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他の方のレビューを読んでから
買いましたが
没入できませんでした。
ブラジルの風物に
馴染みがなかったからか
そもそも気候風土が
自分に合わなかったからか
どの登場人物の心情にも
寄り添えないまま読了。
カルナバルやイパネマの
海岸など ブラジルらしさは
添えられていましたが
それらが物語とは有機的に
結びついてはいなかったように
思います。
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少女の,自分という存在の認識過程の物語.映像を想像して物語にのめり込むことが多いが,他作品と同様本作も匂いと音を感じさせる筆致のため中々物語に入っていけない.
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全部読み終わると、物語の冒頭でアリコが観ていた『世界の始まりへの旅』という映画のタイトルが意味を持って来る気がする。あの世とこの世、日本とブラジルとポルトガルのあいだを、アリコの心は旅をするんだもの。みんなが明るく楽しく生を謳歌するリオ・デジャネイロにおいて、父親と二人で目立たないようにひっそりと暮らすことで、かえって目立ってしまうナオキとアリコ。ポルトガル人の母は、アリコの幼い時に亡くなっている。陽射しの強いところには影ができるように、底抜けに明るいカリオカ(リオッ子)の中にも、サンバのリズムにも、悲しみを感じ取る、おとなしく引っ込み思案で感受性の強いアリコ。子どものころの思い出で、バイーアからきた黒人の白いスカートの中で踊る、ちっちゃなアリコ。その中でママエ「アリコ!」「ママエ!」と呼び合う、アリコの原体験ともいえるシーンが鮮烈で印象的。
詳しくは書かれていないけれど、バイーアという場所はサトウキビ産業の働き手として連れてこられた黒人による、アフリカ文化が残る場所。描かれている白いレースも、画像検索すればその美しく繊細な生地を纏った、現地の女性たちの姿を見ることができる。その歴史を思うと、明るいリズミカルなダンスも哀愁を帯びて聞こえることだろう。
ナオキとたった二人のちいさな「ファミリー」が、ポルトガルでママエの家族と会うことで広がって、同時にアリコの世界もぐんっと広がるところでちょっと泣いてしまった。これが冒頭の映画のタイトル『世界の始まりの旅』の伏線だったんだ。そして、アリコはこれから、ジッドと手を取り合って新しい自分を生きることになるんだな。姉妹のナーダにも見守られながら。
ナーダのオッドアイは、何かのメタファーなのかな。この世を見る目と、あの世を見る目? 「姉妹」っていうよりも、ナーダはアリコの分身なのかもしれないな。真逆のキャラクターが自己の中に内在してる、みたいな感じ。
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魔女の宅急便のようなファンタジーを期待すると、現代の世界に近すぎて少し物足りなくなるような、現代小説に少しだけ不思議な要素が入った物語。
途中まではぐんぐん読み進み、途中から少し想像できてペースダウン。といっても、育児の合間を縫って二日で読了。しかし双子の子どもを持つ私には胸の痛む。
ブラジルやポルトガルの空気はこんな感じなのかなと想像しながら読みました。
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とても好きです。
リオデジャネイロのスラム街に住む不思議な女の子ナーダに出会い、惹かれ、翻弄される話。
リオのカーニバルに向けて空気がどんどん高まってなにか起きそうでこちらもドキドキします。
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なんだかブラジルに旅に出た気分だった。内容的には途中どういうこと??どうなっちゃってるの?という感覚があったけど読み勧めているうちになるほど、と納得できたので良かった。
ナーダはアリコの双子の片割れだったということね。ナーダとアリコって名前、きっと本で読んでいたらもう少し早く双子といわれたところでピンときたかもしれなかったけどオーディブルだったから普通に説明されるまで分からなかったわら
魔女の宅急便宅急便とはまた違ってるけどどこかあたたかい文章なんだよね。もっとオーディブルに増えてほしいな。
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ブラジルが舞台、ということでなんだかワクワクする。ブラジルの描写が詳しくて、旅行したり取材したりしたのかなぁと思って調べたら、角野栄子さんはブラジルに滞在していたんですね。
ファンタジーです。想像していた以上のことは起こらないんですが、もし居なくなったはずの人が生きていたら… あの生きていると思われる人が実は死んだ人だったら… といった想像から物語が繰り広げられているのでは、と想像しました。
あとがきのちょっとした種明かし?も楽しい。