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ポツポツとそのときに宮下奈都さんが感じたことだったり考えたことだったり体験したことだったり。
この人の感性というのがどこにあるかを覗けた気がする。気がするだけだが。
こういう本をもっと早く知って紹介されてる本や作品を読んでるか、もしくはすでに読んでいた上でこの本を読みたいものです。
本読もう。
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単行本未収録の掌話が掲載とのことで、文庫も買っちゃいました。
宮下さんのエッセイや掌小説は、とても穏やかで優しくて、でも凛としていて、長編もいいけれど、こちらも読んでいて心地が良くてやっぱり好きだなと思いました。
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有川浩女史に負けず劣らずのストーリィテラである.日常から物語が紡ぎ出される様は心地よいにも程がある.
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良かった。こどもたちとの日々の暮らしとか、小説や音楽に対する気持ちとか。風呂に入らず本を読むっていうのはすごいな、と。とっても普通な感覚を大事にしている人だと思うのだけど、やはりそこは小説家で、独特の感性も持っている。紹介されている小説は読みたくなってしまう。
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スコーレ No.4や太陽のパスタ、豆のスープが印象に残っている。
激しい波と、穏やかな小道のつながり。
私が愛した彼女らの、母親なのだな、このひとは。
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新聞や雑誌に寄稿したエッセイが寄せ集まっているエッセイ集です。福井出身なので、情景がなつかしくつい手にしてしまった作品。エッセイは、日常を切り取った何気ないエピソードばかりで、刺激はないが、生活がちょっと豊かになる?、やさしいものばかり。読むタイミングは選ぶかもしれない。ちなみに私は、妊娠中の身だけに、子供との接し方みたいな面で始終読んでしまった。
後半の誰かのあとがきを書いたみたいな部分はほぼとばし読みしてしまった。
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宮下奈都さんのエッセイ集。宮下さんのことがよくわかり、ますます宮下奈都の小説を読みたくなり、また読み返したくなりました。
他の方の小説の解説もあり、読みたくなる小説がたくさんありました。
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宮下奈都さんの初エッセイ集。
宮下奈都さんのエッセイは初めて読んだのですが、宮下さんって、小説作品数の割にはエッセイ集を多く上梓されている気がします(確か、今のところ4冊も出してる)。
その真摯で心地よい温度の小説をどのような方が書いているのだろうと思う読者が多いからではないか・・・と勝手に考えたのですが、そんなわたしの予想を裏切らず、優しくてほのぼのとした世界観が垣間見られるエッセイでした。
家族と小説を愛し、穏やかな日常をいとおしむ姿勢が素晴らしい。
こんな、ささいな日々の何でもないことから抽出した言葉が積み重なって小説となり、読み手に新しい視座を得るという体験を味わわせてくれるんだなあ…。
読んでいるとなんだか目頭があつくなってくる。
またいつか読み返したい。
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なんか落ち着きます。宮下さんの作品。
正直、エッセイ集としては、長時間読んでいると飽きます(失礼)。しかも、返却期日が迫っており、あまりしないのですが、飛ばし読み(重ねて失礼)しました。
通勤電車でのひと時。心がざらついていると感じる時間帯に、ジワっと染み入りました。私は福井には行ったことありませぬが、なんとなく福井が好きになってきたのはこの方の作品に出会えたからかもしれません。
たまにはいいですね、エッセイ集。宮下さんにはいつか、ミッシェルガンエレファントについて熱く語っていただいたい、というのが私のささやかな野望であります。
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大好きな本や音楽、そして愛しい三人の子どもたちと共にある暮らしを紡いだ、著者初のエッセイ集。
私と同じ1967年生まれということで、共感できる話題が多い。『ノストラダムスの大予言』により、32歳で死んでしまうと達観したのも同じである。それでも今、家族ができて細やかながら幸せを感じながら生きる毎日の尊さは、あの頃知った『ノストラダムスの大予言』のおかげかもしれない。
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2019.4月。
宮下さんがお子さんのことを書いた文章が好き。家族みんな個性はバラバラだけど、それぞれが楽しそうに己の道を進んでいそうで。のびのびおおらかな雰囲気の宮下さんのエッセイは、読んでいるこちらも気持ちよくなるのです。
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宮下奈都のエッセイ集。
タイトルに納得、エッセイも面白いが、宮下さんはやっぱり天性の小説家だと思う。
この本も、メインのエッセイより、付け合わせ的に収録されている短編小説のほうに引き込まれてしまう。
宮下作品を味わいたいなら、手軽にまずはエッセイとか思わず、はじめから小説を読んだ方が絶対良いよ。間違いなし。
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『どうして作家になろうと思ったのですか』という問いに、『作家になろうと思ったことはぜんぜんなかった。ただ猛然と小説を書きたくなっただけだ。ホルモンのせいです、としかいいようがない』という宮下奈都さん。『この本はホルモンから生まれたパクチーのようなものではないかと自分では思っている』、と独特な表現で説明されるこの作品は、
掌編小説 6編
自作品の解説 11編
他者作品の解説 6編
書評・映画評・CD評 22編
エッセイ 43編
アンケート 7問
ととても盛りだくさんな内容から構成されています。宮下さんは37歳でデビューされたこともあって出版されている作品の数が少ないため、掌編小説が6編も収録されていることにとても魅力を感じて手にしたのがこの作品です。読み始めると掌編小説はもちろんのこと、宮下さんならではのメモしたくなる言葉がそこかしこに散りばめられていて、とても読み応えを感じる読書になりました。
まずは目的だった掌編小説。6編収録されていますが、うち二つが絶品でした。まず一つ目。〈サンタクロースの息子〉。『ある日、何の前触れもなく夫が言った。「俺、サンタクロースになることにした」』という読者をいきなり置いてけぼりにするような書き出し。『息子はまだ五歳だ。私のことはともかく、この子を残して何も今サンタクロースにならなくても』と第一人称の妻までもが『サンタクロース』前提に話を続ける展開。そんな妻は『ねえ、あなたは日本人だし、痩せているし、髭も薄いし、どちらかというと色も黒いでしょう?』と『夫の背中に向かって話しかけ』ます。しかし、『もう決めたことだから』と短く言い放つ夫は『運命だ。最初から俺はサンタクロースになるべくして生まれ、この期を迎えて役目を悟った。立派なサンタクロースになることこそが俺の人生の意義になる』と至極真面目にストーリーは進みます。そして『翌日、夫は会社を辞めてきた』、さらには『大きなボストンバッグを出してきて荷造りを始めた』と『サンタクロースになる』という運命に向かって歩みを進めていく夫、そして…、と展開するこの掌編。短くまとめたストーリーの中に印象的な伏線を張り、そしてファンタジー要素を織り込みながら、最後に美しい伏線の回収による感動的な結末へと導いてくれました。掌編という尺を上手く活かした逸品だと思いました。
二つ目は〈花は環(めぐ)る〉。この掌編では、全編に渡って『白木蓮』を象徴として描画しながら展開していきます。そして主人公に『高校の同窓会』からの案内が届きます。『久しぶり。同窓会、帰ってくるでしょ?』と、『学校が終わると図書館へ通った。いつもふたりで並んですわって、問題集を解いた』というかつての友人からも電話がかかってきて…というストーリー。この作品は『福井県立高志高等学校同窓会誌「みどり葉」』という出典の記載から宮下さんが卒業した母校の同窓会誌に寄稿したものだということがわかります。こんな素晴らしい作品を読むことができる同窓会誌って、あまりに贅沢です。とても羨ましくなると同時に、本来部外者として読めなかったはずの作品を読む機会が得られた��とに感謝したいと思いました。
また、書評では、私の大好きな辻村深月さんの「水底フェスタ」について宮下さんの視点での分析に感銘を受けました。『この小説の何がすごいかといったら、顔だ。登場人物たちの顔が目の前にはっきりと浮かぶ、その鮮やかさに息を呑む』。えっ!と思いました。『ひとりの少年がさまざまなことを知っていく物語でもある。知ってしまえは、もう元には戻れない』と続ける宮下さん。読み終えて、とても納得感のあるその書評に魅了されるとともに、先月書いた自身のレビューを読み直してみて、その読み込みの浅さと、レビューの改善の余地がまだまだあることにも気づきました。小説を読む、そしてレビューを書くという毎日の中で、私が常々目標としている『この本を読んでみたい!』と読んでくださった方に思ってもらえるレビューを書くための幾つかのヒントをいただいたように思います。
そして、43編もあるエッセイですが、そこかしこにキラキラと輝く表現が登場します。そんな中、宮下さんが考える自身のお子さんへの接し方に関してこんな記述がありました。何かと面倒ごとを後回しにしがちな自分について書かれる宮下さん。でも、『こどもたちに関してだけは、後まわしにしない』とはっきり書かれます。『後まわしにはしない。こどもには今しかないと思うからだ。今、お腹が空いていて、今、話を聞いてほしくて、今、ぎゅっと抱きしめられたくて。今を逃したら、次はない。肝に銘じている』と書かれる宮下さん。子育てに関しての真っ直ぐなお考えを垣間見た気がしました。
『次に書く小説がいちかばんいい小説になる、と信じて作家は書く。今が、そしてこれからがいちばんいいときだと信じて人は生きる。そうじゃなきゃ、つらい』と書かれる宮下さん。6編の掌編はもとより、書評、エッセイと、予想を遥かに超えて、とても盛りだくさんな内容を楽しませていただきました。『小説というのは、わからないことに言葉で挑むことだとわたしは思っている』、そして『「わからない」は「わかりたい」につながっていく。わかろうと思う気持ちには馬力がある』という宮下さん。『いい小説には答ではなく、問いがある。読んで「わかった!」と爽快になってもらうことより、「よけいわからなくなった」と考え込んでもらうことを目指したい』というそんな宮下さんの作品を、急がず慌てず、ひとつひとつ大切に読んでいきたい、そんな風に感じさせてくれる、魅力満載の作品でした。
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エッセイは、書き手のプライベートな部分が垣間見れるようで楽しい。子ども時代から学生、就活、結婚、引っ越し、子育て・・・。世界観は小説と同じで優しくほほえましく楽しい。
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宮下奈都の文章を読むと、どろどろしていた心にすっと風が吹くような感じがする。
理由はわからないけど、なんでか本当に何もしたくないときに読み始めた。本当は本も読みたくなかったのに、することがなく、本を読む以外に時間を潰せなかった。
そんな時こそ宮下奈都だろうと思って、無理矢理文章を追い始めた。最初のホルモンの話からどんぴしゃだった。
そういう気持ちになる事るよねえ、と共感したり、ふふっと笑ったりするうちに、あっという間に1つ目のエッセイを読み終わった。
もう、やる気がないことは忘れていた。
宮下奈都の文章はきれいな文章だと思う。そして、優しさが詰まっていると思う。
だから、読んでいるうちに心が洗われ、優しさに満ち、明日からなんとなく頑張っていこうと思えるのだ。
神さまたちの遊ぶ庭も読み直したいな。
また、宮下奈都は本の紹介がうますぎる。読みたいリストに何冊追加されたかわからない。
メモを起こして感想を書き直している1ヶ月後の今もまた本を読みたいなぁと思わせてくれるからすごいと思う。
結局、何が言いたいかって、宮下奈都の文章がとてもすきです。