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宇宙のトラブル解決します。ただしきっちり利分は持っていきます―今日もちゃっかり儲けを頂き、マグナス・リドルフはあちこち駆け回る。表紙の老人(マイク眞木に似ている…)が何やら癖のある人物そうで気になり手に取った一冊。結果、他の生物たちも個性の強いものばかりでとても楽しく読み終えた。何故これまで未訳だったのか疑問な程。ある異星人の闘いとそれを賭け対象にしていた人々の大騒動「ココドの戦士」から笑いで心を掴まれる。依頼主との知恵比べにもにやり。観光地開発を目論む場所での怪物退治「馨(かぐわ)しき保養地(スパ)」、サーディン缶詰に不良品が増加した原因を捜査する「ユダのサーディン」(タイトルの意味合いに関心)が出色。また短篇集中では浮きつつも、様々な星人が集うコテージで起きた殺人事件の謎を探る「とどめの一撃(クー・ド・グラース)」が奇妙譚じみた味わいで落とし方がとても好み。
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もうだいぶ昔の作家であるせいか、アイディアに目新しさやあっと驚くみたいなものはない。だが、解説にあるように主人公マグナス・リドルフのユーモアセンスはゴリ押し感があるものの、読後感をすべて持っていく破壊力がある。
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このミステリーがすごい2017海外小説の第5位ということで読んでみたが期待度にしては読み応えいまいち。最後まで読み切ったので面白くないというわけではないけど。短編集だからかもしれないけどユーモア小説というジャンルがあわないんだろうな。
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トラブルメ・・・なところが面白かったです。
一番気に入ったのは「数学を少々」。
そういや神林長平以外のSFって初めて読んだかもしれない。
訳者のあとがきにしては珍しく面白い感じでした。
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『宇宙ものSF×老紳士×ハードボイルド風味×ミステリー』という、自分の好き要素がすべて詰め込まれた短編集。ごちそうさまでした(合掌)。
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なかなか面白かった。コブラの世界にパタリロがいる感じ。マグナスリドルフというキャラクターがかっこ良い。表紙の石黒正数の描くリドルフがそのものズバリな気がする。1950年前後の作品とは思えない。
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切れ者キューゲルがただの自称でトラブルメイカーな小悪党
だったのに対し、こちらマグナス・リドルフは文字通り頭脳
明晰なトラブルシューター。頭も切れ、修羅場も厭わない
恐るべき山羊鬚のジジイである。ただし、トラブルを解決
するにあたり、相手の弱みにつけ込むようにして、必ず大金
をせしめてしまうあたりが、ただでは済まないジャック・
ヴァンス作品なのだな。今となっては若干古さを感じる部分
はあるが、それでも十分楽しめる佳品短編集である。
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国書刊行会、というだけで読みたくなる。
が、マグナス・リドルフものに関してはちょっと好みではなかったなぁ。
バーティがどれだけ同じパターンで首までスープに浸かっても平気なのだが。リドルフがだいたい同じパターンで物事を解決するのには飽きてしまった。この差はなんだろうか。わたしは、人としてのリドルフに魅力を感じなかった、ということか。
なので、最後の短編まで読み通すことはできなかった。これは個人のユーモアに対する好みの問題でしょうな。
モアベターな次の作品に期待したい。
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面白かった!食えない爺さんキャラ、惑星の景観や宇宙生物の描写を想像するのが楽しかった。ジョージ・R・R・マーティンが触発されて「タフの方舟」を書いたってのも頷ける。これを1950年頃に書いたのか!いつかシャック・ヴァンスのほかの作品も読んでみよう。
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[関連リンク]
それでも宇宙は廻っている──『宇宙探偵マグナス・リドルフ』 - 基本読書: http://huyukiitoichi.hatenadiary.jp/entry/2016/07/09/220848
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なんとも奇妙な宇宙人達を相手に白髪紳士のマグナス・リドルフがトラブルシュートを繰り広げるとんでもSFミステリ。
この作品群が50〜60年も前に書かれていることを考えると現代でも充分に楽しめ、色あせていないことに驚く。
ストーリー、舞台設定が独創的すぎ、SF読みでない自分には慣れない部分もあったが、単なるトラブルシュートではなく、あくまで利己的にオチをつけるまでのマグナス・リドルフのしたたかさに毎回にやりとさせられた。
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どの話もおもしろかったけれど
特に「ユダのサーディン」が好みです。
inmoral意外にamoralという枠があること
を知りました。
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宇宙探偵と聞いてイメージするのとは違って、マグナス・リドルフは白髪白髭の小柄な老紳士。哲学者で数学者。無類の賭け好き。変な投資をして金欠となり、危険で困難な依頼を解決して大金をせしめる必要にかられる。依頼の内容も珍奇で、異星人や異星の文化が絡む厄介なもの。10話入っている中では、特に『とどめの一撃』が好き。SFでミステリで痛快な一冊。
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50年代のミステリ・タッチのSF短編集。ジャック・ヴァンスは好きな作家です。現代的なテーマも内包しているし、その特徴である強烈な色彩感覚や奇妙な異星人も登場しますが、今回は薄味に感じてしまいます。キャプテン・フューチャーみたいな馬鹿馬鹿しさに溢れているわけではないし、ユーモラスなタッチもあるのですが、どれもこれも印象が薄い感じ。初期の作品群だからでしょうか、ずいぶんおとなしい感じだったんですね。特にユーモアって難しいです。ダグラス・アダムスはすごく面白く感じるのにコニー・ウィリスのユーモアものは苦手だし(シリアス作品はすごく面白いのにね)自分のセンスもあるのかもしれない。奇妙な宇宙人といい皮肉なストーリーといい吾妻ひでおによる漫画化で毒をましましにしてもらうと最高に面白いかも。