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中2長女が先にあっというまに読み終えて曰く「やっぱり道徳の授業は寝ていてもいいということが改めて確認できた」
傑作選として道徳の副読本に出てくる教材を紹介して分析しているのがおもしろい。30年前からかわらず載っているエピソードがあってなつかしいし、ちょっと攻めの姿勢で作られたとある教科書会社の本からのエピソードにおどろかされもし、内容や扱い方の変遷ぶりを知ることは興味深い。
勉強=自分のなかの経験と常識をぶち壊す行為、ゆえにそんな苦痛をのぞまぬ大人は勉強しなくなり、経験と常識がサビついた「偏見」にとらわれて乱暴な議論や間違った判断をしがちになる。統計データから学び科学的に考える習慣づけをしようという主張の説得力はやはり筆者の面目躍如。
むすびは「人はなぜ人を殺してはいけないのか」というテーマにこたえる形で筆者の考えるほんとうに教えるべき現実的な「道徳」にたどりつく。共感するところの多い話だった。
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道徳の馬鹿らしさを披露しており、痛快に読めた。若いひとには是非よんでもらい、毎日の行ないに生かして欲しいものだ!
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既存の日本の道徳教育に一石を投じる一冊。
戦前の修身から丹念に分析しており、道徳の教科書の矛盾点を余すところなく指摘している。
その論説自体は賛否両論あるだろうが、大人のための道徳教育ではなく、本当に子どものための情操教育というのが必要だということを痛感した。
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絆が大切とか
みんな友だちとか
周りのたくさんの人たちの「正解」に飲まれそうになったとき、ぐっと引き戻してくれる本。
ひろき、目を覚ませ!
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「みんなの道徳解体新書」読了。はっきり言ってどうでもいい話。子供だからって、道徳の授業聞いただけで人が変わるわけないじやない。
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学校の勉強として道徳って必要なの?というか、可能なの?現代の日本人は道徳心が低下しているの?などの「なぜ?」について書かれている。印象に残ったのは、現代の道徳心が低下している、というより、昔の人は自分についても他人に対しても鈍感だったという点。あと、教科書に収録されてる作品が面白かった。
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はあ、面白かった。
道徳の教科書のエピソードに突っ込みを入れる第三章では吹き出した。
道徳を教科にするというのは本当にとんでもない話で、教師もそれを望んでいるとは思えない。日本政府(自民党)は何を考えているのか、考えたらぞっとする。
道徳の教科書には、まあちゃんとした物語もあるのだろうけど、基本的には道徳的な読み取りができるように書かれたもので、文章としてはB級もいいとこ。
こんなのを読んで、感想を言い合ったり作文を書かせたりするくらいなら、授業を「読書」として、文学の一級品に触れさせた方が、読解力も上がるし、人間としても磨かれると思うが。
日本文化に対する誇りを~とか言ってるんだから、それこそ日本文学の名品でも読ませたらいいんじゃないの。小学一年生にだって、詩を読ませればいいじゃないの。本当に「道徳」って無駄だと思わざるを得ない。
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道徳が教科に格上げということで、はいはい、と思いつつ本書を読んでみました。著者はイタリア人、って言うわけではなく日本人のようです。読めばその内容からしていくら何でも外国人なわけは無く、どうも内〇朝△のペンネームという推測も。内容的には”「昔はよかった」病”の道徳教育版と言った感じだが、道徳教育に限定されている分、本書はちょっと内容的には薄いかな。日本の道徳教科書(副読本)を分析した内容の紹介と鋭いツッコミが満載の前半は読んでいてなかなかおもしろい。後半はほとんど「日本を取り戻せ」的な保守的政治家への批判に費やされている感じが強くて少し退屈だった。著者の意見も、ちょっとそれはさすがに言い過ぎな無いか、という感じも散見されました。
現状の若者がどんどん不道徳になって恐ろしい犯罪が増加しているから道徳教育の教科が必要だ、という主張自身には二重のウソが含まれている。まず犯罪が増え不道徳になってきているという前提に何の根拠も無いし、道徳教育を強化したら皆が道徳的になって犯罪が減るという証拠も無い。実際には戦前の修身教育を受けた子ども達は成長して大人になってたくさん罪をおかしている。そもそも道徳教育なんてのが何のためにおこなわれていのか。子供たちよ騙されるな!というところでしょうか。その辺の著者の主張には賛同します。まぁ、子どももその辺はある程度分かってると思うんだよね。実際。道徳関連の本だとかが伝えたいことの建て前なんてあからさますぎて、はいはい、って感じで面従腹背で過ごしていると思う。子どもだって。
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おもしろかった。
副読本への突っ込みが特に。
正論を言っていると思うが、一部にそう思わない箇所もあった(組体操のピラミッドは人が死ぬとは思ってないと思う等)。
以下はメモ:
必要とされるのは、友達を作る能力ではなく、友達でない人と話せる能力。
勉強とは過去の経験と常識をぶち壊す行為。だから大人は勉強しなくなる。
なぜ人を殺してはいけないか→ほとんどの大人は人を殺してもいいと考えている→死刑、戦争、自動車
我々いつか人を殺してしまうかもしれない。だけど人を殺さないよう努めることはできるし、そう努力するべき。そのためには自分とは違う人間が世の中に存在することを認める努力が大切。
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吹き出しちゃうところが結構あるので公共の場で読まない方が良い。
全てに賛同する訳ではないけど,道徳は教科として教えるものじゃないんじゃないかと改めて思う。
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まずは船橋図書館で。「道徳」を科目として教えることが大人のアリバイづくりに過ぎぬことを喝破。読むべし買うべし。ただ、これまでの道徳の教科書(副読本)の紹介とそのおかしさを指摘する中盤がやや多すぎか。
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こういう風に考えて、道徳の授業をつくっていけばいいと、わかった。スゴくステキなことに、気がついた。すべては、多様性を認めるところから、始めていこうと思う。
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道徳に切り込む!
相変わらず鋭い!
日本人の道徳心って昔より高まっているという衝撃。
副読本にツッコミを入れるのは相変わらずのスタイルで最高。
何故人を殺してはいけないのか?
↓
われわれはいつか人を殺してしまうかもしれません。だけど人を殺さないように努力することはできるし、少なくとも、そう努力するべきです。そのためには、自分とは違う人間が世の中に存在することを認める努力が大切です。(p174より)
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ツッコミが的確で、テンポも良いので、するする読める。
「教員」という立場からしか道徳を考えたことがなかったけれど、普通の(?)大人が考えると、確かに変な事も多いよなあ。大学の時は感じていたはずなのだけれど。忘れていたことを思い出させてくれた。
正直、この分量で語り尽くせていない部分や、ぶん投げた感じもあるのだけれど、「多様性」を大切にすることは忘れないようにしたい。
そうすると、「この授業で何を学んだのか」なんて言われてしまうのだけれど。
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統計を駆使した漫談家、と評するのが適切なパオロ・マッツァリーノは彼がデビューした頃から好きでよく読んでいるが、どちらかというと青少年を対象としたちくまプリマ―親書から出版された、というのが意外で購入した一冊。
2019年度から正式科目化される道徳教育について、各社の教科書に掲載されている道徳を示すエピソードを面白おかしくツッコミながら、その嘘くささを暴き出していく氏特有のユーモアはここでも発揮されている。僕個人は、道徳教育なんかを強化する時間があったら、理数系教育にもっと力を注ぐべきだと考えており、本書を読んで教科書の実態に触れることで、文科省という組織がいかに二流、いや三流官庁であるかということにため息をつかざるを得ない。
これからも文科省は、経産省出身の某古賀氏と並ぶ電波芸人として有名某前川氏を輩出したように、引き続き優れた電波芸人を輩出することを唯一の組織ミッションとして頂きたいと考えた次第。