投稿元:
レビューを見る
村の因習を記した記事を読んだ者の顔をシャベルでくり抜きにやってくる『どんぶりさん』、「おかわりありますか」の決め台詞。インパクトがすごくて笑わせにきてるのかというくどい設定ですが白けることなくしっかり怖い。最初のページの「夜葬」の解説文からしてすでに、ああやばいなこれと感じさせる。
変死事故を追う記者や刑事らが、事件の影にある怪異や村の因習の謎に迫っていくのですが、じっくり謎解きというよりがつがつ怪異が迫ってくる系。直感と瞬発力勝負ですね。
スマホのメッセージや位置情報を使って怪異が迫ってくるのが面白くかなりの緊迫感がある。そして、スマホの持ち主側としてもスマホ情報によってある程度の対処ができることによってスリルが増していたと思う。もっとほかの対処の仕方がありそう。
怪異側の理屈などよくわからないところもありますが、とにかく緊迫感のある怖さで、どうなるのかワクワクする展開にいっき読みでした。村で何があったかは、もっと詳しく知りたい。
投稿元:
レビューを見る
日本ホラー小説大賞読者賞受賞作。
いかにもな因縁めいた旧弊な村に伝わる儀式。都市伝説めいた伝播を経て起こる謎の事件。とまあなんともおどろおどろしく、おぞましい限りの「どんぶりさん」なのですが。
スマホのナビを使った接近といい、あの本といい。めちゃめちゃ現代的でチープ感が漂っています。どんぶりさん、最新機器使いこなすだなんて恐るべし(笑)。そして最重要手がかりがコンビニ本って……あまりに風情がなさ過ぎてなんかがっかり。
読み口も軽くて、だからテーマの割には案外と怖くありませんでした。……でも、伝播の過程がはっきり分からなかったり、ふと気づくとそこにある、というような身近さは、怖いというよりひたすら嫌かも。その点はチープさの勝利という気もします。だって「いかにも」な古書だったりしたら、絶対手を触れたりしないもの。
投稿元:
レビューを見る
スマホのナビシステムを通じて襲われる恐怖。
古代の風習から生まれたモノが、現代の科学を使って襲ってくるのが、少しコミカルで面白い。
えぐった顔をどんぶりにして飯を食うとか、ゾクッとくるけど、少し面白い。
ドキドキヒヤッの中に、プッてなる。
最後まで面白い。
投稿元:
レビューを見る
通常、この手の本は短期間で読み終わってしまうのだが…。
この本は本当にページをめくる手が動かなかった。
読み進める度に飛び込んでくる文章の凶悪さよ(褒め言葉)。
圧倒的なビジュアルでもって脳内を侵食してくるキャラクター。
これほど読むのが辛かった本も久しぶり。
投稿元:
レビューを見る
テレビ番組制作会社に勤める朝倉三緒と坂口寛治がスマホの不気味なメッセージに振り回される話だが,何だか怖い.出てくる死体は顔を抉られており,”どんぷりさん”と称される.「最恐スポットナビ」という本が元凶か.スマホを持っていないのでその恐怖の具合は察知できないが,突然にメッセージが出ると怖いだろうと想像する.三緒が最終的に狂ったのも分かるような気かする.
投稿元:
レビューを見る
LINEの様なアプリに突然謎のメッセージが着た人は顔を抉り掘られる。謎の存在『どんぶりさん』、そして奇抜な風習。怖い、とは言えないが変わった風習と謎のキャラクター、顔を抉るという殺され方が個人的に好きだった。ここまで変わりすぎた風習は見たことがない。
難点を上げるとすれば、『どんぶりさん』の具体的な正体は本書では書かれていない。作者のブログにて前章の話が書いてあるので、本書を読み終わってから見てほしいです。
おかわりありますか?
投稿元:
レビューを見る
正直に言って、怖くはなかったなぁ。新人作家さんだからなのかもしれないけれど、話の流れをいくつにも分けないほうがよかったのに……。
もともとの夜葬の説明書きが冒頭にあるけれど、実際に起こる事件との細かな差異が気になってしまって、『どんぶりさん』のキャラがギャグマンガのようになってしまった。夜葬って本当はどんなことなのか? なんで、こんな中途半端に事件が始まってしまったのか、説明がないのは苦しいわ。(コンビニで本を押し付けられただけではねぇ。しかも読まなくても本を持っているだけで襲われるのがどうしてなのか、意味がよくわからなかった)もっと村のことや風習そのものに視点を置いて、丁寧に書けば面白かったと思うんだけど。スマホで呪いが届くのは「リング」のビデオテープと同じだしねぇ。
期待していただけに、なんだか納得いかない~。
投稿元:
レビューを見る
んー、、、
いまいち世界に入り込めなかったなぁ。
なんか、ぶっ飛びすぎてて怖いと言うより
面白い感じ?
どんぶりさん
投稿元:
レビューを見る
前提として、スマホを持っていない方は怖さが半減する作品だと思います。私もスマホユーザーですがナビやLINEを使わないのであんまり怖くない所もありました。
民俗学と文明の利器ことスマホを組み合わせた新感覚のホラー小説ということで手に取ってみました。
想像しただけで精神的にくるようなタイプのホラー小説はあまり読まないので、顔面をくり抜いて炊き立てのお米を盛って食べるという生理的嫌悪感の絶頂な設定のセンスのよさには脱帽しました。是非、これからもこの路線を貫いて欲しいです。私はあまり読みたくないけれど!
ホラーとかオカルトが大好きでホラー小説もそこそこ読んでるし、某匿名掲示板の怖い話も一通り読んでいるんですが、この作品はそちらかというと後者のテイストが強いかなと思いました。ホラーは絶妙にリアリティを求められるジャンルなので、スマホなんて面倒なものは存在しなかった時代の話を書けばいいのに敢えてそこに挑戦したという意気込みは本当に凄いです。ただ期待していた民俗学的な要素はちょっと期待はずれかも…。ページ数が少ないので民俗学ホラーの重厚な世界観を期待する方が無茶なんですが、主人公が真相に辿りつく展開に説得力がなかった。火事場のバカ力、開き直りでパワーアップするというのは普通のホラーだと気にならないのに、民俗学要素があるホラーだと「もっとコツコツ真相にたどり着いてよ!」とか思っちゃうんですよね。その他にも微妙に説明不足だったり、急な場面転換で話の進む勢いについていけない所がありました。読者賞受賞作ということですが、大賞に選ばれなかった理由が素人目にもわかってしまう感じ。常識で考えるとデビュー作から玄人みたいな小説を書ける方がおかしいんですけどね(でも書いちゃう人が多いのは何故?)。
題材の選び方や設定の作り方は凄くセンスがあると思うんですが、小説を書くセンスは原石レベル。地の文がナレーションみたいだったり、情景描写や登場人物の喋りかたなどは正直言えばセンスがないと思ってしまいました。キャラ立ちに関しては敢えてこういう路線を選んでいるというならば私には合わなかっただけなんですが、ラノベっぽい作品が多い角川ホラーの中でもちょっと際立つレベルの俗っぽさというか。しかし同じレーベルの作家でも初期のビミョーさからどんどん上手くなっていってヒット作を生み出す先生もいらっしゃるので、是非ともあらゆる方面でのセンスを磨いていって欲しい思います。
投稿元:
レビューを見る
書店員さんのポップに惹かれて購入。
ざっくり言ってしまうと都市伝説+伝播系ホラー。栃木の山奥の限界集落にあるらしい【夜葬】という儀式。死者の顔をくり抜き、その中に白飯を入れ……(エグイので自粛)。それについて書かれたムック本を読んだとたん、携帯から文字化けしたメールが入り、ナビが勝手に起動。その人は【どんぶりさん】にロックオンされる。さて、どんぶりさんに追いつかれたらどうなるのか? 助かる方法は……
え~、個人的感想です。追いかけられる恐怖は『ぼぎわんが、来る』の方が上。ラスト、若干ハラハラさせてくれるけど、その後はよくあるホラー小説の終わり方。なので辛口かもしれないけど★2つ。
投稿元:
レビューを見る
廃村になった村で昔から行われていた民間信仰『夜葬』。
あらすじだけ読むと面白そうでかなり興味をそそられたのですが、正直かなりガッカリ。
ホラーと言うよりむしろギャグ。
残酷なだけで怖さは全く感じず。
投稿元:
レビューを見る
2018年、19冊目は、初読み作家、最東対地。第23回日本ホラー小説大賞・読者賞受賞作。
『最恐スポットナビ』という本を開いた者が、見えない恐怖【どんぶりさん】に追われるスタイル。コレが現代ツール、スマホのアプリにより迫ってくる。ターゲットは顔をくり抜かれるという猟奇的な殺され方をする。その原点は、栃木県山中の限界集落の風習に起因するモノである。
ホラー好きの興味を掻き立てる要素を、現代的にアップデートしたモノ、と勝手に期待していた。着想も悪くない。
《以下、軽くネタバレ要素アリ》
一方、突っ込みドコも多々あり。細かいトコは取っ払って、大きく二点挙げると、
①描写力が弱い。
心理的なモノも、情景的なモノも。
登場人物に感情移入しきれないし、恐怖感、切迫感も伝わりにくい。脳内イメージも同様。
②疑問、謎の回収不足。
なぜ文字化けしたの(思念的なモノの転送だから)❔ガラケー使用者はどういった経緯で(アプリ使えないし)❔失踪者(→犠牲者)の移動手段とその意味は(徒歩移動じゃないかと記述あるも、ソレだけ。犠牲者は次の失踪者の近くで遺体が発見される、失踪者が【どんぶりさん】の媒介なの)❔誰が【鈍振村】まで顔を運んだの(【どんぶりさん】は媒介なしでも【鈍振村】まで物質を運べるの、それとも【福祀り】よろしく、複数体なの)❔……etc.
モヤモヤが多く残る。
ペース配分も、六、七章辺りからストーリーがドライブし始めるが、ソレまでをもっとソリッドにし、【鈍振村】での調査に比重おいても良かったのでは(39pという早い段階でヒント出てるし)❔
先述のように、着想は悪くないと思う。ソレだけに、何とももったいない気がして仕方ない。総合評価、★★★☆☆は、かなり甘め。
投稿元:
レビューを見る
何年ぶりかのホラーです。
裏表紙の内容紹介を見て興味を湧き、久々に読んで見ようと思いました^^:
こちらは重版されてて、夜葬って言うよりも『どんぶりさん』って言う方が通じやすいみたいです。
ある山間の寒村に伝わる風習で、死者からくりぬいた顔を地蔵にはめ込んで弔い、そのくりぬいた顔の穴に白米を盛り親族で食べ分けるという風習。 そこから『どんぶりさん』って呼ばれた。
その村のことを書いた『最強スポットナビ』を絶対に見てはいけない。
見たら最後そのものからは逃げられない。 ((;゚Д゚)ガクガクブルブル
現代的にスマホを使ったメッセージなんだけど、これは別にスマホでなくてもってところが本中にもあります。 よくホラーって昔からその時代にそったハイテクが媒体になって、電話から 『・・・・・・』 とか テレビ画面から 『・・・・・・』とかありますよね!
でもこれって 「あちら」 が実体のないものだから、その時代でもっとも伝えやすい媒体を選んでるだけで、実はなんでもいいのかもって思えてくる。
昔だと、電話もテレビもスマホもないから、水や木や墓や井戸だったのかもwww
バーチャルって言うこちらでも実体のない世界が拡がってきたから、そのうち 「あちら」 との境もなくなるかもw
さて、話しは逸れましたが、ある番組制作会社があちこちで起きてる顔無し殺人の番組をテーマにしたことから始まり、次々と犠牲者が始めは関わりたくないけど、しぶしぶ担当になった新人の「三緒」と バカだが体力自慢の「袋田」が真相にに迫って行き、なんとかこの連鎖を断ち切ろうとするが・・・
ホラー特有でハッピーエンドってことはないんだろうけど、個人的には犠牲になってほしい人(こんなこと言っちゃいけないんだけど)が一人残り、頑張った「三緒」さんが・・・ 展開が早くて吸い込まれるように読めました。
投稿元:
レビューを見る
シャベルで顔を…っていうのを想像するだけでちょっと怖かった。恋愛脳の私としては三緒ちゃんと袋田さんは助かるのでは……とも思ったけど、それはなくまた物語は続いてゆく…みたいな終わり方、ホラーとしては納得。
ただ、ストーリーが短編の続き物みたいな感じで読みづらかったかなー。怖かったけど。
投稿元:
レビューを見る
鈍振村に伝わる「夜葬」。
どんぶりさん、イメージ湧かないけど、実際イラストでも想像するの嫌だ…。
三緒と袋田のバタバタでどうも内容がうまく入ってこなかったけど、恐怖感はすごく伝わったので、星3つかな。