紙の本
これほど深刻だったとは・・・
2016/10/09 11:31
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投稿者:たなゆ - この投稿者のレビュー一覧を見る
経営トップの誤った巨額の投資の判断に起因する財務体質の急激な悪化を組織ぐるみで覆い隠す様子が詳しく書かれています。経営責任を取らないトップの厚顔無恥と、上層部の無理な粉飾の指示に従わざるを得ない社員の苦悩とを痛感させる書です。
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記者会見・取材に応じない東芝に対して日経が独自に行った匿名調査で集まった800人以上の現役社員・OB・取引先からの情報に基づいた本。会計・ファイナンスで習った”べからず”がふんだんに出てくる。3日間で120億の営業利益改善指示@PC事業なんて”不正しろ”って言っているようなものじゃないですかね。
続きはこちら
https://flying-bookjunkie.blogspot.jp/2018/02/4_22.html
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雑誌の特集をまとめただけという印象。内容自体は悪くないのだが、一つ一つの記事や事実を深堀してしてほしい
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【ネタバレなし】よく取材されてて、製造業に勤めている自分にとっては大変参考になる内容だった。中〜大規模の日本企業ならどこでも同じことが起こりうるんじゃないだろうか。
文章が下手なので時々読みにくいところがあってマイナス。
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消費者として、ユーザーとして信頼できるメーカーだった東芝幹部の裏切り行為。企業を存続させるために、ウェスティングハウスを買収したが、フクイチの事故で原子力発電所の事業は下火に。企業としての膿を出すことなく、当時の幹部も居座る東芝に未来はない。
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企業不祥事の本を何冊か読んでいるが、
・トップが戦略を誤るが、それを決して認めない
・部下に「工夫」「チャレンジ」を求める
・業績が回復しないのは現場の工夫が足らないせいだ、と責任転嫁する
・現場の担当者が無理をして不祥事に至る
…という構図がほぼ間違いなく見られる
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こういう系統の本を読んだことがなかったが、興味を持ち読んでみた。
小笠原啓(おがさわら さとし)
日経ビジネスの記者が書いたもの。
記者というのは、これほどまで情報を集められるものなのかと改めて感心させられた。また、内部告発の情報を多用していたが、東芝ともなる大きな企業となるとたくさんの情報が集まってくるのだろうと感じた。
記者が書いたということで、やはり批判的な方向の意見が多いような気もするし、実際のところとどうなのかと疑問に思う部分もあったが、内容が細かくとてもよかった。
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速読。
東芝の内情について不正会計の話を中心に進めた本。歴代社長と会長が不正会計を支持し、チンピラヤクザ顔負けのパワハラで部下や取引業者を追い込む始末。ヤクザのフロント企業やブラック宗教法人もビックリのクソっぷりである。
名門大学出身者がトップにいる名門企業でこんな始末なのだから人間とはなんとも愚かな生物である。世の中から悪行がなくなるはずがない。
名門という羊の皮を被った狼、いや狼にも失礼なほどの犯罪者集団が自身の犯行を認めずに今もぬくぬくと同じ企業で給料という名目で市民から金を盗んでいるような畜生どもが東芝である。
ただこれは東芝に限った話ではない。ライブドアの時もそうであった。果たして自分の会社が潰れそうなとき、ピンチの時に弱みを公表する人間がこの世にいるかという話。間違いなくすべての人間が嘘をつくであろう。警察、検察、裁判官が嘘をつかなくていいのはつかなくても飯が食えるからであって、善人だからという話でないように。この本を書いた著者自身も、金で困らないからこの記事が書けるのだ。利害関係者が不正を公表するはずがない。
ここまで巨大になった企業だが不正の影響は大きいはずなのになぜ堀江のように逮捕起訴、そして収監されないのか。これでは堀江の主張を認めることになっているではないか。
このような不正というか犯罪は毎日世界中で行われているし、すべて報道されているわけではない。東芝は運悪く今回は公になったが、今後も無くなることは無いだろう。
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メーカー勤務者として興味があり、大学の同級生も何名か就職しているので興味を持ち購入。
やはり三菱重工の倍近い値段でウエスチングハウスを買ってしまったことが、不正会計への引金となったのか。それとも
もともと東芝には、社内カンパニーに事業撤退をちらつかせ「チャレンジ」目標の達成を強要、グループ内の隅々にまで蔓延するパワハラ地獄の素地となるような文化があったのか、よくわからない。
確実に言えることは日本の会社においてトップの不正を防ぐことは難しいということだろう。(社外取締役や委員会等設置会社なぞ屁の役にも立たないということ)
最近同級生が東芝の本社の部長になったと新聞で知ったが、この本を読んで、こんな粉飾だらけの会社で、こんな大変な時期に部長になるなぞと逆に気の毒に思えてきた。
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この後さらに、グチャグチャになる
内部からの通報をもとに、
メール復元まで
WHの減損を東芝本体では回避するのに懸命
※2017年現在では債務超過回避に必死で
・半導体部門売却
・WHの米破産法申請
・WHの連結切り離し
などが焦点
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大企業病ここに極まれりという感じですね。これを読んでしまうと、今の東芝の状況がよくわかるというか、まだ嘘ついてるの?という感想を持ってしまいます。
このままだと、東芝という会社はなくなってしまうのでは?
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日本を代表する不沈艦さえも数人の失策で容易く迷走し沈んでいく。次から次に暴かれる不正(不適切ではない)やお手盛りの第三者員会には不愉快を通り越して飽きれるばかりだ。
トップの不徳は語るべくもないが本書を読むと現場社員に罪がないわけではない。度々「チャレンジ」が取り上げられているが、高い目標を置き施策を考えるのはIT業界では定石である。仮にこの本がGoogle本なら礼賛された手法でさえあったかもしれない。東芝社員はこれを圧力でありパワハラであると受け止めながらも試行錯誤を会計上のテクニックで乗り切っている。上層部はそれを検証もせずに良しとする。著書は当然ながらトップの腐敗を糾弾し社員は被害者というスタンスで論じているが、東芝上層部に根付く隠蔽体質と現場に流れる他人事感と場当たり主義、これが東芝問題の本質であろう。日本的経営の負の側面を見た気がする。
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野武士の日立とは対照的な公家の東芝。本来穏やかな社風が下品になったのは経営幹部の矜持が原因。私腹を肥やす目的ではなく会社のために不正をしたと報告する役員責任調査委員会もトップの息のかかった人間で問題解決には至らず。その後の東芝がどうなったのか、ようやく17年8月10日に有価証券報告書を提出したが18年3月までに5529億の債務超過を解消できなければ上場廃止。赤字も1兆円と倒産も懸念。
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2006年のウエスチングハウス買収は、ニュースでも大きく取り上げられていたためよく覚えている。当時は地球温暖化抑制のために原発推進がかなりイケイケの状況だったように思うので、この時点での経営判断は買収金額以外(これはニュースでも叩かれていたように記憶している)は間違ってはいなかったと思う。しかし、東日本大震災以降は合理的な判断に欠けていたとしか思えない。確かに巨額を注ぎ込んだ事業であるため特別であることは仕方がないが、それが粉飾する理由には全くならない。東芝以前にも同様の粉飾で危機となった企業があった。それを東芝旧経営陣はどのように見ていたのであろうか。企業コンプライアンス以前の問題として東芝は取り組むべきであろう。
東芝の問題の一つにもなっていた『チャレンジ』と呼ばれる無理な業績改善は、どこの企業でも多かれ少なかれあるように思う。自分も管理職として見につまされるのも事実である。
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たぶん、私は東芝の組織にいたら、上司の指示で不正に手を染めていたと思います。
この本には、当事者達の生々しい会話やメールが載っていますが、
まぁ、こういうメールとか書くだろうなって思います。
罵倒雑言なんて、ちょっと昔なら、当たり前にありました。
組織の命令や上司の命令に背くことは、日本の企業文化では、当たり前ですが、タブーです。
仮に論理的整合性をしっかり持っていたとしてもです。
均一性が非常に高い組織や社会で、そのようなことをやったら、
すぐに居場所がなくなります。
専門知識を持たない、新卒の学生が、大企業に入り、生き残っていく道は、
組織にドップリ染まり、その組織の文化を受け入れ(否応なく)、その会社内での特殊スキルと、
会社内の派閥にうまい具合に入ることです。
少なくない大企業のサラリーマンの方は、
東芝の問題を知り、他人事じゃないと思います。
私が就職活動をしていた十数年前は、東芝はCSRで非常に優れた会社だとして、
よく雑誌で取り上げられていました。
今から思うと、なんて薄っぺらいランキングですが、
毎年の就活生人気企業TOP30には、必ずランキングしていました。
福利厚生も手厚いですし、平均年収も他の電機系企業よりも高い、
必然的に、優秀な学生は、集中します。東芝に入るだけでも、
当時は、かなりの勝ち組と言われていました。
今は、泥沼のWHとの民事訴訟と、いったい東芝の問題はいつ片付くんだと、
多くの人は思っていますが、(しっかりとした)決算を出せないぐらい内部統制が出来ていないので、
まだ、かなり先になると思います。
大企業に入社すると大きなことができるイメージですが、
実際は、ものすごく細分化された業務の一つのポジションを任されるだけで(入社して数年間は)、
自分の仕事が一体何につながっているのか、どういう価値を生み出しているのか、わからない人が結構います。
業務の標準化も一部の部署だけです。よって、自社以外で、使えるスキルを磨くのは至難の業です。
私は海外で働いていた時に、東芝との付き合いがあったので、ジェットコースターのように状況が変わっていく様を見ていました。
海外工場の閉鎖、事務所の撤退、そして、担当の方は本社に戻ることはできず、グループ企業出向、
そのグループ企業は、海外企業に売りに出される可能性。おそらく海外駐在時と、
今の年収では半分以下になっていると思います。
そういう様をリアルタイムで見ていたので、やはり他人事ではないと思いました。
長い文章になりましたが、トップ如何の対応で、なぜこれほど、
多くの社員が路頭に迷わなけえばいけないんだという憤りがあります。
また、組織に従属することでしか生きられない、日本社会における選択肢の少なさに、悲しみを覚えます。
こういう本が出版されるのは、内部の情報を話したからです。
しかし、自分の会社の悪口を言うのは、これまたタブーです。
それは、会社を変えたい、改善したい良心からで��ょうが、一歩間違えば、崩壊します。
その危険性を知ってリークするのはありだと思います。
もちろん自分の職をかけて行うのがフェアだと思います。