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[江東区図書館]
A4版で大きいだけでなく、ほぼ全頁に渡ってカラーイラスト(単なるイラストではなく主に脳部位の断面図など)ありきでの説明なので、とても分かりやすいし理解しやすい。
特にP.16~P.19の老人斑とか、タングルの話とかは、私が読み飛ばしていたのか?これまで数冊読んだ中では記憶にない情報も簡潔に纏められていた。この手のことは情報も治療法も日進月歩だし、とりあえずの「キーワード」と流れが分かっていれば追加で調べることも出来る。
通常1章がメインでその後の具体的な行動(症状)差異や、そもそもの診断、更には治療についてなど体系的に説明された書はなかなかないが、この書は下記の4章だてで、しかも治療に用いる4種の治療薬についても、その特徴や差異だけでなく、筆者が考案したコウノメソッドでの効能判断なども添えた実利用例があるので参考になると思われる。一冊家にあってもいいかも。
◆1章:認知症の分類と特徴
・4大認知症の特徴(P.56)
・MCIの病態と発症リスク(P.58)
◆2章:認知症の検査と診断
・HDS-R(改訂 長谷川式簡易知能評価スケール)(P.74)
◆3章:認知症の中核症状、周辺症状
◆4章:認知症の最新治療(コウノメソッド)
・最新の認知機能改善薬4種(P.124)
・薬物治療例(P.130)
⇒2022年1月時点では、ドネペジル(脳を興奮させるため抑うつや無気力に効果あり)よりガランタミン(不安、脱抑制、妄想の改善)か?