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小林泰三の最新作。
タイトル通り、安楽椅子探偵ものの体裁ではあるが、薄ら寒くなるようなオチが多かった。また、一見こうだろうな〜と思っていても、そこから更に一ひねりが出てくるので、結果的にミスリードされていたことに最後まで気付けなかったり。
ミステリとしては『消去法』と『食材』が好みだったが、著者らしい雰囲気が出ていると思ったのは『命の軽さ』だと思う。
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安楽探偵なので探偵は事務所から一歩も出ません。というか依頼人の回想を除けば、物語はすべて探偵事務所の中で進行します。
お話はだいぶブラックユーモアが効いています。叙述トリックも少し入ってます。読み手を選ぶかもしれませんが、楽しめる1冊でした。
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★4.5
この人の書く探偵ものは
理論でねじ伏せる(口で)タイプで
やりとりが面白く好きだ
そして、全部騙された
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どれも小林泰三らしいホラーの雰囲気がそこはかとなく漂ってて良い。気に入ったのは『ダイエット』と『食材』かな。この作家さんのことだから、どこかに何か仕掛けてくるに違いないと思いながら読んでましたがそうきたか!
面白かったです。
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小林泰三を読むと「くそ〜〜」という気の抜けた声が出てしまう僕だが、本作も非常にこの作者らしいミステリ。今回の見所は、ミステリファン向けの逆転の一撃(読めばわかる)、小林泰三らしい極端に論理的な屁理屈のような噛み合わない会話、悪魔の証明やオッカムの剃刀を取り入れた展開、鋭く尖ったブラックユーモア、そして安楽椅子探偵へのアンチテーゼ。とにかく会話が面白くてにやけてしまう、それでいて展開はミステリファンを獲物にした技巧的なもので、連作短編ならではの結末もなかなか収まりがいい。捻くれたミステリファンに捧げたい。
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短篇集
最初からふたつほど読んでギブアップ。最終話を読むとオカルトではないギリギリ現実的な話に踏みとどまるのが救い。安楽椅子探偵なんてありえないという主張だとすればそれには大賛成だが、それぞれの物語はおもしろくない。残念。
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何コレ、ツルツルと読み易いけど引っ掛かりなさ過ぎやんか…と思ってたら、最終話でやられた。連作だったのか〜‼︎
「第4話 食材」、私も大鐘夫人と同じ勘違いをしたクチです。だって作者も小林泰三だし…っていうのも恐らく折り込み済みなんやろな〜騙された(≧∇≦)
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"「どうぞ。お入りください」先生は応えた。
依頼者が入ってきた時、あんな話題をしていたなんて、先生には予知能力があるのではないかと思った。
依頼者はふらふらと立っているのもやっとな状態で、事務所の中を歩いて、ソファに倒れ込むように座り込んだ。
はあはあと儚げに息をするその様子を見て、わたしは猛烈な吐き気を覚えた。
「大丈夫ですか?」わたしは吐き気を堪えて訪ねた。
「大丈夫です。ちょっと目眩がしただけですから」
「冷えたジュースでも、お持ちしましょうか?」
「駄目よ!!」彼女は絶叫した。"[p.119_ダイエット]
小林さんだからこうくるだろう、みたいな思い込みが先走りしてしまう。
けれども最後の章のまとめは良かった。
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おお、これは良いな。
今までグロテスクで安直な落ちばっかりだったのに、今回はミスリードさせようと捻ってる印象。
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依頼人の話のみを聞いて事件を解決する、安楽椅子探偵ものの連作ミステリ。……と思いきや。いや、たしかにその認識でも間違ってはいない気がするのだけれど……なんか、変?
怪しげな依頼人の話から浮かび上がる、歪んだ真相。「え、これってもしかして?」という発想は、ミステリ好きだからこそ引っかかってしまう部分でしょうね。それが「真相」なのかどうかは、最後まで読んでのお楽しみ。とにかくひねくれていてブラックな読み心地でした。
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連作短編集 6編収録
1話を読み終えた段階で、イマイチかなぁと思ったんですよ。ちょっとした違和感もありましたし。でも、最後まで読むと納得。そういう事ですか。
短編ですし、読みやすくはあります。ちょっとブラックだったり好みのはずなんですが、うーん。
何度も読み返しましたが、なんかスッキリしない。
少し物足りない。なんでだろ。
好みの要素は詰まっているので、残念。
今の私が読みたい話じゃなかったのかな。
時間置いてまた読んでみます。
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ミステリ。連作短編集。
タイトル通りの安楽椅子探偵もの。
探偵と助手のシュールな会話、奇妙な事件、ブラックユーモアと、独特の雰囲気がある。
最終話のまとめ方も一捻りあって良い。
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連作短編。論理的というか屁理屈の応酬というか、噛み合わずにイライラする会話がテンポよく進むのが楽しい。二話目はさすがに無理があるけど、三話目は上手い!
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安楽椅子探偵じゃなくて安楽探偵。ホラーではないが、全編から気味の悪さが漂うのが作者らしい。「ダイエット」や「命の軽さ」のオチには見事にやられた。ただ、連作短編の仕掛けはもう一捻り欲しかったかな。
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連作短篇集。名探偵のもとに持ち込まれる奇妙な事件の数々。たとえば第三話の「ダイエット」では,偏執的なダイエット志向を持つ女性が,「誰かに太る薬を盛られているようだ」という疑惑を抱いて事務所を訪れる。名探偵は依頼人と会話するだけで事件を解決に導く。それを冷静に見ている助手。粗筋だけを紹介するのはとても難しい異色作。最後まで読んで,あたかも数学書を読んでいるかのような錯覚を抱いてしまったが,著者は阪大院修了の電子情報通信学会員でもあるそうだ。