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うーーん、正直膨大な知識体系の中に溺れてしまい、いずれもほりの浅い、のっぺりした論考になってしまっているような・・・。工学的視点も少々???と見える。
とはいえ、地球誕生から現代までの一連の地球史を音楽と捉え、一括していくというアプローチは非常に面白い。
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新書に「圧倒的教養」とか、このタイトルとか、見た時点で地雷かなと思ったら、思った以上に地雷だった。ここまで参考文献を書くなら、挙げ方が残念だし、ここまで調べたら代替医療を安易に肯定しないで欲しい。
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古今東西、音楽にまつわるエトセトラ…逸話のオムニバス…というか寄せ集め。
まあ、宇宙の波動や分子の運動など、振動である以上は「音」に置き換えられる、すなわち「音楽」であるという発想(筆者のアイデアというわけじゃないけど)は面白い。
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とにかくスケールの大きい音楽史の本が新書にまとまっています。帯にも書いてあるとおり「圧倒的教養」という言葉がふさわしいと思えてしまうほど。なぜなら、人類の音楽史の本ではなく、この宇宙が誕生したときからの音楽史を語るものであるから。ビッグバンによりこの宇宙が誕生したときにも音があったという驚きから始まり、神の音楽から世俗的な政治や権力の音楽、さらには芸術としての音楽の解説、人間の細部における音楽の可能性まで、とにかく音楽が語りつくされています。すごく楽しく読めました。音楽がもっと好きになりそうです。
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宇宙が誕生した瞬間から、「原大気」というべきものがあり、音が存在していた。
だから、人間だけが音楽を生み出したと考えるのは傲慢ではないだろうか、という問いかけから、この本は始まる。
なんとも壮大な話。
古今東西のさまざまな音楽と社会について、神、政治、権力、理性、芸術、大衆、自然などを切り口に俎上に載せていくのだが…。
例えば、音楽と政治。
取り上げられたトピックを拾ってみよう。
古代中国の「風」、つまり、民謡の採集と、そこから為政者が世情を読み取るという思想に始まり、西洋中世の軍楽隊、古代ギリシャの劇場文化、旧ソ連の音楽家の政治利用、現在のショパンコンクールの政治性、そして平安貴族の「楽」のたしなみ。
個々の話は興味深いものもあるけれど、話が拡散していくばかりで、音楽への理解が深まっていく感覚が得られない。
きっと著者の本領は、西洋近代の芸術概念の発生とその変遷のあたりではないかと思う。
そのあたりだけを、もう少し深く、体系的に書いてくれたほうがうれしかったのに。
江本勝の『水は答えを知っている』が、特段の注意もなく、無批判に引用されていたりするのをみると、他の部分の記述の信頼性についても不安になってくる。
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【由来】
・図書館の新書アラート。講談社からのメルマガでも。
その後、hontoで限定価格+30%割引で購入。
【期待したもの】
・面白そうじゃない?
【要約】
・
【ノート】
・82ページに「神々の沈黙」が!
・【内容紹介】
人類の歴史も超え「ビッグ・バン」から音楽の起源を説き起こす、壮大なスケールの音楽史。
【担当者コメント】
「われわれは、どんな過去にさかのぼっても音楽に出会う」。音楽は、ビッグ・バンによる宇宙の振動から始まったのではないか。本書では、そんなユニークな仮説から音楽の歴史が説き起こされてゆきます。
最近の「スーパーストリングス理論」でも、宇宙を構成する無数の紐状の構造体は常に振動していると考えられています。原初の振動が互いに響き合い、「ハーモニー」となる。事実、人間も、古えには音楽とは秩序だった響きのことだと考えてきました。ギリシアの哲人ピタゴラ
スは、天をめぐる星々は妙なるハーモニーを奏で、その大宇宙の響きは小宇宙である人間に深い影響を及ぼしていると考えました。孔子も政治を司る手段として音楽を重視しました。なぜなら音楽とは、秩序だった世界のあるべき姿そのものだったからです。
じつは音楽が個人の感情の表現と見なされたのは、ごく最近、近代になってからのことに過ぎません。音楽と人間の関わりは、普段われわれが考えているよりも、はるかに広く深いのです。
ビッグ・バンから始まったこの音楽「全史」にあっては、ベートーヴェンやビートルズといった偉大な芸術家でさえ、ちっぽけな砂の一粒に過ぎません。もしかしたら、鳥や鯨の「作品」のほうが、この二者のものよりも、はるかに複雑かつ高級なのかも知れないのですから。
本書は、「音」と「調和(ハーモニー)」をキイワードに、宇宙のはじまりから音楽の歴史を説き起こした、これまでにないユニークな書です。(YH)
【目次】
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vol.337 圧倒的教養としての驚きの書。誰かと差をつけたいならこの一冊で決まり。http://www.shirayu.com/letter/2016/000743.html
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水は答えを知っているという話が出たときはえ?と思ったけど、圧倒的な知識を背景に音楽とは何なのかということを書いていて大変勉強になった。宇宙、神、政治、権力、感情、理性、芸術、大衆、自然、人間のそれぞれという音楽。
自分にとって当たり前になっているCDなどのメディアを通じて音楽を聴くことが最近になってのことであって、歴史の中ではほんの少しの期間でしかないこと。
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【宇宙という音楽】
原始大気の振動=音楽
→宇宙の誕生を探る手がかり
宇宙マイクロ波背景放射
ゆらぎ を捉えることができる
ヒッグス素粒子 神の素粒子
観測データが音符に変換 ヒッグ粒子ミュージック
古代インドのナーダ・ブラフマー
「世界は音である」
老子 人籟・地籟・天籟らい
荘子 「詩は人の心を語るもの、書は昔の事蹟を語るもの、礼は人の実践を語るもの、楽は世界の調和を語るもの」
琉球の三線 天・地・人
インド ラーガ
古代ギリシア ハルモニア
音楽療法士ピュタゴラス
音楽学者ケプラー 『宇宙の調和』
【神という音楽】
グレゴリオ聖歌
【政治という音楽】
礼記 「声音の道、政と通ず」
古代エジプトの壁画
音楽によって労働させ政治課題を
【権力という音楽】
【感情という音楽】
歌舞伎 傾くかぶく
デカルト処女論文「ムジカ・コンペンディウム音楽大要」
→「情念論」
【理性という音楽】
マックス・ウェーバー遺稿「音楽の合理的社会学的基礎」
【芸術という音楽】
【大衆という音楽】
【自然という音楽】
ドイツ詩人アイヒェンドルフ
「すべてのなかにひとつの歌が眠っていて
すべてのものは夢をみつづける
おまえが呪文を唱えることさえできれば
世界は歌を歌い出す」
【人間という音楽】
細胞
水
血液
音楽療法
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タイトルに「音楽史」とあるが、その前に「138億年」とある通り、宇宙規模の音楽史という、愉快な発想だ。
138億年前とは、ビッグバンが起こり、宇宙が誕生した時だ。
そこに音楽があった?
それは「宇宙背景放射」という魅力的な名前で呼ばれている「音楽」だ。
宇宙は、その誕生から「音楽」を響かせているのだ。
しかし、この理解は、本書が初めてではない。
1200年前、平安時代に、この理解を示していた日本人がいる。
それは空海だ。彼はそれを宇宙に響く声(言葉)と捉えた。
空海の到達した境地に、現代科学はようやく追いついたと言えるかもしれない。
音楽に関する「教養」の連打が楽しい。
例えば、
細胞が奏でる音楽がモーツァルトのセレナーデ、ベートーベンのメロディに似ている。
つまり、音楽は遺伝情報として人間の身体に埋め込まれているのだ。
また、
生命の秘密は水にある。
音楽の振動で、水の結晶が変化するように、水には記憶が刻み込まれる。
また、
物体は粒子で且つ波動、全ては固有の周波数を持つ。人体は音を発する楽器と呼べる。
また、
生きていることは、振動していることだ。
調和のある音楽が心地良いのは、調和のシステムが体内に備わっているからだ。
また、
日本の伝統音楽は、西洋の近代音楽に比べて、遥かに高い周波数領域を含む。
豊かな自然音に対して、CDの周波数は極端に狭い。
また、
人は音を耳だけでなく、肌で感じ、脳でも感じている。
音楽が学問であったリベラルアーツ時代の復権を目指す「教養」連打の新書。