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カウンター越しの悩み相談。相談者にピッタリ合いそうな飲み物をだしながら、答えるというより、寄りそって話してくれる。前向き頑張る、そんなことばかりが素晴らしいわけじゃない。
正論と、正論じゃ片付けられないものの間を生きるというのが人間というもので、だから苦しくては、面白いものなのに、そのグレーゾーンを切って捨てようとするなんて馬鹿げている。愚痴といういうものは、そのグレーゾーンにあるもののような気がするし、人と人とのつながりというのもまた、そのグレーゾーンのなかで生まれていくものだと思う。
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悩み相談というか、もう愚痴となりそうな相談に、雨宮まみさんが答える本。
男性向けのポジティブで理性的な回答者なら、もっと建設的に、前向きなこたえを返すだろうし、場合によっては相談者が怒られる。
女性向けの(と言うと性差別かもしれないが)占い師やなんちゃらセラピストのような方が回答者なら「あなたは今のままでいいのよ」と、相談者を肯定し、気持ち良くさせたまま、ある方向性への誘導が透けて見えることが多い。
では、この本の雨宮さんはどうだろうか。
質問者を責めずに寄り添いうところは女性向けっぽい。けれども、その先の誘導はあまり見えず、それぞれの相談者のもつ力や才能を信じて、「絶対大丈夫」と心の中でつぶやいている感じ。
読んでいると、自分の胸が苦しくなるような悩みから、あーあるあるという悩み、こういうことを悩む人も居るのかと予想外の悩みに、ユーモアを交えつつ回答する雨宮さんのサービス精神があるから最後まで読めた。
誰かに薦めたいというより、病院や喫茶店などに置いてあり、ふとしたときに読むと面白い本な気がする。
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なんだこれ。なんだこの本は。
と、読みながら6回位呟いたと思う。
みんなこんなにも必死に全力で生きているんだという感覚は衝撃だった。こんなにも深く考えて生きている人なんて、そんなにはいないだろうと思っていた。ある意味見下していたし、諦めてもいた。
でもこの本に出てくる人たちは、皆信じられないくらい真摯に自分や周りと向き合っていて、かつ冷静で客観的で建設的だった。
その返事としての雨宮さんの言葉は、モヤモヤを掬い上げてくれるような、冷静さと分析に満ちていた。
読んでいると涙が込み上げてきた。
少しの動揺と湧き上がる喜びだと思う。
人生のバイブルにしたい。
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乾いた土に水が染み渡るような、そんな文章の連続でした。文章読んだだけで、どんだけ人間的で優しい人なんだって。今まで以上に雨宮さんのことが好きになりました。様々な愚痴や悩みに、回答ではなく返事をしてあげる優しさ。「愛と欲望の雑談」も今ポチりました。
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「サイト訪問者の愚痴をお聴きする」という体の形態になっています。とにかくですよ、雨宮さんの語り口が優しくて優しくて…スミマセン、私にもお茶を出していただいても良いでしょうか(:_;)
皆さんの愚痴のエピソードが共感できるものばかりで、無駄に齢を取ってきたもので、ちょっと涙ぐんだりもして…
読み終わった後は、自分の事が少し肯定出来る気持ちになりました。オススメです!
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正しさを押し付けない意見や雨宮まみさん自身もたくさん迷って生きているのがわかる文章にとても救われます。
付箋マーカーしたい箴言だらけなので、迷った時とかネガティヴな気持ちの時いつでも思い出せるようにしたい。
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ネットニュースで、フリーライターが亡くなったという記事を読んで、図書館で借りてみた。
うううんんーーーー。
悩める人たちの相談に、わりとふつうの感性で、まじめに答えている。
でも、答えている本人が、不安定な状態にいたんだよなあ。
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穴の中への愚痴全てに真摯で温かな回答が綴られているのに、漂って来るのは静謐さ。ご冥福を、お祈り致します。
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まみさんの言葉はとても優しくて、心に寄り添ってくれます。ふんわりと、心が軽くなりました。悩む毎日、こう思う自分はダメなやつだ、に押し潰されそうになっていますが、大丈夫、生きよう、と声をかけていただいた気持ちです。素敵な本でした。もっとまみさんのお話を読みたかった。ご冥福をお祈りいたします。
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ぐちを言う側も回答する側も、美しい文章だなぁと思った。小沢健二似の彼の話が印象的。
普段言語化できないもやもやや不条理なことを文章にしてくれている。
世の中正しいことだけで生きていくのは大変で、間違うことも揺れることもあって当然なのだと、それでいいのだと思わせてくれた。
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様々な人たちの愚痴に対する雨宮さんの返事が優しい。とにかく優しい。
みんなもっと気持ちを楽にして生きていけたらいいね。私も含めて。
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もともとのwebコラムを当時リアルタイムで読んでたけど、その連載の真っ最中に亡くなって、私は職場でお昼を食べながら泣いた。
優しく知的で、弱くても前向きに生きていくための努力をやめない雨宮まみですら生き抜けなかった世界を、これから一人で生き抜いていかなくちゃいけないことがとても怖かった。
弱くてずるくて暗い私には、どうしてもどうしても、雨宮まみの言葉が必要なのに。
あれから数年経って悩みの中身も随分変わったけど、今読んでも泣けるし励まされる。
若いとかババアとか結婚してるかしてないかとか正社員か非正規かとか関係なく、それぞれの場所でみんな弱さや正しさや自分らしさに悩んでるんだと改めて。
自分だって同じ立場なのに、こんなに優しい言葉をかけられるなんてさすがこじらせ女子のマザー・テレサの異名は伊達じゃない!
この本があれば、これからも心に雨宮まみがいてくれる。
グレイテスト・ショーマンのThis is meに励まされてる女子はぜひ読んでほしい。歌詞がそのままといっていいレベルで散りばめられてる…
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雨宮まみさんが寄せられた愚痴に向き合うweb連載を書籍化したもの。ずっとwebの連載を読んでいて、いつか応募したいと思っていました。雨宮まみさんの「正論」ではない、丁寧な回答を読んでいると、少しでも生きづらさがほぐれるようにという思いが感じられて、私も回答が欲しかったなあと後悔しています。
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お悩み相談本。この方のはスパッと切るのではなくただ寄り添う本です。いいんだよね、それで。という本。本当におすすめです。
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自分が「苦しい」と思っていることを、他人に「あなたなんてましなほう」「恵まれてるほう」と言われ、口を塞がれる仕組みは、誰のことも幸せにしないと私は思います。
という珠玉のフレーズに痺れた。
誰のどんな愚痴もジャッジせず、「まぁまぁお疲れさま。まずはお茶でも飲んで」と受け止める雨宮まみさん。きっとすごく頭が良くて、すごく繊細で優しい人だったんだろう。この人が40代50代になってからの文章も読んでみたかった。