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はるな檸檬さんが推薦してた作品。なんだかとてもわびしくなった思いがあります。児童文学ですが大人でもいけます。物語の最後はあしたのジョーじゃありませんが真っ白になります。
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同作家の「時計坂の家」とはまた違う、裏切られた驚きがあった。そんなことになる?!
またしても、これは子供の頃に読んでいたら、相当なショックを受ける展開だし、理解しきれていなかっただろうなという印象。
でも他の作品も気になってしまう不思議笑
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お人形や、猫やネズミが出てくるので、最初はファンタジーなお話かなぁ。読み進めるのどうしようかなぁ。と、読んでいたらどんどんと物語に吸い込まれ最後まで一気読み。
みなさん感想に書いているけれど、これが児童文学なのか。。
途中から最初のほんわかした印象とがらりとかわり、とてつもない世界に連れていかれます。
高楼さんはフィレンツェでこの物語を書いたそうだけど、まさしく何かに影響を受けて夢中で書いた作品という感じで異次元に連れていかれるような感覚でした。
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人形とネズミと猫の世界観に入り込みきれなかったのは私が大人になってしまったからなのか…
ヤクザに恋する乙女心はリアル。贋作を巡る攻防はハラハラの展開で面白かった。が、モヤモヤが残る結末だった。人間の双子を登場させた意味合いもよく分からなかった。
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ずっとずっと読みたかった本をやっと読めた。童話シリーズに入っているけれど、子供よりも大人のほうが夢中になる本じゃないだろうか。愛すべきじゃない、愛するに値しないようなチンピラな相手を愛してしまうココ。ココの痛みが読む側にも伝わってきます。そして最後はえぇーー!と息を飲んでしまう。
千葉史子さんの挿絵もとてもいいです。フィレンツェに行きたくなる。
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いろいろと、とんでもない話だった笑。
はるな檸檬さんの本で、この本を知り、読んでみたいと思って数年。
ようやく手に取ったが、非常に不思議な話だった。
あまり後味がよくなさそう、とは知っていたけど。
つんつく先生などの絵本のたかどの作品とは異なり、けっこうダーティ。
同じくたかどのさんの「ルチアさん」も暗めだったなあ。
フィレンツェを舞台にしたネコとネズミの戦い。
ココは性格が、、ちょっと、、、。
ストーリーは、(この状況を産み出した)「犯人はヤス」の一言だけど、戦いのシーンの演出はカッコ良くて好きだな。
ヤクザ映画のようでもあり、歴史物語のようでもあり。やくざな男にひかれた少女の悲しいすれ違い。ああ、だからその男はやめとけって言ってんじゃ~ん、という読者とモロの叫びが続くストーリー。
エンディングにもうちょっと明るめの想像の余地を残して欲しい。双子の人間はなんだったのかな。
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一九八七年刊行、高楼方子さんのデビュー作。二〇一六年の復刊版を読んだ。短いあとがきに、復刊にあたっての言葉がある。絵を描かれている千葉史子(ちかこ)さんは方子さんのお姉さんだそう。
そんな情報はどうでもいいくらい、すごい。
「意味不明、ついていけない、なんてもの読まされてしまった」と思う人と、「最高、大好き、私の人生の一冊」と思う人とに分かれそうな作品だ。私はどちらかといえば後者で、今とは違う時期(例えばもうちょっと若い頃など)に読んでいたら、自分が銅鑼になって打ち鳴らされたように人生に響きまくって、「人生の一冊」として心の神棚に祀っていたかもしれない。しかしこうも思う、またそれとは違う時期(例えばもっと若い頃など)に読んでいたら、びっくりして、この人の本は合わない気がするからもう読まないでおこうと思ったかもしれない。
人形の女の子ココがあるとき突然意思を持って部屋を抜け出し、ネズミやネコと出会って大冒険を繰り広げる物語。このまとめ方で何も間違ってはいないのだが、大冒険の内容はかなりハード。
ヤスという切れ長の目のネズミに出会ってしまったことが全ての始まり。ディズニーアニメでいうと、『ラプンツェル』のフリン・ライダーであるとか、『ズートピア』のキツネのニックであるとか、ああいったちょいワルお兄さんが出てきて、純なヒロインとはじめは衝突しつつもいずれはハッピーエンドといった類型のお話がある。あの感じにキュンとする(かつ、ハードな展開でも大丈夫な)人は、ぜひ読んでみてほしい…。伸るか反るか、責任はとりませんけどね…。いや、こんな誘いで読んでしまった人には先に謝っとこう、ごめんなさい、全然違います。
見どころはココとヤスの話だけではない。絵画もこの作品の重要な要素だ。ストーリーとしては善玉と悪玉が出てくるが、実はどちらも絵に対して誠実で真剣であり、善だの悪だのと世の中そんなに単純ではないと考えさせられる。と同時に方子さんの絵画への愛も感じる。
内容面でも表現面でも最後まで全く息をつかせない、怒涛の展開に、語り口に、鬼気迫るものすら感じる、すごい本だった。
以下、好きなところメモ。
・「僕たちが寝てしまったのがいけなかった」と言うモロ、翌日の明るいウエム。
・詩(韻文)の力!
・カーポとイラ楽しい。ジブリアニメの『猫の恩返し』の王様と大臣のビジュアルイメージ。
・ヤスがココにですます調で話すところ。
・「私って一体なんなんだろう」からの、「自分のしてきたことの果てが今なのだ」。
・おじいさんが水たっぷりの筆で風景画を滲ませるシーン。
・終章「日々の終わり」。何度でもきっと…どうしようもない、だって…。
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Twitterでおすすめして頂いた本。
装丁と挿絵がとても可愛くて読む前からわくわく。
これは本当に児童書なのか…?と途中で何度も確認した。
児童書の登場人物(登場鼠?)らしからぬワルい男に惹かれるココに「その男はあかんってばぁ…!!!」と母親目線。
最後の展開は一瞬固まってしまった。
高楼方子さんの作品を読む度に、この本に子供の頃出会っていたらどう感じていたのかな、と思う。
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どんなに流されてきたようでも、人は自らの選択の果てに今ここにいるのか。
それとも、運命の糸車はグルグルと廻り続け、人は選ぶことも抗うこともできない結末へと進むしかないのか。
答えなどないなかで、痛みは少女を大人にする。
“人はね、少しずつ大きくなるというより、ある時、突然大きくなるものなのさ”
みんな終わってしまっても、そう始まりが残っている。もう一度選ぶことができる。
苦しみや哀しみの多い現世でも、生きないよりは生きたほうが、きっといい...。
輪廻転生の果てに、いつか白い小さなお船にのって 知らない国へとゆーらゆら....
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なんとも不思議なおはなし。
子どものようなおとなのような。
空想のような現実のような。
昭和っぽい海外への憧れ満載の世界観がすき。
川上弘美の七夜物語をちょっと思い出す。これも大好きなおはなし。