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難民申請するトルコ国籍のクルド人ムスタファ。ムスタファを調べる、難民調査官如月玲奈。
日本人には身近な問題ではないが、EUでは大問題。
少しだけ、難民問題を知ることが出来たサスペンス。
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#読了。
難民調査官の如月と高杉は、不法滞在で摘発され難民申請を行うあるクルド人を調査することに。彼は合法的に入国したにもかかわらず、入国方法や国籍を偽る。数度のインタビュー(聞き取り調査)をするうちに、上司や公安が如月に関わってくるが。。。
時事問題を取り入れつつ“難民問題”をテーマに進む。知らなかったことが多かったが、分かりやすく解説をちりばめ読み易かった。そもそもの“難民”の定義から、祖国を離れなければならない状況や、受け入れる国の体制。そして、そのシステムを悪用とするテロリストなど。非常に勉強になった1冊だった。
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入国管理局の難民調査官を主役にしたミステリ。難民申請をしたクルド人が虚偽の申告をした理由、そしてその裏に隠されているかもしれない陰謀、という謎部分もありますが。メインは外国人排斥に対する偏見の実体など、社会的な内容かも。知っているようで知らないことも多く、ためになります。
「正義」ほど恐ろしいものはない、というのは思いました。正しいと信じることほどかたくなで融通が利かず、暴走してしまうものなのだと。でも主義主張のない集団も困るし。真に考えて冷静に行動できる人がどれほどいるのか。そう思うと、玲奈はとことんカッコいいです。そりゃあ男どもに見る目がないんだよ!
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タイトルのような職業があるって事を知らなかったし、クルド人の世界的な立ち位置についても何も知らなかったのでとても勉強になりました。日本と言ういろんな意味で平和な国に生まれてほんとに幸せです
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最後の入国管理局と公安、トルコ当局との密約の有無は分からないが、その他の描写は極めて現実を忠実に表現していると感じた。収容所に収容されている人にも、家族はいる。正義をかざして、特定のレッテルを貼り、摘発したり、差別をしたりするのでは、難民問題の根本的な解決策にはならない。その一方で、偽装難民がいるという事実も直視しないといけない。
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cool
だけど人情味あふれる。
知らなかったら知らないで済ませられる事柄だけど、知ってしまった今では、難民とそれを受け入れる側でもある国の一員として国際社会を(上から目線で)見ることができるようにになりました。
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来日後、不法滞在で摘発された一人のクルド人。自分は難民だと主張し、時おり怪しげな言動を見せる。彼は何故、日本を目指したのか? 現在最も注目される乱歩賞作家が難民問題に鋭く切り込んだ、怒濤の書下ろし長編。
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どうしても主人公が好きになれなかったが
物事はいろんな面があり
様々な視点や観点で考える必要があるんだよなと
また思った。
なかなかメディアの感情論洗脳は強いんだけどね…
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面白い題材。地味で盛り上がりに欠けるものの、現在進行形の問題がよくまとまってる。少しは難民問題の勉強にもなった。
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面白くて勉強になる。水際対策の大変さと、日本国民がどれ程守られているかわかった。外国人が増えたとき、持ちつ持たれつできたらいいのだが。
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何事も正しく調査するというのは手間暇がかかるのね。
調査対象者の不利にならないよう正しく判断しないといけないし、緊張の連続ではないだろうか。
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読めば読むほど自分の無知にどんより。
中島京子さんの「やさしい猫」を読んだことで、知人から勧められたこの本だが、まるで別世界みたいな話なのに超現実的。
しかし品川から牛久の入管まで、そんなに簡単に行けちゃうの?っていうのが単純な疑問。
かなり遠いよ。特に牛久駅からがとんでもない。タクシーに乗るのかな・・・とか、しょーもない感想しか浮かばないほど思考停止している。
とりあえず日本に生まれた自分に安堵。
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難民問題の難しさを入管の立場から学べる本。
最後の怒涛の伏線回収が面白い本でした。
「軍事政権による明らかな弾圧、迫害の被害者なら、大きな問題はなく難民認定できる。だが、歴史を遡る場合、立ち位置によっても正義は変わってくる。第三国の部外者に真偽を判断することは至難の業だ。そもそも、大抵の歴史は専門家でも評価が分かれることが多い。一介の難民調査官が安易に答えを出すと、外交上の問題になりかねない。」p.146
「難民全てが"善"でもないし、難民全てが"悪"でもない。"弱者"を守るという精神は尊重されるべきだが「絶対弱者」は存在しない。相対的なものである。」p.326