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○画家のわがままに付き合った挙句に、書き上げられた絵で右往左往。十津川の推理も冴える
看護婦の田代は、入院中の画家・篠崎の看病を専属で頼まれることになった。かなり無理難題ばかりを押し付けられていたものの、だんだん篠崎も田代を信頼するようになり、しまいには岩手県の浄土ヶ浜で絵を描きたいと言い出す。困った田代だったが、病院には黙って浄土ヶ浜へいくことに。
浄土ヶ浜でも篠崎に振り回されっぱなしだったものの、浜で少女を見つけたのち精力的に絵を描くようになるが、描き上げたところで持病で死んでしまった。描き上げた絵やマンションは遺言の通りに分けることになったが・・・
一方田代は、病院が全く探そうとしていないことや、不審な男性がうろついていることも見つけたりしたが、実はその男性が後日殺されていることを十津川が捜査しはじめる。私立探偵・橋本の力も借りながら、少しずつ謎を解き明かしていく!
浄土ヶ浜で出会う少女と、篠崎の妻、そして篠崎の妻も信頼を寄せる女画商。それぞれの欲望が複雑に絡み合い、終始事実が見えにくく、読者も想像で進むしかないから、なかなかこの結論にはたどり着けないでしょう!