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これから広義での人工知能の普及は避けられないだろう。IT の能力の拡大が衰えているということはないので、いろんな仕事が自動化・無人化されていくのも避けられない。
そうなった世界でどんな仕事が残るのか、について理論的に整理し、実例をきちんと集めて裏付けたうえで解説した本。これからの時代、特に IT 関係者は読んでおくべき本だと思う。
自分の仕事がどうなるか、というのもあるが、仕事の自動化・無人化を考えるうえでも一読しておくといいだろう。自動化できないようなものを「できる」と判断するととんでもない悲劇が待っているので。
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肉体的にきつい仕事を機械が引き受け、その後は退屈な仕事も機械に置き換えられてきた。
人を雇うと給与のみならず社会保険や労働環境の整備、横領などの問題も起きるので、今後も機械との競争は避けられないだろう。本書では、こうした現状を踏まえて今後、人間が仕事をしていくための方策としてスッテプ・アップ、ステップ・アサイド、ステップ・イン、スッテプ・ナロウリー、ステップ・フォワードという5つの方略を挙げ、それぞれ具体例などを示している。
ただし、著者の想定している未来では機械といっても今のPCに毛が生えた程度のもので、巷間言われているようなシンギュラリティまでは想定外になっている。しかも、色々な方略を挙げてはいるが、どれも機械に職場を奪われた後、ニッチでどのように生きていけばよいか、という消極的なニュアンスが強い
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AI時代の勝者と敗者というタイトルは少々おおげさだが、AIによって置き換わる仕事?人間でなくてはできない仕事?などを体系的に整理した一冊。
内容はとてもわかりやすく、著者自身も少々強引である…という前置きのもと5つのステップで整理している。最初は分からなかったが例もわかりやすく、本の最後の方には理解できていた。
賛否両論あるとは思うが、コンセプトとして読んでおいた方が良いと思う良書。
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人口知能を用いて自動化して人員削減すると、そこから進化できなくなると(疑問の余地はあるが)指摘し、人間を排除する自動化ではなく人間の能力を拡張する方向性を打ち出す。これからの人工知能と人間との関わり方については、人工知能に処理できない大局観をもった意思決定などを行うステップアップ、人工知能が得意ではない日決定作業である人を説得するなどステップアサイド、人工知能に携わり、それを理解し改善するステップイン、人工知能が関わって来ない分野を見つけるステップナロウリー、特定の分野で新たな人工知能などを開発するステップフォワードを提唱している。IBMのワトソンやGoogleのDeepMindと並んでファナックとプリファードネットワークスの提携も挙げられているなど、興味深い点もあるものの、全般的にはいささか新鮮さに欠けるきらいがある読後感でした。
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オックスフォード大学の研究によれば、コンピュータ化によって近い将来、米国の47%の仕事がなくなるおそれがあるという。(中略)
自動化で影響を受けるのは、医師や弁護士、会計士、教授など、これまで機械では置き換えられないと考えられてきた「知的労働者」である。
そして、先進諸国の労働者の4分の1〜半分が、知的労働者に相当する。
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長い。が、5つの視点から自分の将来の仕事を考える点は有意義であると考える。ただし定義が明確でないためか、一つ一つの違いを理解するのは一読しただけでは難しい。
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「機械に奪われる仕事、生き残る仕事」と副題にあるが、そんなに危機感を煽る内容ではない。著者の主張としては、AIが大量失業者の発生といった人類の危機になるのではなく、むしろAIによって人類にできることが拡張され、さらなる発展につながるというポジティブなものだ。産業革命時の機械を排斥するラッダイト運動が無意味だったのと同じように、AIも人類の道具である以上、AIが仕事を奪うのではなく、AI時代には働き方が変わるとのこと。また、AI時代のAIとの関わり方について整理されているのがわかりやすい。詳細は省くが、「ステップ・アップ」「ステップ・イン」「ステップ・アサイド」「ステップ・ナローリー」「ステップ・フォワード」の5つに分類している。自分がどれに当てはまるか分かると、将来に不安AIに仕事を奪われるといった不安を抱くこともないだろう。私は「ステップ・イン」かな。現実の仕事でもWebサービスの開発・管理をしているので、運営の自動化などでAIをいかに活用するのかを考えるのが仕事になりそうだ。AIについては、本書ですべてが分かるわけではない。冒頭でも書いたが、本書はどちらかというとAIに対して楽観的な主張をしている。他の本では悲観論を提示しているものがありそうなので、そちらも読んでからAIについてより知見を広げたい。良書があれば教えていただきたい。
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図書館でジャケ借り。煽ったタイトルですけど、正当な内容です。多くの場面で AI という言葉じゃなくてスマートマシンと表現していたあたりに、AIを道具とみなす筆者のこだわりを感じて好感触でした。
基本的なスタンスは スマートマシンを「人の仕事の"代替"では無く、"拡張"として使いこなそう」というものでした。それは最終章の「AI研究は進歩し、今ではAIの性能を向上させるだけではなく、その社会的便益を最大化することに研究の焦点を絞る時期に来ている。」という一文に集約されていると感じました。これは実感するところで、結局 ヒト や コト との接点をいかに上手く持たせることができるかが成果を決めるのだと思います。
一応「仕事」がテーマなので、紹介される事例も業務システム的なものが多かったです。比較的最近の内容ですが、繰り返しも多く、少々冗長な所がマイナスポイントでした。
全般的には、ブームが少し落ち着いてきて実活用の団塊に入った今読むのに程よい良書だと思いました。
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第一の自動化では機械が肉体的に辛い危険な仕事から開放した。
第二の自動化では退屈な仕事から開放した。
第三の自由化は機械が知能を向上させ、人間の判断を奪う。
高失業率が続くか、新しい仕事が増えるか。
スキルが身につかない。新人の教育現場がない。
キャリアアップの最初の数段がない。
AIに判断を任せると、バーナンキ元議長もローンが通らない。
高い次元での判断力で競おうとしても、1年後には追いつかれてしまう。
どうすればいいか、拡張する。
レジのスキャナは拡張に当たる。
ケインズは週15時間労働になると予言した。
そうならない理由は、消費が増えた、忙しさが満足感につながる、仕事は満足感を与える。
人間は拡張という方向で器械を使うから仕事が広がるだけで代替にはならない。
拡張の方向性
1,ステップアップ=自動システムの上を行く。より大局的な意思決定。管理職。
組織内の自動システムを監視する。
2,ステップアサイド=脇による。非決定作業をする
3,ステップイン=自動意思決定システムを作り使う側に回る。プログラマーではない。新しいシステムを使いこなす人。
4,ステップナロウリー。狭い専門領域を見つける。好きでやること。通常は一緒に勉強しないふたつの領域の交点にある。
5,ステップフォワード=新しい意思決定システムやテクノロジーを開発する、メンテナンスする。プログラムする。JAVAが圧倒的な人気を誇る。データサイエンティスト。
AIはひとつの道具に過ぎない、という考え方。
人類を根底から脅かす、地球規模と同じ脅威、という考え方=制御不可能問題。
プログラム、アルコリズムの教育が必要。
チーム作業の重要性。孤高の発明家ではできない。
賢明な意思決定のための教育。
仕事はそれ自体、生活の意義を見出す手段になる。
働いているほうが幸せになる。
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本書はAI時代に人間に求められているスキルを場合分けして説明している。著者の本はどれも非常に説得的で、本書も例に漏れず面白かった。AIの進出とともに人間が駆逐されるのではないか、という話は昨今よく聞くが、著者はそのような意見に対してはどちらかというと懐疑的で、どうしてもAIにできない部分は必ずあるため、そこを人間が行い、人間の仕事とうまくコラボし共存していくことが望ましく、またそれが可能であると主張している。
やや脱線するが、AIの進出によって人々の所得配分比率は現状のままだとよりジニ係数が高くなるように作用する気がしてならないが、今一度どのような社会にしていきたいのかをよく見据えながら、それに向けて新しい社会の制度を構築していく必要があるように思える。
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多くの人が近いうちに起こるのではないかと恐れられているのが、機械が遂行する戦争である。世界各国の軍隊が、自律的な兵器システムの開発・配備を検討している。つまり、人間が介入しなくても目標を選択し、攻撃する兵器である。こうなると、事態が極めて悪い方向へ向かう可能性があることは容易に想像できる。そのため国連やNGO団体のヒューマン・ライツ・ウォッチは自律型の殺傷兵器システムを禁止する国際条約の締結を求めている。これにはAI科学者の大半が賛同しているようだ。命の未来研究所のマックス・テグマークらが世界の軍事大国に向け、AI兵器テクノリジーの軍拡競争を始めないよう訴える公開書簡を発表した。すると、その書簡に署名する研究者が瞬く間に現れたという。自律的なAIの管理が話題になると決まって登場するのが、SF作家アイザック・アシモフが1942年に提示したロボット工学三原則である。その第1条は「ロボットは人間に危害を加えてはならない」、第2条は「ロボットは人間に与えられた命令に服従しなければならない。但し与えられた命令が、第1条に反する場合は、この限りではない」、第3条は「ロボットは、前景第1条および第2条に反する恐れのない限り、事故を守らなければならない」というもの。しかし、この原則に問題があると指摘する人は多い。社会的な状況ではこれほど単純にはいかないからだ。例えば、投資家ウォーレン・バフェットは、全米自動車販売協会が主催するフォーラムで、自動運転車にありがちな次のような問題を提起している。
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専門知識を必要とする仕事がまるっと機会に置き換わるわけではない。
ただし専門知識をもとに案を出すという最も価値のあった部分がAIに置き換わる。
あとはそれを人に説明したり、関係者の調整を行うという極めて人間的な部分が人の仕事として残る。
ヒューマンスキルがあればあとは誰でもできる、機械と人の仲介役の仕事に成り下がる。
■拡張
自動化でなく人のできることを拡張する。
宇宙観察や新薬開発など膨大な終わりのない作業。
※ただし拡張を進めると結局自動化にいくのでは?
・高度な能力
人間の判断のサポート、人間には測定できないことを可能にして人に判断させる
・便利ツール
面倒な作業を代行
・ステップ・アップ
全体を構想、管理する
・ステップ・アサイド
人とAIの間をつなぐ
・ステップ・イン
AIの現場装着
・ステップ・ナロウリー
AI化しないマイナー領域
・ステップ・フォワード
AIを導入する
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拡張という観点から、AIと労働の関係が論じられていた。
機械によって人間の能力は拡張するし、人間によって機械の能力も拡張する。具体的事例を上げながら、そうなりつつあることやそうしていくべきと論じてた。
AI関係のことを知らないため、具体例の説明がわかりにくかった。
原著は2016年のようなので、現在はもっと技術が進歩していると思う。それゆえAIと人間の関係は刻々と変化していっているのかもしれない。