投稿元:
レビューを見る
坂での出来事。身近な場所にも色んな話があるのなって感じます。それが例えこの世の話じゃなくても、愛おしく思えますね。
投稿元:
レビューを見る
大阪に実在する天王寺七坂にまつわるホラーを収録した短編ホラー集。
私は5年ほど大阪キタに家をおいていたが(実際に住んでたのは3年ほどか)、これらの坂について一切知識がなく、実際の情景をみることなく同書を読むことになったのが少し残念だ。
ホラー集といっても、「怖い」お話ではなく、人の死と関連する「不思議」なストーリーを大阪という場所、坂、土地に関連させて語ったもの。
いつか、この本を片手に七坂を巡ってみたくなった。
投稿元:
レビューを見る
怪談だけれども、人情話のような趣があって面白かった。致し方ないけれども、馴染みのない固有名詞が多くて思うように読み進められず、後半2編は苦手ジャンルなのもあって、なかなか入ってこなかった。
投稿元:
レビューを見る
ホラーは苦手なんです、ホントに。
けれど、本書は普通のホラーとは違います。
9編の短編が収録されでるんですが、どれも面白い。
怖い、と言うより切ない。
「愛染坂」「真言坂」が好み。哀しくて美しい。せつなくて憐れ。「清水坂」もいい。
アタシの中では「口縄坂」が妖しくて怖かった。
「枯野」もいい。読みながら情景が浮かんできたのは丁寧な描写ゆえかな。
好きな作家さんだけどホラーだからと、何日も悩みましたが読んでよかった。
投稿元:
レビューを見る
有栖川先生のロマンチスト方面を全開に執筆するとこういう作品になるんだなぁ……というわけで、ミステリ風味もあれば怪談風味もあるという短編集。大阪の地理に疎いので、土地勘は全くわからないのですが、大阪という土地に対する愛はなんとなく伝わりました。
投稿元:
レビューを見る
大阪の七坂を舞台にした怪談集。ミステリィ以外、初めて読みました。二編目までは(後に、最後の九編までとわかる)誰かしら亡くなり、そのひとを想い、応え、化ける!?叙情豊かな筆致で不思議な読後感が漂う。三編目は結構悲惨な感じで亡くなった少年がキーだが、そう感じさせないのはさすがでした。四編目はネコがキー。ちょっと官能的でまた良い。五編目は憧れの人。六編目は妻子ある人を愛し、棄てられ自殺した人。探偵に誘われ、料亭へ。最後には店主の正体が分かり–––。ホラーなんだけどどこか優しく、ほっとするような感じ。七編目は小さいときから生きていないものが視える青年。八編目は松尾芭蕉の旅の日常からドッペルゲンガーを見、死に至るまでを描く。死を目前にして逆に胸が高鳴るとはどのような心境なのか。九編目は歌を嗜んだ、ある男。妻に先立たれ、偶然師と仰ぐ者の往生の地近くを訪れた。そこで見聞きしたものとは。各編の扉絵ならぬ、扉写真がこの作品を一層味わい深いものにしていると思う。
投稿元:
レビューを見る
感想はブログでどうぞ
http://takotakora.at.webry.info/201610/article_2.html
投稿元:
レビューを見る
大阪、天王寺にある七つの坂を題材にした短編集。
そんなにお寺と坂のある場所があったのね〜。
実際に、その坂を見に行きたくなる。
『清水坂』『愛染坂』『源聖寺坂』『口縄坂』の最初の4つが特に好みの話だった。
投稿元:
レビューを見る
坂をめぐる怪談ということですが、ホラーというより、抒情的なファンタジーのように思えました。人と人とのあいだのあれやこれやを、たおやかに描いていたと思います。濃密な読書体験でした。
投稿元:
レビューを見る
雨の坂道で出会い、恋におちるも、自意識のために、愛する女を死に追いやってしまった作家の苦悩が哀切な「愛染坂」。坂に棲みついている猫たちの写真を撮るために訪れた女子高生が、その夜から金縛りと奇妙な悪夢に悩まされる「口縄坂」。大坂で頓死した松尾芭蕉の最期を怪談に昇華した「枯野」など9篇を収録。大阪の町にある「天王寺七坂」を舞台に、その地の歴史とさまざまな人間模様を艶のある筆致で描く。
投稿元:
レビューを見る
短編集。
「清水坂」
「愛染坂」
「源聖寺坂」
「口縄坂」
「真言坂」
「天神坂」
「逢坂」
「枯野」
「夕陽庵」
投稿元:
レビューを見る
地元というか小さい頃からなじみのある土地の名前がたくさん出てきて、とても懐かしい気持ちで読みました。
愛染さんや生魂さんは夏になれば必ずお祭りに連れて行ってもらったところ。
その頃のことを思い出しながら読みました。
投稿元:
レビューを見る
ここのところミステリーばっかり読んでいたので物足りなく感じるかもなぁ・・と思いながら、「大阪の、馴染みのある場所が出て来る小説」というような宣伝文句とともに、大手書店で平積みで売っていたので、購入してみました。
大阪のエリアごとに短編になっているのですが、なかなかコワイ話もあったりして、とても良かったです!なんだか惹き込まれますね、この方の世界観に・・・
投稿元:
レビューを見る
そういうテーマだからしかたないけど、ちょっと辛気臭いなーって思った。
15年くらい大阪市内に住んでたのにこの坂のこと知らなくて、ほんとにあるんだろうかとグーグルマップで調べてしまった。
あった。
投稿元:
レビューを見る
大阪の街の中央を背骨のように南北に貫く上町台地。この界隈は四天王寺をはじめとする寺町であり、大阪が「宗教都市」であったことを色濃く物語る。大阪は起伏の乏しい街というイメージがあるが、そもそも大阪は大坂と表記されていたぐらい、ちゃんとした「坂」があることを本書で知る。
本書の舞台は上町台地の上に位置する生玉寺町と西麓に広がる下寺町、この2つの町を結ぶ「七坂」ー 真言坂・源聖寺坂・口縄坂・愛染坂・清水坂・天神坂・逢坂。
著者は取材を通じて知り得た七坂の秘められた物語や歴史的因縁を巧みに取り入れ虚実入り交じる幻想譚に仕立て上げる。上京を拒む新進作家・ミステリアスな猫・いわく有り気な探偵…等、趣きのことなる9話。また京都・奈良に比べ、語られことの少ない、はるかなる大阪の歴史も、話の中にその故事来歴を絶妙に配置。あたかも米朝師匠のたおやかな語りを耳にしているような錯覚を抱く。
この本片手に四天王寺さんをお詣りし、タモリさんに倣って坂探訪してみましょかね。