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率直に行きますよ。
なんか素直に言って、好きになれない文章。中身自体は、非常に興味深くて、面白くて、良いエッセイだと思うんだけど、なんか好きになれない文章だ。
なんでかな?
M子と言うのは、美人薄命の意味を改めて知った夏目雅子。
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なぎさホテル
懐かしくて手に取った。逗子のなぎさホテルだ。
作者は7年もの間ここに住んでいたという。
同じ時期に同じ界隈で暮らしていたとは知らなかった。
住んでいた当時の話ということで、逗子、葉山、鎌倉の描写はもうそのまんまで懐かしくなった。
とにかく人の縁に恵まれた人であり才能溢れる人であったのだろう。
伊集院静、というとモテ男というイメージだが
本人の自伝なので無茶苦茶な暮らしぶりは書かれているが
女性に限らず、どこがそんなに人を惹きつけたのか…それは他の人が書かないとわからない所なのかな。
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『人は人によってしか、その運命を授からないだろう。』ただ今伊集院静さんにはまってます。素晴らしい文ではないものの共感できる文ではあります。次は乳房へ。
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この人には人を惹きつける不思議な魅力があるんだろうなぁと思いながら読み進めるうちに私自身が魅了されていく感じ。
言葉は、時に人の人生を変えるほどの力を持つことがあると筆者は言う。私もそう、信じてる。
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やっと読めた。
実家とも自宅とも違う場所に長くいることは
ある人にはあるし、ない人にはないのかもしれない。
その経験がある人間からすると、回数や期間に
違いはあっても、どれもが忘れられない思い出で、
また行きたい、と言うよりは、また帰りたい、と
思える場所になっている。
どういう状況でそこに辿り着いたのかは人それぞれで、
そこで起こった出来事もその人にしか起こり得なかった
ことだから、滞在記は読んでいて面白い。
この作品は滞在記とはまた違うのだろうけれども、
作者の文体が好きな人にとっては必読の一冊。
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I支配人に見初められた伊集院静はオーラがあったんだろうな。当時は趙を名乗っていたしまだ作詞の仕事もしていなかった訳だから、I支配人にもY女史にも驚くばかりだ。しかもなぎさホテルは会社のもので彼らの持ち物ではない訳だし。
伊集院静は当時、定職もない、金もなかったと言うけどオイラの貧乏とはちょっとレベルが違うだろうな。中古でベンツとランチヤと言うけど、買えないよ。伊集院静の貧乏には悲壮感がないんだよな、あと緊張感も。生まれながら持ってる余裕なのかな。そして粋な時代だったのだと思うど、伊集院静は今も相変わらずな訳だから時代に関係なくやっぱり生きる力が半端ないってことだと思う。いざとなったら少々ヤバい仕事もやっちゃう覚悟があるし、それができる身体も持っている。オイラが伊集院静に惚れたのは、そんな身体を持ち、その力を持て余し、でも母親譲りの繊細さも持ち合わせてるギャップだ。それがなかったら、この人はヤバかったんじゃないかなと思う。そんなところも含めて好きなんだけど、男として。
高校時代の恩師M先生がまたカッコいい。昔を懐かしむ伊集院静に「私だって学生時代が一番懐かしいし、自分の時間もまぶしかったように思うもの。でも私は今を諦めていないよ。君たちとずっと競い合って行こうと思っているもの……」と言う。歳を理由に若い者と競わずに任せてしまったりするのはオイラはズルいと思う。だって、後輩たちは最後まで競い合ってくれないと先輩をいつまで経っても越えられない。年長者は後輩に負けた姿を見せず、ホッとしている、負けた(越された)ところを見せずに済んだって。「こういうのは若い者がやらないとね」とか言って任せるんじゃなくてボロボロになるまで頑張るところを見せてほしいと思う。人生の最後までとことん生きる方がカッコいいのに。そういうところも含めて伊集院静は大好きだ。
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このほんには、何かがある~
61歳の僕にとって心に染み渡る~
今をどの様に生きるべきかを自分に問うための一冊である。
【本文】
ただ私は一冊の一行の言葉が人間に何かを与え、時のよってはその人を救済することがあると信じている。
音楽の中にある力にも、舞踊にも絵画にも彫刻にも戯作にも、一見世の中に直接的に必要とは思えない分野にも、人間にとって欠かせないものが存在するから、こうして長く人類はそれらを手放さないと思っている。
人は人によってしか、その運命を授からないのだろう。
読者の皆さんにとっての帰る場所と時間をこの作品(なぎさホテル)を読んだあとで、思い浮かべてもらうと幸いである。
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友人の名前と同じホテル
ネットで検索すると、海岸の傍に建つ
趣のあるホテルの写真が出てきた。
このホテルでの滞在(寄宿?)がなかったら
彼は作家を生業とすることもなく
夏目雅子さんとであうことも会うこともなかった。
彼を陰ながら支援する人々のなかで
上京した彼に自分の連れ合いには内緒だよと
茶目っ気たっぷりにお金を貸す恩師が好き。
機関車先生を読んだ時にも感じた
物語のいとおしさをこの本でも味わった。
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時にやばい仕事をし、金の無心をし、だけど一方で、とんでもない額の養育費を離婚した家族に払い・・・
無頼というか、破天荒というか、そんな暮らしをする青年を包み込む居場所「なぎさホテル」
もはや出世払いなんて言葉は死語になってしまった現代だけど、ひと昔前には、こんな場所があり、こんな人たちがいたのでしょう。そして、こういう出会いをするようなものを青年は持っていたのでしょう。
「ホテルカリフォルニア」とは別の意味で、幻のようなホテルの物語。
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放埒な生活を続けながらも小説を書くことに真剣に取り組んでいます。それが伝わってきたのが「.....選んだ職業、または世界なのだから、自分もどこまでやれるかはわからぬが、やってみたい。やってみよう、.....」
それにしても著者は若い頃から飲んだくれで、借金ばかりしていました。
個人的には実生活ではこういったタイプの人は嫌煙しがちですが、何となく共感が持てたのが不思議でした。
季節を問わず、逗子を無性に訪れたくなりました。
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伊集院静作品で、何度か目にした
「なぎさホテル」。
あちこちに書かれているように
人はあたたかく、眺める景色は
美しい。
本当に、奇跡のような場所。
数年前に、跡地を見に行ったけれど、
ここで奇跡のような物語があったのかと
思うと、映画のシーンのように思われた。
人の情け、海景の美しさ、
書くことの厳しさ。
そのどれもが、見事な一幅の絵のような
物語になっている。
読後にしみじみと、海を眺めたくなった
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筆者のように7年もの長い間は無理ですが、海辺の素敵なホテルでしばらくゆっくり暮らしてみたいものです。
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文句無しの星5つ
最高の文章と嘘のようなほんとの話
人と人が関わると素晴らしいもの
伊集院静心から尊敬いたします
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逗子なぎさホテルでの日々を追懐し淡々と綴った作品。
善意に包まれて過ごしたホテルへの恩返しの意図がある為か、灰汁(アク)を取り除き味を整えたスープのように、忘れ去りたい記憶が希釈されているような気がする。
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友達が!なぎさホテルに泊まりたかったのという理由から、よく知らない私にこの本を贈ってくれたので拝読。
伊集院静は初めてです。むしろ本人を目にしたりということの方が多く、しかし、本にはつながらなかった。
これが「完全なフィクション」であるならば、こんなにモヤモヤしないのだろうが、本人が自分が小説を書くなら、やはり自分が入ってないものは…(記憶があやふやです、ごめんなさい)と、どこかで書いていて、いわゆる私小説ですが、どうしてなぎさホテルの支配人が全くの知らない個人にこんなにもおおらかだったのかが、なんとなくスルーできるという感じに個人的になれず、なんとも。
そして、自分の自伝の一つであり、隠していることもあるだろうからか、小説とは違うぶつ切りなところがどうも私には合わなかったようです。
それでもなんとなくなぎさホテルの雰囲気は、支配人などの人達のいくばくかの態度で、わかる気がします。
気になったのは、GHQお抱えだった女の人のこと。今はどうなさっているのだろうか。