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メデイアなどで多数紹介された未来食堂。IBMやクックパッドで技術者として従事していたオーナー・小林せかいさんのブログを再編集して書籍化された。
目標を達成するために何をするべきかが明瞭で清々しさを感じる。線引きには妥協がない。例えば850円の定食の場合、50円のお釣りが頻繁に続く。もちろん小銭を出してくれる人もいるが、出の方が多いのは明白。すぐに小銭が尽きる。両替の費用や掛かる時間を考えると、その分サービスに回したほうが良いとオープン4日目に50円の値上げを断行するのだ。もちろん客に対してはその分の還元は行われている。
このように、出来ることと出来ないことを精査し、とことん無駄を排除しているのだ。
飲食店で、おそらく初めて事業計画書をオープンソース化した未来食堂。
面白そうだから行ってみたい。
また行きたい…。そう思える空間を築いている。
未来食堂は、まさに、古き良き時代の食堂のようでもあり、今後、私たちに必要な飲食店のあり方を、先頭に立って模索してくれているようだ。
読了後、ますます興味が募ってきた。
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なんとなく理屈っぽさが先に立つ。非常に考えられたビジネスモデルではあると思うが、「誰でも来られる定食屋」というコンセプトで運用するにはその敷居を高くするような理屈である。
しかし、一方では数学的に考えられた非常に優秀なビジネスモデルとも言える。このビジネスが成功かどうかというのは今後の未来食堂の行くすえで判断したい。
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コンセプト設計から、ビジネスモデル、物件探し、工事、資金などかなり具体的に立ち上げの話が書かれていて面白い。
飲食店として重要なことを多角的に学べる一冊だった。
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ブログ更新:『未来食堂ができるまで』小林せかい
http://earthcooler.ti-da.net/e9334192.html
未来食堂のコンセプトは、「あなたの『ふつう』をあつらえる」だという。通常のメニューに加えて、希望する材料を使ったり、気分や体調に合わせたおかずを「あつらえ」として提供する。その具体性の裏には、「誰もが受け入れられ、誰もがふさわしい場所を目指す」という深い思想がある。
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業界の常識やナレッジを飲食業界で上手く活用したことを実体験を元に語っている。
そしてコンセプトを根本軸に「未来食堂」のあるべき姿がしっかり見えてきた。
思考がエンジニア出身らしく、理論立てているので、参考になる。0から何かリアルビジネス(特に閉鎖的な業界)をしていこうという人にはオススメ!
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未来食堂は、東京・神保町にある定食屋さんです。
私が、この食堂にひかれた理由は、
ランチタイムは、メニューが1品のみ、
「まかない」というお手伝いの制度はありますが、
基本的に、一人でやっているということです。
小林さんは、東工大数学科卒、日本IBM、クックパッドのエンジニアを経て、未来食堂をオープンしました。
この本には、エンジニアが、まるでシステムを構築するように、お店をつくっていく様子が、描かれています。
(なんとなくこうなった…は存在しません。)
未来食堂は、定食屋さんにもかかわらず、
経営情報をホームページで公開しています。
これは、IT業界が、オープンソースにより
スピィーディーに発展したことから、
情報共有という考え方を、飲食店業界に持ち込むために、公開しているそうです。
このようにIT業界の仕事のやり方が、随所に見られます。
「まかない」という制度は、
50分お手伝いすると、1食分900円が無料になります。
この「まかない」は、クラウドソースからきています。
クラウドソースとは、
「不特定多数の人を募り、必要とするサービスや、アイデア等を取得するプロセス」です。
ブラックになりかねませんが、
実際には、将来、飲食店をやりたい方が、
この制度を利用して、お手伝いしています。
タスクを細分化することにより、一人ひとりの負担を少なくし、全体として大きなタスクを成し遂げる…
職場でも、これができれば、大きなことが、もっと迅速に進むのでしょう。
18時からは、「あつらえ」という、
お客様の要望に応えた料理を提供するサービスがあります。
しかし、基本は、デフォルト(あらかじめ設定されているもの)のメニューで満足していただくことが目標です。
カスタマイズにより、それぞれのお客様に合わせることは、実は、誰にでもできることであり、
隙のないデフォルトを作り上げることこそ、
プロなのではないかと思いました。
下記は、小林さんの、アイデアを現実にするまでの流れです。
1 自分にとっての息苦しさを見つめ続ける
→自分自身が絶対にイヤを掘り下げる
2 一枚の絵がひらめく
3 現実に落とし込む(定石)
4 現実に落とし込む(独自)
小林さんは、世間でよいとされているものを集めて発想しても盆栽にしかならない、といいます。
自分にとっての息苦しさ、不便さ、
それは、解決されていないからこそ感じることであり、そこに商機があるんですね。
近いうちに、「未来食堂」に行ってみたいと思います。
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話題の店、本
ほー。とても計画実行的で記録の好きな人のブログだ。事業計画書がそのまま載っているのも面白い。ところで事業の目玉であった「あつらえ」は成功しているのだろうか。ランチ営業を計画的にまわして店の収益を上げているのは分かったが、夜の「あつらえ」ができる時間帯は人が少ないとのことであった。その後、集客は成功し目的(利益ではなく)は達成できたのかな。いじわるな疑問だけど。
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目的志向で非常にロジカル。マイケル・ポランニーは「われわれは語れる以上のことを知っている(we can know more than we can tell)」と言ったが、彼女は自身の行動の源を的確に言葉にしていると感じる。もしくは、書いてある以上のことをさらに考えているのであれば、さらに驚きである。そして、事業計画書やレシピを暗黙知にせず、オープンソースのように形式知化することに非常に共感した。
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自分がやりたい飲食店を立ち上げるまで進み方や修行の様子、その時の心情などが分かりやすかった。お店をあったあとに書こうと思っても書けないものなのかなーと思った。
結果的にはうまく行っていても、それまでの過程で苦労したこと、悩んだことなどは多分、誰でも経験することなんだとうと思う。その苦労や悩みをどう考え乗り越えたか、事業計画書などなどとても参考になった!
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現実に即し、ロジカルなのに平易な文を書かれているため、ここまでやればできるんだという自信をもらえる。お店をやりたいなら非常に参考になると思う。
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ご飯どころのお話なので、美味しい料理の話が出てくるのか?という期待はできない本です。
この本では、さまざまなアイデアや、アイデアを支えるプラン、斬新な考え方などが紹介されており、新しく店を始めたい人におすすめ。
できるまで、というタイトルにふさわしい。
修業時代には、アルバイトの中で料理の研究や、スピーディな提供の仕方などを分析されています。
みている観点が大変興味深く、論理的でわかりやすい。
なによりもお店を考える前から大まかなビジョンが決まっており、イメージを具現化するための具体的プランが立脚される過程があるので安定感がある。
計算し尽くされた効率的な回転システムがすごい!
昼食を一食に絞ることで一人で切り盛りできるようになっていて、感心しました。
ありそうでなかった「まかない」などのシステムも興味深い。
思いついたからやってみたというレベルではなく、コンセプトである「誰もが受け入れられ、誰もがふさわしい場所」に合うものになっているのがすごい。
昼食が一食というのはどうだろうとも思いましたが、毎日変わるのなら飽きないのかも。
残念なのは、本書では売りである「あつらえ」の良さがあまり感じられなかったこと。
理論や既存のシステムの分析、プランや発想、考え方は大変細かく述べられていますし、実践した結果の報告もあるのですが、具体的な食堂の姿が見える記事が少ない気がしました。
なにかを成し遂げようとする人がどんなことを考えているのかが伝わる本です。
目標をもつ人に読んでほしい。
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日本IBMやクックパッドでのエンジニア経験を経て夢であった飲食店未来食堂を開業した小林せかい氏が未来食堂開業までの紆余曲折と開業してからの想いやこだわりなどを掲載したブログをまとめた一冊。
「誰もが受け入れられ、誰もがふさわしい場所」という理念のもと、あつらえ、まかない、さしいれ、ただめしといった他にはない独創的な制度で飲食店として発展してきた未来食堂。そんな同店を開業のための修行時代や開業までの大変さや苦悩、心境の変化を本書を読むことで当事者の立場を知ることができました。
修行時代の飲食店での修行ではチェーン店や個人が営んでいる店などそれぞれの特色を知ることができ、また物件やロゴなど自分のお店を上手く表現するためのこだわりも知ることができました。
店舗が出来てくるにつれて店主としての覚悟を感じながらも15歳の時に決めた夢に向かって前進する著者の姿には心打たれました。
また、それぞれの店で学んだことから取り入れるべきことを取り入れながらもエンジニアとして飲食界では考えられないような事業計画の公開など革新的な施策を行なっている事は新しい飲食店のカタチだと感じました。
本書の中でも開店後に今までにない飲食店として多くのメディアに取り上げられるなかでの自身のイメージとの著者の葛藤は印象的でした。
また、顧客が調理や接客を行うまかないの制度はまかないガイドを参考にする事で曖昧さや双方の不安を無くし、オペレーションがしっかりしていると感じました。
開店後も新しい事を導入したり、逐次状況を見て、変化し、発展してきた未来食堂が今後飲食業界にどんな影響を及ぼすのか楽しみになるとともに、閉鎖的な飲食業界を変えようとする著者の姿に心を打たれ、そして著者の経験を通して飲食店の裏側を知ることのできた一冊でした。
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【食について疑問を持つ自分だからこそできる食べ物屋は無いだろうか】
皆さんは、ただめし食堂と聞いてどのような食堂を想像するだろうか。東京都の神保町に「未来食堂」と言うカウンター12席だけの小さな食堂がある。なんとこの食堂は昼にはメニューが一種類だけであり、夜にメニューは存在しない。つまり、食材はその日によって異なるが、その日にある食材の中であれば自分の好きな料理を「あつらえる」ことができる、今までにないような食堂である。私はまだ20年しか生きていないが、このような食堂を行ったこともなければ、聞いたこともなかった。
毎日黒字を出している店の店主である小林せかいさんは1人で店を経営しているため、人件費を削減できる。しかし、1人というものには限界がある。そこで出たアイデアが、まかないサービスである。50分店を手伝えば一食タダ券をもらうことができる。誰でも参加することができる為、私のようなお金のない学生には大変魅力的なサービスである。そこで、このような人が出てくる。働いて得たサービス券を店の扉に貼り付ける。そのため、次にお店に来た人がその券を使えばタダでご飯が食べられるのである。これが、噂で広がるタダ飯食堂である。その券を使った人はその恩返しにここで働いて次の人に券というバトンを渡すことにより、沢山の人々がお店に関わることができるカラクリである。私はこのアイデアには驚かされた。本当にお金がないときはありがたく無料で食べさせていただき、余裕が出たらその分働き、次の困っている人のために券を店に貼り付ける。店側も効率よく回転させることができるし、働いている人は良い気分でお手伝いをすることができる。私が感じたのは、幸せが溢れかえっている店だからこそ、人を寄せ付けて人気が出るのだと感じた。
15ページにある食について疑問を持つ自分だからこそできる食べ物屋は無いだろうかという一文に私は成功する人の考え方だと感じた。なぜかというと人と同じことをやっても無駄になってしまうことが多い。今までになかった新しいことに挑戦してみる精神こそが一番大事なのだと感じた。私も今現在、新しいことに挑戦している。このブックレビューも一つの例である。先があまり見えなくても、小林せかいさんのように努力してチャレンジしてみるという強い気持ちを大切にしていきたい。
この本は、未来食堂ができる過程が細かく書いてある。新しいことに挑戦してみたい人には是非読んで欲しい。
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”気になりすぎる小林せかいさんの「未来食堂」。
ブログはチラチラ読んでたけれど、書籍としてまとめて読むと、せかいさんの世界観やプロ意識に圧倒される。
未来食堂に行きたくなる本!
※事業計画書、まかないガイドも巻末に収録。
<キーフレーズ>
・あなたの”ふつう”をあつらえます
・誰もが受け入れられ、誰もがふさわしい場所を作ります
・コミュニティ作りをしない
<きっかけ>
コミュニティっぽくないけど確実にファンコミュニティが形成されている場所。どんなふうにしてできたのかが知りたくて。”
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ビジネス記事で目にして気になったので購入。
IBM・クックパッドという、エンジニアのエリートコースを経験した著者が、
個人で「食堂」を起業するまでの異色の経緯、その過程で綴ったブログ記事を元にした1冊。
もともと見たビジネス記事は、「初対面・経験ゼロの人でも働ける、マニュアル整備のコツ」みたいな切り口だったけど、実際に読んでみると、「まかない」「ただめし」「さしいれ」等、他にも様々なユニークなアイデアを知ることができて興味深い。元がブログ記事らしく、ビジネス所にしては一見ざっくりした文体にも思えるけど、エンジニア出身らしい、核心を突いた簡潔な文章は読みやすく、メッセージ性が強い。その時々、リアルタイムで綴られたものだという臨場感もまたいい。
著者はいわゆるエリートエンジニアだけれど、そのスキル以上に、自分が何をしたいか、すべきか、ということに突き動かされる熱いマインドと圧倒的な行動力、緻密な努力に驚かされる。事業計画書の作り込みや、飲食店修行、物件選びなど、読んでいて思わず応援したくなる。著者は、飲食店開業を志す人がブログを閲覧しているであろう前提でブログを綴っており、事業計画書の全貌もそのまま掲載するサービスっぷりなので、実際飲食店をやりたい方の参考になると思うが、飲食店でなくても、むしろ起業したいというのですらなくても、自分が何を成し遂げたいと思うか、いかにしてその想いを具現化するか、どのように困難に立ち向かうかという点で啓発される内容だと思う。
「コロナのせいで」「Amazonのせいで」「不景気のせいで」「首相のせいで」なんて言いたくなる気持ちも分かるが、この本のように自分で為すべきことを考えて、自らの責任で、自ら動くのって、なんかすごくいいな、と思った。