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香港や中南米の国を介した脱税と、それを追う国税の闘いを描いた小説。
リアリティがある分、しようがないのかもしれないが、小説としては盛り上がらない。しかも伏線がほとんど回収されておらず、おそらく続編が出るのでは。
読後感もすっきりしない
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日本で脱税した資金を香港にキャピタルフライトして、国税に追っかけ回されるというストーリー。元国税庁職員が小説の作者ということで国税の内情がリアルによく描かれていた。ただ脱税資金がたったの10億円で、脱税指南役の税理士などに支払う報酬を考えても自分の取り分はわずか。それでドバイに無税会社を作り、パーマネントトラベラーを気取るなど大袈裟な話しだ。小説としての読み物的な価値はほとんどないが、国際的に行われているマネーロンダリングに対する国税の対応がちょっとわかった感じかな。
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この小説は、脱税者と国税の戦いを描いたもので、香港のタックスヘイブンを利用しているところが特徴だが、ストーリー展開も盛り上がりも文章力もまあ普通で、つまらなくはないが、手放しで称賛するほどおもしろいわけでもない。
この手の本では、脱税スキームの解説や、各国税制の違い、税務当局の組織の違いなどを説明してくれることが多いが、分かり易さと興ざめの両立が難しく、どちらにころんでも小説をスポイルしかねないようだ。そのせいか、ドキュメンタリーまたは事実に基づいた小説のほうが、それらの解説も内部に取り込めてしまうので、おもしろく感じるのだろう。事実は小説より奇とも言うし。
本書は、国税局に勤務した経験のある筆者のため、国税当局の内部の動きには詳しいが、それはストーリーの一部でしかないから、小説全体としてはちょっとパンチに欠けるきらいがあるように感じた。
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タックスヘブンという言葉も、最近は目にする言葉になり、スイス銀行だけでなく、色々な国で、節税が、行われていることを知った。
作者は、国税局エリートで、手腕を発揮し税理士で、作家でもあるので、本の内容は、そうゆう事例が、あったのか?と、思われる。
脱税者と国税局との攻防と、そして国によっての税率や取り締まり方が違う点が、どうなるのか?と思いつつ読み進んだ。
お金に縁が無いけど、楽しく読ませていただいた。
昔1億円って途轍もない金額に思えていたが、大富豪の金額、否、会社の社長の年収も、億が超える人が、ざらにいることを考えたら、このような仕組みで、節税?脱税?しているのかと、思った。
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小説なのか私小説なのか…
内容はとても興味深いテーマだし、脱税スキームや、それを企てる人たち対国税の戦いは、おもしろいのですが、文章がおもしろくなく、だれかの日記でも読んでるようでなかなか先に進めなかったです。
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不動産に関する巨額の取引で得た所得に対する課税逃れをしようとする経営者と、それを幇助する税理士、そして全身全霊でその摘発をしようとする国税庁の統括国税実査官(情報トージツ)の争いを描いた小説。
最初は課税逃れをする人物が中心だが、ほとんどは国税の実査官中心で描かれる。経営者の課税逃れはいったん成功するが、最後はまだひと悶着ありそうに締めくくっていて、国税側よりの物語になっている。
これは著者が国税OBなので当然であろう。
租税回避スキームやその調査についてはなかなか知ることの無い分野なので非常に興味深かったが、登場人物の心理描写や風景描写、ユーモアに入れ方はどこかアマチュア感がした。
海外を使った租税回避スキームの実行と国税に関して多少知るには面白い小説だと思う。
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あまりにも 稚拙な脱税。
建物売却利益 9億円。
3億円は コンサルティングに 現金で。
そのコンサルティングは、パソコンで行い、
クラッシュして税務報告がなくなってしまった。
つまり、収入はなかったことにする。
それで、3億円をキックバックするが、
このコンサルティングが手数料がないのはおかしい。
もっとおかしいのは、展示用のランの原種を輸入する予定が、
トラブルが起こり、賠償金として 6億円を払った。
ランの原種は、ワシントン条約があり、海外から購入することができない。
できないものを買おうとすること自体 粉飾もの。
どんな損害賠償なのか 不明。
そして、損害賠償を払うには、
いったい誰に支払うのかが不明なのはいいのか?
領事館が、そんなことで、立ち会うことがあり得ない。
そこで、追及が終わってしまうって、曖昧にすればいいということなのか?
情けない 国税。
そして、現金を 飛行機で 一度に6億円を運ぶって、
なぜ、そのような危険を冒すのか?
「たまり」の海外移転が、あまりにも稚拙。
このお金の動きが、稚拙なところが、物語として成立せず。