紙の本
下肢切断
2016/09/01 22:45
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投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
病気のため、下肢切断の選択を迫られる高校2年生の少女。
彼女の絶望っぷり、親の気持ち、友達の気持ち…。
「普通」であることを前提に思い描いていた夢…。
失うって…と考えさせられます。
読みやすかったです。
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高校2年生の美結(みゆ)の将来の夢はアナウンサー。友だちとの関係も良好、夢への第一歩となる放送コンテストも控え充実した毎日を送っていた。そんなある日、足に突然激痛が走り、階段で転倒し病院に運ばれる。激痛の原因はまさかの骨肉腫。検査の結果、完治させるためには切断が必要と診断され、絶望の淵に立たされる美結。看護師のサクラさん、美結と同じく足を切断した患者の神田さん、さまざまな人たちとの出会いと支えの中で少しずつ失ったものと向かい合い、新しい自分を受け入れていく再生の物語。
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放送コンクールのアナウンス部門代表に選ばれた美結は原稿作成と練習に燃えていたところ、骨折し、入院した先で骨肉腫と診断されてしまう。右下肢切断が必要と宣告された彼女はリスク覚悟で温存療法にしたいと悩んでいたが、主治医の「みんなと同じであることは、生きることより大切なことだろうか」の一言に心を動かされる。
両親、友人、主治医、看護師、リハビリ室で出会った事故で片足を失った男性、周りの人たちから勇気をもらいながら生きることを選択した少女の姿を描く。
タイトルの「さくら坂」が不思議。
彼女の担当看護師の名字で、その看護師は確かにかなりできた人で彼女の支えになっているが、それ以上ではない。
導入部分で、登校坂にある桜の開花を彼女は心待ちにしていたが、ここについての記述はそれっきり。最後に桜の絵が描かれたハガキを投函する場面があるが、これも理由はわからない。
彼女が下肢切断を選択した会話部分があまりにもでき過ぎに感じる。
主治医の言葉に突然「心が、動けるようになっていく」とあるが、あまりに唐突でこちらが驚いた。
できるならば、病院内で前向きになれた彼女が、外の世界に出て、周りの人たちと奮闘しながら将来を夢見る姿まで描いて欲しかった。
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医師の診断により「右足切断」を決めた高校2年生の美結。
その先の一歩をふみ出すために、自ら「切断した脚」を葬ることを決意した…。(児童文学・YA文学)
注)わが町は出てきません。
実は作者が平取町の出身のかたで、先日たまたま図書館に来館してくださいました。(平取)
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当事者にとっては誰の言うことも他人事。
無責任な言葉にしか聞こえない。
頭では分かっていても心がついていかない。
ただ、当事者はもうひとりいた。
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紹介文には「その先の一歩を、踏みしめる。この義足は、ずっと失ってばかりだった私に、やっと与えられたプラスだった――」とある。なかなかない話。短く読みやすいが、あっさりしている印象も受けた。骨肉腫、義肢、リハビリのこと、精神面など(言い方が悪いかもしれないが)興味が湧いた。内容からは、控えのキーパーの誇り、右脚を完全に失い右脚がない自分を手に入れた、の記述にははっとさせられた。
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闘病ものにしては、簡潔で、でもその中で、巧く描き切っている。
現実はこんなに簡単ではないだろうし、もっと大変だろうと思う。
でも、それを省くことで逆に伝わってくるものもあったように感じた。
足の葬送という描写も良かった。