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楽器もジャンルも違えど、音楽に携わる者としてはなかなか共感できる内容で、涙が止まりませんでした。誰かに聞いてもらえるって幸せだよね。
「トワ」の意味もステキー。上手いな。
バッハのアリアが聞きたくなりました。私も好きな曲です。
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このような評価とレビューになるのは
私だけの特殊な事情によるのかもしれない。
私はトランペット奏者として
一時はプロになることを夢想した。
和音のように 私もまた演奏家が感じる
「永遠」の瞬間を知っている。
トランペット奏者になる夢は
叶わなかったが
別の楽器で 演奏家として
活動していたこともある。
楽器とひとつになる感覚もその幸せも
私はよく知っている。
でも私は 自分の夢を子供たちの夢で
置き換えるような…真弓の母みたいな
我執には とらわれることはなかった。
早くにトランペットをあきらめた私の
吹くトランペットの音を 子供たちは
聴いたこともないし 吹いている姿すら
見たこともない。
私は平凡に生き もうとっくに
音楽そのものからも
遠ざかってしまっている。
でも本当に人生は不思議である。
国内ながら コンクールでグランプリを
獲ったこともある娘は現在
とあるオーケストラの席が空くのを
待ちながら 演奏に磨きをかけるために
一日中練習に明け暮れている。
私もまた楽しみになってきた。
娘のあの輝かしいトランペットの
音がオーケストラに溶け込み
ひとつの音楽になる…その日の訪れを。
作者の紡ぐストーリーは
いつも素晴らしい。
でも かつてこれほどに
共鳴したことはなかった。
心震えるほどに素敵な人たちと
まるで奇蹟のように出逢えたことに感謝。
2019.8.4 追記
娘は2年前に 自分に欠けている音楽表現力を
身につけたいと ドイツに渡りました。
語学の習得とレッスンに明け暮れた2年間を経て
とある音楽大学のマスターコース(修士課程)に
入学することに。まだあと2年の音楽修行です。
本当の私は 「日本に帰らなくていい」と思ってます。
音楽にひたる人生は ヨーロッパでしか送れません。
でもそれは 娘が決めること。
素敵な人生は 本人の胸の中にきっとあるはずです。
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原田作品に外れなし。
あらすじ(裏表紙より)
「響き合う幸せを、音楽を愛する人々と分かち合うために。ふたりはチェロを弾き続けていたんだね」。世界的な指揮者の父とふたりで暮らす、和音十六歳。そこへ型破りな“新しい母”がやってきて―。親子の愛情、友情、初恋、そして実母との奇跡の再会。音楽を通して描くドラマチックな感動物語。
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ヒトはそれぞれ進む道を意思決定する際、偶発的かつ必然的なヒトとの出会いがあるということか。しかし、その前提となるのは、個々人の覚悟と勇気が不可欠だということ。厳しい芸術、とりわけ西洋音楽、クラシック、チェリストとなると、尚更・・・ということか。また、本書でキーワードともなる永遠(トワ)に込められた意味とは?
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最近、新刊の予告を見て発売日を待ち遠しく思う本が少ないなぁ。この本も読む本切らしそうになるところで、新聞広告や皆さんの感想を見て、やっとこ手にした。
国際的に有名な指揮者の父と昔は高名なチェロ奏者だった母。母が出奔した後、父に育てられた主人公の和音。父がボストンへ行くことになりひとり日本に残ることにした和音の前に、“新しい母”が現われて…という展開。
登場人物がみんな良い人で、それぞれに環境や才能に恵まれて、そんな貧乏人からすると僻みたくなるような設定やら、真弓さんに次々と降り掛かる不幸が如何にも作り話作り話していて、佳い話なんだけど、何だか子供向けみたいな印象ね。
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三組の母と娘、友人、父と娘、人の結びつきに音楽が色を付け流れを変える。私の中の音楽も誰かの心に響かせることが出来るだろうか。
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あっという間に読んでしまった。
著者の本は楽園のカンバスくらいしか読んでいないが、話の流れを遅くする蘊蓄もあまりないし、頭の中で映像化しやすい文章。会話などもテンポが良くていい感じ
少々先読み出来てしまう感はあるが、万人にお勧めできるいい話である。
暗い小説が多い昨今、貴重。
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わかってたよ、わかってたよ。これはぜったいアカンやつだって。
化粧もしないで、無音の世界で、一気に読みました。鼻水垂らして涙流して、みっともない顔になって読む本は貴重です。アリアがちゃんとわたしの耳に聞こえました。
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気づくことができるか。
見つけることができるか。
感じることができるか。
いま、何をすべきか。
何をすれば、うなずいてもらえるのか。
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【風のマジム】【生きるぼくら】そしてこの作品。最近読んだ原田マハの三作は、私の好きな原田マハとは違う方向にある気がする。それとも私が変わったのかな。
再読率高い作品も多いんだけどなあ…
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綺麗で丁寧な描写に、まるで音が聞こえるような錯覚を覚えました。優しくて誰より強い彼女にばかり、あまりにも試練が立て続けに起こるのが読んでいてすこし辛かった。お父さんのちょっとお茶目なキャラがこの本一番の癒しでした。
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まさしく、ドラマチックな感動物語でした。
キネマの神様と似た感じの読了感
和音の若さ、青春真っ只中の高校生活
たくさんの難問と苦難、あっという間に読んでしまいました
原田マハさんの小説は、本当に読みやすくて面白い
そして、読み終わった後、暖かく優しい気持ちになります
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チェロを弾かなくなった女の子の話。
芸術を極める人なんて
普通じゃないのが普通なんだ。
上手くいきすぎな感もあるけど
この人ならではの世界に引き込まれられました。
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大好きな原田マハさんでしかも音楽モノ。やはり読みやすくほぼ一日で読み切ってしまった。
内容は良い。喫茶店で読んでいて涙が溢れすぎてやばかった。真弓さんにやられた。
ただ、「生きるぼくら」とかと似てるのかなあ、、登場人物全員良い人なのは嫌いではないけどちょっと不幸が襲いすぎな上、起こった後上手くいきすぎというか主人公の身の上も恵まれすぎだし、現実はそんなに都合よくいくかなぁという感じもあり。でもそんな風にひねくれて(笑)受け取らず読む分には、涙ありのハッピーエンドでほっこり心が温まり幸せな気分になる一冊。
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本著者のファンだが、この本も良かった。通勤電車で何度か目を潤ませてしまう。楽器をひく妻にも勧めた。
音楽家の両親(母は昔に居なくなってしまう)を持つ女子高生の主人公の話。以前飼っていた鳴かない鳥「トワ」に主人公をダブらせながら生きていく青春時代を描く。若い雛鳥を何人もの大人が陰ながら支えている事に気付き心震える。
途中あれ?チェロってどの大きさの楽器だっけな?と思い、ググろうとして、「チェロ引きのゴーシュ」を思い出す。ああ、あの大きなやつか。