投稿元:
レビューを見る
告白でデビューしてからの数々の作品は途中どうしたのってくらい退屈だったり、伏線に伏線を重ねすぎてやりすぎた作品があったりでしたが、これはとても良質な短編集。イヤミスの女王と呼ばれるだけある。どれもこれも面白い上に最後ほんと厭な気分にさせられるからたまったもんじゃない笑。
しょっぱなから飛ばしてくれてます。マイディアレスト。蚤を潰していました、ってほんと、ゾッとした。
どの作品も好きなんだけど綺麗にまとめてるのは表題作の連作短編2本。俗に言う毒親、そして毒娘か。強烈な厭さはそこまでなく物語として綺麗にまとまっている。
イヤミスを求めているのならベストフレンドと自意識が強すぎる罪深き女もよかったな。
最近の湊さんの作品は面白いので次回作も楽しみです。直木賞はどうだろ、他の候補読んでないのでなんとも。。
投稿元:
レビューを見る
6つの短編。どれもブラックで読み終わったあと、しばらくしんどかった。「マイディアレスト」「ベストフレンド」「罪深き女」「優しい人」「ポイズンドーター」「ホーリーマザー」
マイディアレストが一番印象に残ってる。蚤取り怖すぎる、、、
投稿元:
レビューを見る
2016.5.13リクエスト
2019/08/22、また読んだけど、やっぱり最高評価。
うまく言えない、どろどろ感情の書き方が、素晴らしい。
投稿元:
レビューを見る
どの話もいい終わり方じゃないけど、昔湊作品を読んで感じた悪い読後感は不思議とない。自分が年を取って親の方の感覚と子どもの方の感覚の両方がわかるからだろうか。
投稿元:
レビューを見る
やっぱり湊かなえは人間の嫌な部分をそのまま抜き出すのがうまいですね。
黒い部分を書くとどうしても白い部分というか良い部分や結末にしたくなると思うのだけれど嫌な気持ちのままになってしまう話ばかりでした。
最後の毒親の話も何とも言えない気持ちになりました。
人は一面だけでは推し量れないと改めて痛感しました。
確かに弓香の母は毒母とは言えないかもしれません。
でも人当たりのいい人としか思えません。
親子間は親子間にしかわからないもの。
弓香母は私にとっては自分のストーリーや思い、答え以外認めない毒親です。
確かにもっとひどい親はいくらでもいるとは思うのだけれど…。
子供は親の影響から何歳になっても逃げられないし。
投稿元:
レビューを見る
すごい話を淡々と書いているので、普通の話に思える。
人間の奥深い黒いところを、よくもまぁ、こんな風に書いたもんだ。
女じゃなくて良かった・・・!
投稿元:
レビューを見る
やはりこうした作品を書かせたら湊さんの右に出る人はなかなかいませんね。たいへん嫌な気分になりました。似たような母娘の関係がこれでもかとでてくるので、ラストに至るあたりでは気分が滅入りました。それこそ湊さんの真骨頂でしょう。久しぶりに湊さんの作品よみましたが、本当に元気がなくなります。さりげなく人の嫌なところあぶり出して行くあの語り口、ダメージにはなるけれど時々無性に読みたくなります。ベストフレンドとラスト二作が印象的でした。
投稿元:
レビューを見る
イヤミスというか自分より歪んだ人の出てくるお話を読んでストレス発散したい、と思ったら期待以上で笑、悪意の反芻の仕方がさすがだなと思った。「優しい人」が好きかなあ。
この本のテーマというか心に残る部分は、少なくともわたしにとっては、「毒親」でもないし「悪意」でもなく、気持ちの食い違いの残酷さかな、と思う。イヤミスは時々無性に読みたくなるし、やっぱりそういうときはこの人なのかなと思う。
投稿元:
レビューを見る
短編集でも相変わらずの勘違い、妄想、狂信、妬みなど毒気を含む女性の嫌な面を表現するのがうまい。母と娘、姉と妹、男と女、バラバラのようで全体的には通じるものがある。「ベストフレンド」は実体験がヒント?これは脚本の新人賞で優秀賞に選ばれた女性が主人公。授賞式で一度だけ会った最優秀賞の女性に、その後嫉妬と羨望の気持ちを抱き続けていくという話だが湊かなえも作家になる前脚本賞に応募していたらしい。
投稿元:
レビューを見る
”イヤミスの女王” 湊かなえ作品を存分に堪能できる極上の短編集でしたw
併読してた「強欲な羊」も似た雰囲気だったもんで、話がごっちゃになって難儀したわwww
投稿元:
レビューを見る
図書館で。一気に読みました、毒親・聖母 親って子って(娘)なんだろう? いろいろと考えながら読みました。母・娘の物語の他にも家族の物語や友達の話も有って1冊でいろんな物語を読めて満足でした。最後、「ホーリーマザー」の章は、涙が止まらなくなっちゃったな。
投稿元:
レビューを見る
毒がたんまりのイヤミス短編作品。どのお話も短編たのに内容が濃く面白かった。ラストの連作二編は秀逸。黒い湊かなえは期待を裏切らない。
投稿元:
レビューを見る
今作のキャッチコピー。
「湊かなえ原点回帰!人の心の裏の裏まで描き出す極上のイヤミ
ス6編!!」
そんなワケで、湊かなえの新作は得意の連作短編集である。
最近の湊かなえの著作は“イヤミス”という自らが作り出した
ジャンル内に納まらない作品が多い。コレは決して悪いことでは
無く、「告白」で付いてしまったある種負なイメージを時間かけ
てゆっくり払拭していった結果。僕も初期からの湊マニアである
が故に、女史の新作には必ずイヤミスを期待していたのだが、
最近ではその期待すら無くなった。強烈なイヤミスでなくても、
普通に面白い作品をコンスタントにリリースしてくれる。そうい
う、違う信頼感が出てきたところで、こんなのを持って来やがっ
た(^^;)。
「ポイズンドーター・ホーリーマザー」。
直訳すれば「毒娘と聖母」。タイトルからしてもうなんかアレな
雰囲気を醸し出しているのだが、今回の作品はそういう期待を全
く裏切らない気合いの入ったイヤミス。“元祖イヤミスの女王”
の面目躍如。そして結構な問題作でもある。
テーマは母娘(おやこ)。
全6篇のどの話も、必ず歪んだ母娘関係を基としたエピソードと
なっている。自分の行き場の無さを母の所為にする娘、自分の考
えや育て方を強要する母。ドロドロ過ぎて収拾の付かない状態を、
丹念に拾って物語を構築するテクニックは一段と研ぎ澄まされて
いるし、読人の神経を逆なでする嫌悪感満点の言葉選びも秀逸で
ある。完全なる劇薬。下手すればここまでで築いてきた何かを失
い兼ねないのだが、いいんだろうか?(^^;)。
男性の僕ですら、あまりの嫌悪感にページを捲る手が止まったほ
ど。だから、女性の読むところを想像するだけでかなりの恐ろし
さを感じる。
イヤミス同好の士には必読図書。
そうでない人たちは、結構覚悟してから読んだ方がいい。
・・・湊かなえって、やっぱり本当に恐ろしいのかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
いわゆる「イヤミス」短編集。
親の思い、子の思い、男の思い、女の思い、
まさに湊かなえさん本領発揮のじわっとする心地悪さ。
誰が悪いとか、何が罪だとかいうことよりも
ひとの思いがこんなにもすれ違い、
同じ事象を異なる視点から見たらこんなに異なるのかという恐ろしさがある。
自分もこの世界で生きている限り、
自分なりのものの見方をして、
他人とは見方が異なっていることはあるはずなのだけれど、少なくともこんなにへヴィな状況に陥っていないことに感謝してしまうレベルの読後感です。ほめてます!
投稿元:
レビューを見る
http://walking-diary.cocolog-nifty.com/honyomi_nikki/2016/05/post-eb9e.html