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給食費の未納対策の具体的な手法を期待していたが、公費による完全給食の実施を求めるような内容であり、期待外れな内容であった。
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給食と予防接種は無料化、さらには教育費は無料化されるべきだんだと思う。
給食は戦前から始まり、脱脂粉乳から主食、副菜と増えて行った。趣旨は貧困家庭の救済だが、貧困家庭の子供たちに負い目を感じさせないような、現場の教員の配慮も併せて現在に至っている。
給食費未納は一時、支払いを拒否する一部の保護者がいるとのことで話題になったが、給食費未納はすでに家賃やライフラインの未納を伴っていることも多く、家庭の経済的な危険のサインとなっていることがむしろ問題だ。
給食は社会が子供たちに与える、静かな温かな思いやりが形となったものなのだ。
自分の子供時代に給食があったこと、食の不安を感じなかったことに今更だが非常に感謝の気持ちを持った。この気持ちを誰に伝えたらいいのかわからないのだが。
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http://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334039455
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◾️公共サービスとしての給食
以前から、なぜ給食費は個別聴取なのだろうか?と考えていた。
税金でも良いのではないかと考えていた。
そこにきて"給食費未納問題"が表面化し、子供の貧困・見えない貧困問題がクローズアップされた。
また、比較的裕福な親も給食費を納めないという問題も散見された。
◾️本書概要
本書は、その給食費未納問題を様々な視点から分析し、"給食"という公共サービスの"あり方"を模索するない様になっている。
事は単純ではないというのがよくわかる良著です。
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給食費が払えるのに払わないというのは、本当なのか。たとえそうだとしても、払わないのなら食べさせないと子供を脅すのは、親の責任を子供に転嫁するやり方でしかない。生活保護や就学援助を申請していないからといって支払い能力があると考えるのは短絡的で早計。寧ろ滞納を続ける家庭は子供が育つ環境として何らかのリスクがあるからであり、福祉による支援が必要なシグナルと捉えなければならない。国民健康保険の滞納率が約10%なのに対して給食費の未納率はわずか0.9%。他の支出すべき費目よりも最優先で収められる費目となっている。年間収入が100万円未満のひとり親世帯でも生活保護を利用しているのは約3割。就学援助制度にいたっては制度そのものを知らない世帯が大半。本来対象となるべき低い所得層の人ほど制度についての情報が伝わっていない。給食費未納の保護者への対策として、就学援助制度の活用を推奨することが挙げられるが、行政の支援が申請主義の場合、しばしば保護されるべき世帯が保護されないという実態にある。行政の積極的なアウトリーチが必要となってくる。そもそも学校給食は、子供の貧困対策として発展してきたもの。子供につらい思いをさせないのが大事なこと。給食こそ、最もお金をかけるべき優先順位が高い事業であることを忘れてはならない。
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ちょっとかたいし退屈になってしまった。
結局は給食無償化がベストだとは思う。
私も中学まで給食あったけど、
関東に来て、ないところも多いと聞いて驚いた。
子供手当を多少減らしてその分の財源を使えば
スムースに行くと思うんだけどな。
現金なら他のことに使われちゃうけど、
先払いとしての給食費還元なら
子供には被害がなくて済むんじゃないか。
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給食費未納が問題なのではなく、給食費すら払えないことから見える家庭の問題、子どもたちの環境に目を向けなければならない
だが、そこへ対応するとなると、一人の教員としてでは、力不足であり、学校全体だけでなく、専門家の力も必要となる
専門家とは?役所の人か?児童相談所の人か?法律家?
その線引が曖昧でもあり、決められないことも悩ましい
この問題の根は深い
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公立小中学校の教員の魅力といえば、給食を食べられること!
と実は言い切れない給食のディープな問題について探究できます。
給食費を払わない・払えない家庭に社会は何ができるか。
給食にまつわるエビデンスの宝庫。必読です。
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給食制度そのものの歴史を紐解きつつ、日本の相対的貧困について知ることができました。
ある種政治的な要素を孕むため、ゼロヒャクの議論ではなく日本の現在と向き合いながら決めなければいけないと痛感します。
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学校給食を食のセーフティネットと位置づける。給食費の未納は生活困窮の信号ととらえる必要がある。
子どもの健やかな成長に食は欠かせないので、食のセーフティネットという位置づけは納得できる。そうであれば、自治体任せではなく国が給食費の無償化を行うべきという議論もあっていいかもしれない。
本書の出版後、コロナ禍が起こったが、学校の休業措置で学校給食の重要性が再認識されたのではないだろうか。
政府が2023年に出した「こども未来戦略」では、無償化した自治体の調査までしか言及がなされていない。主要政党が公約等の何らかの形で学校給食の無償化を言っているっぽいので(山下慶洋(2023)「学校給食費の無償化をめぐる主な動向」『立法と調査』)、学校給食の無償化が実現できそうな気もするけど…