループがいて、なんて展開は本当に面白い。
ホラーというジャンルではあるけど、謎を追う展開がこの作者の持ち味で途中で謎が次々出てきて整理される辺り、まるで本格推理物と同じ展開で嬉しくなる。
早く次の作品を書いてほしい。
緻密な取材があるから、なかなか次の作品は出来ないだろうけど。
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葬儀の途中に遺体が甦るという。それが、この町で次々と繰り返され甦った者は理性を持った者と持たない者に別れる。甦りの歴史はこの町で繰り返され観音堂の螺鈿細工の箱が起因している。そして町に伝わる民芸のゲームに似て英雄を生むという。町の葬祭屋の僚一がその謎に挑み、僚一の妹の佐紀は霊が見え事故で意識不明の先輩の颯太の生霊と共にする。話としては面白かったが、甦った人や過去の英雄の霊など登場人物が多くてごちゃごちゃとした印象。佐紀と颯太の関係は最後良かったなと思う。