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同級生6人、それぞれ比較仕合いながら自分の求める幸せとは?自分の進むべき道は?と考えながら何かに気付く物語り。あぁ~若い時、そんな感じだったわ~て思った。短編なんだけど1人の同級生を中心に上手く繋がってる。誰とも比べず、背伸びせず、見栄もなく「自分」というものをシッカリ持ってる人は強いよね。流されず、自分だけの幸せの基準を持ってる人は例え他人から下に見られても強いよね。とても静かな物語りだったけど、良い本だなぁ。
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「順子」に関わった6人の女性が、人生の分岐点や悩みを抱えたときに、「順子」を思い出す。
学生時代の話をするとき、誰かが話題に上がって、こんな感じに話すな〜と共感しました。
幸せの在り方は、本当に人それぞれだなと思いました。
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H31(2019)3.24読了 6人の女性と時代を貫く順子の物語。桜木の「ラブレス」ほどヒリヒリした不幸感はないが、それぞれに息苦しさ(貧乏・職場・不倫・家族)を抱えており、駆け落ちした順子の「幸せ」を確認したいと思い、その実、会ってみたら「これが幸せなの?」という自分との価値観の違いに、今度は自分と対峙せざるを得なくなる。誰にも共感できないが、妙に心に残る登場人物たち。
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幸せって何だろう。
なんとも言えない気持ちになった。
本人が幸せならばそれは紛れも無い真実なのだ。
だけど、どうしようもなくやり切れない。
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なにかを手放して新しいものを手に入れる。新しい自分を見つける。
そんな短編集だった。
駆け落ちした順子は他人の目から見ると全然幸せそうに見えないのに、それでも幸せだという。最初は強がりで負けず嫌い女の話かなと思ったけど、そうではないんだな。そうやって見てしまう女の目線が描かれていて痛いところを突かれてる感じ。
順子を取り巻く女の中ではマリッジブルーな「美菜恵」の話が好きだな。
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桜木紫乃さんの本。
まだまだ読んでいないものがあります!
「何が幸せ?」なんてわからない!
いつもまっすぐな「順子」の生き方に影響される
6人の女性たち。
丹念に丹念に、微妙な女心を描いています。
あとがきにも書いてありますが、
この6人+1人の7名の女性たち、
どれも「好き」にはなれない。
でも「共感」はできる。
その一筋縄ではいかない感じが
まさに「蛇行」なんです。
みんな違って、みんないい。
そして、みんな、海に向かって突き進む。
女性の生き方はそれでしかないのだ。
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順子を主人公にした章がないのがとてもいい。
幸せというのは本人が感じるもの。
他人が決めるものではない。
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蛇行する川というタイトルについて、解説による解題がわかりやすかった。6人の女の名前が付いた各章。蛇行する女たち。三日月湖に溜まる。
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順子のひたむきで、あまりにもまっすぐなところが、少し痛々しくもあり、うらやましくもある。
順子のようになりたくないような、なりたいような。
胸がズキズキする部分もあるが、明日を生きるためには前を見ないといけないと気づかされる一冊。
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通勤電車内のモニターに流れていた広告で知った本でした。
読了後、いろいろ諦めて厭世的になっている自分を強く恥じました。
「しあわせ」を決めることがこんな私にもできるのでしょうか。
「子供が大人になるように、ずるさが包容力になり恋が勘違いに姿を変えても、マイナスやプラスを繰り返し最良の答えを探さねばならない。結婚は虫食い問題だ」がひときわ胸に刺さる言葉となりました。
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こちらも短編集なんだけど、みんな高校の同級生という1冊。友達なんだけど、私より幸せなことに苛立ちを感じる、、というちょっと女の嫌な一面がメインな感じ。もがいてやっと掴んだ、幸せだと思っていたものが崩されるような…やはり幸せって条件じゃないんだと思う。重い話ってわけではないけど、自分は将来この人たちの中の誰に当てはまるんだろうって、見えない不安を感じさせられた。
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しあわせとは人それぞれ。
定義も解釈も感じ方も十人十色。
巻末の解説も含めて、とても心に染みる一冊でした。
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北海道の田舎を舞台に書かれた小説って、閉鎖された空間における絶望が描かれていることが多いと思う(私の男・桜庭一樹先生著)けど、この蛇行する月では、その絶望を描きながらも、その環境でしか見つけられない境地のようなものに各登場人物が達しているような気がして、とても読後感が爽やかだった。
「私の男」も「蛇行する月」も、とても好きな作品です。
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作者定番の北海道の暗い話なんだけど、この話は幸せとは何か?を深く考えさせる良い物語になっているる。時間とお金に踊らされない自分の居場所がある事が大事だと気づかされる名書
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6編の連作短編。面白いのがその短編の表題が6人の女性で、数年の年代を経てそれぞれの女性の視点で描かれている。そして、それぞれが行き着くところはもう一人の女性順子。6人のうち4人は順子の高校の同級生、あと母親と和菓子店の女将。順子は高校卒業後、和菓子店に勤めるがそこの主人と駆け落ちし東京に逃げ、貧しいながらラーメン店を営む。同級生、母親はふっと順子を思い出し訪ねる。順子の姿を見て唖然とするが順子はしあわせだと。切なく蛇行する日々、しあわせの基準を問い掛け模索する作品のように思えた。