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「グロ」と「夫婦愛」の融合。
家畜人ヤプー以来の奇作です。
内容は、夫の不倫を知った妻が突如、5mになるまで巨大化。
日常生活もままならなくなる中、懺悔と愛情の入り混じった心境で介護し続ける夫の戦いの物語です。
戦いといっても、大半が妻の食事や排泄処理。
排泄の描写は、スカトロファンにはたまらないのではないでしょうか?
一方で得体の知れない激痛に苦しみ、言葉もままならぬなくなっていく妻を見捨てず、最後まで添い遂げる様が夫婦の純愛小説として評価される所以でしょう。
奇天烈な設定ですが、夫婦という裏も表もある一筋縄でいかない関係を考えると、意外とまともなテーマなのかな?と思いました。
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最初から最後までグロテスクなんだけど、その中にも愛が描かれている。
こんな状況下で配偶者を愛し続けられるか、自分だったらどうだろうと考えながら読んでしまった。
終わりが見えないのが一番辛いだろうなぁ。
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夫の浮気を知った妻は身体が巨大化していった。絶望感と罪悪感に苛まれながら、夫は異形のものと化していく妻を世間の目から隠して懸命に介護する。しかし、大量の食料を必要とし、大量の排泄を続ける妻の存在はいつしか隠しきれなくなり、夫はひとつの決断を迫られることに。
すごい内容。衝撃的。
しかも便とか吐瀉物とかの表現が山ほど出てくる。半分以上それだと言ってもいい。
けれどなぜか綺麗というか崇高さがあるというか…
夫は浮気はするし狡猾さもあるしでまっすぐに愛することは到底できないキャラクターなのに、ある種の純粋さを捨てきれないところが嫌いになれない。
「失ってみて気づくこと」とはよく言うけれど、この物語の主人公は、妻が巨大化した上に意思疎通が図れなくなったのである意味で元の妻を“失って”しまった。
だけど妻という生き物自体はすぐ側にいる。
普通の大きさの妻の何十倍も食べ(しかも冷凍の生肉なども貪り食べたりする)そして普通の大きさの妻の何十倍も排泄する。
近所の人や普段関わりのある人にバレてはいけない。だけどそれも限界が来て…
妻の奈緒美がどんどん巨大化&野生化していく過程で、ほんの一時元の姿を取り戻し始めたように見えたときがあって、その一瞬のときの夫婦の交わりが、とても美しく切なかった。
ラストは、どう受け止めたら良いものか。
独特すぎるラブストーリーだったけれど、本物の愛みたいなものを、垣間見た気がする。
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夫の浮気を知り、絶望となった妻にもたらされた変化は巨大化だった。
妻の身長は4メートルを超え、服も着れない、外出もできない。ただ、大量の食料を食べ、大量の排泄をするだけ。そんな妻を眼の前にした夫は苦悩と嫌悪、愛情を投げかけながら、妻に尽くし続ける。
カフカの「変身」のように理由もなく異形になってしまった人間に対しての周囲の反応を描き、人間の残酷さや身勝手さ、愛しさを浮かび上がらせるフィクション。
自らの社会的地位を放棄し、排泄物まみれになった妻を愛することができるのか。読んでいるだけで臭ってきそうな汚物の描写は凄まじい。だけど、似たようなことは現実でも「介護」という名で行われている。
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本当にダメ男なんだけど、奥さんに優しいのか何なのかなぞ。。
でも、異様な姿になっていく奥さんを世話していくのはやはり愛があるからなのか?
印象に残る本になりました。
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読んだことない恋愛小説だった。グロテスクだけど現実で、いろんな感情を行き来する主人公がリアルだった。
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おもしろい。心に不満がたまると巨大化していく妻と、その妻の看病をする男の話。ずっと読みたいと思っていたもののなんとなく後回しにしていた。この作者の新刊が読みたく、その前に読んでおこうと思い、やっと読んだ。もっと早く読んでおけばよかった。作者の変態性、歪み、純真さ、すべてが好み。
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読み終わったばかりで、なかなか感想を上手くは書けない。 糞尿の表現が多過ぎて、わたしには少し苦手だったけど……時間が経つに連れ、何とも言えない笑いが出てしまった。絶望的、裏切りの果てに姿形を変える女を理解しつつあるが。分からないでもない自分が怖かった。細かい表現の一つ一つは良かったけど、やっぱり糞尿は苦手だなぁ。物語的には飽きは無かった。
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あなたの理想の女性になりたかっただけ。
どうして彼女がどんどん大きくなるのか
わかったときに泣きました。
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私は一体何を読んだのか…不思議な気持ち。
旦那さん、自分の不倫に対する罪滅ぼしの為に奥さんを介護していくのだ…と思いきや、人間とは呼べない姿になっていっても、それでも献身的に介護をする。
世間的には、周りの反応の方が普通なんでしょうが、そっとしといてあげて…とイライラした。
奥さんの気持ちはどうだったんだろう…不倫に対する罰で、介護させることで自分に付きっきりになってくれるので良い気味だと思っていたのか…それとも申し訳ないと思っていたのか…。身体の巨大化の原因が、前者だとしたら恐ろしい…。でも旦那さんの理想になりたかっただけなんだな、と最後に分かるのでまぁまぁスッキリ。
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描写が分かりやすくて、うわぁと思いながら読み進めつつも、途中で飽きてくるところもあったので星3つ。
結局最後はどうなったのかがはっきり知りたかったなぁ。
それと釣り人の気持ちとか、行動がどうなったのか知りたかったなぁ。
気がかりが多くて気になってしょうがない。
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「臣女」読了。主人公の奈緒美という巨大化する妻に捧げる一種異様とも感じる献身と執着が「ん?ナオミ?」と思わせ、ググルと「痴人の愛」のナオミと同じ名であった。まぁ深読みだろうが勝手にそう思っておく。面白かった。
「臣女」。今日を逃すと実家に帰るので二日間が開き、興が削がれると思い、急いて読んだ。ダンナに「5mになっても好いていてくれる?」と訊いたら、「病院に入れる。年に1回会いに行く」との返事。なんとつれない。まぁ私も病院に入れるよ。
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自身の不倫を機に、妻の気が振れ、身体が巨大化していく。
気が振れるところまではありかと思うが、巨大化していく、そしてその妻を介護しつづける・・・。広告文には純文学、純愛とあるが、たしかにそうかもしれない。主人公は逃げ出さず、不倫の償いを超えた献身を捧げる。けど、下の世話が続き、糞尿のにおいが一貫して描かれているのが、生理的には受け付けにくい。(この著者の作品は初めてなので、他作品がどうかは知らない。)
好き嫌いが分かれる小説だと思う。
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これぞ夫婦愛!になるのかな?
夫が浮気をした。
妻にバレて妻の体が段々と大きくなる。
3m、4m、5m……。
妻は体の大きさに比例して口からは得体の知らない液体を出し大量の糞尿をする。夫は毎日それの片付けに手こずる。異臭が近所に漏れ騒ぎ出す。これ以上この家で妻を匿う事は難しい。5mにもなった妻をダンプカーに乗せて逃走する。
妻の体が段々と大きくなる?しかも5mにも
そんな病気がこの世にあったのかと疑問符が頭に浮かんだがなんだか面白いというか不思議な気持ちで読み終えた。
夫婦愛が描かれているのか?それとも全然違う意味合いを持つ内容なのか……普段は使わない難しい漢字を充てているし、読解能力が低い自分には難しい結論となりましたがなんか面白かったです。
異臭を放ち巨大化した奈緒美さんを少し可愛らしいと感じたのは自分だけでは無いはずです。
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エグい内容だけど夫婦の愛情を感じる話だった。
旦那は間違いをおかしてしまったけど、妻のことを愛し続ける。
どんどん人間ではなくなってゆく妻の醜く汚い部分を受け止めながらも昔の妻を思いだし自分の限界を奮い立たせてる旦那も、全てを受け止めてもらってる妻の心情もなんだか切なくなった。グロくて汚い話盛りだくさんだけど切ない。夫婦の掛け合いはちょっと微笑ましかった。